Xperia 1ⅤやXperia 5Ⅴ。期待し過ぎると失望する3つのこと

Xperia 1Ⅳが国内で6月3日より発売されて早速購入したので先行レビューで試しきれなかった部分をレビューしてみました。詳細は「Xperia 1Ⅳ開封レビュー。結局発熱はちょっと不安が残る感じに」をご参照下さい。

また先日には香港版のXperia 5Ⅳを購入して開封レビューをしてみましたが発熱以外は想像以上に良く良機種に仕上がっている印象を受けます。詳細は「Xperia 5Ⅳ 開封レビュー。満足度激高。けど発熱はひどめ」をご参照下さい。

さて今回来年登場が期待されているXperia 1ⅤやXperia 5Ⅴに期待し過ぎない方がいいと思う理由についてまとめたいと思います。

2022年モデルの共通点。

2022年モデルの共通点をざっくり確認するとディスプレイ輝度の改善に電池持ちの改善。さらにサイドフレームを中心としてデザインのフラット化などスマホとしての底上げ。

またXperia PRO-Iで初めて対応したシューティンググリップやモニターへの対応。さらにハイエンドモデルのみオートでもマニュアルでも撮れるVideography Proの搭載。

そして動画のみかつFPSは制限されますが撮影中に倍率を変更できるシームレスズームに対応。また全画角での4K/120fps撮影や秒20コマのバースト撮影に対応などより分かりやすく。

少なくともSonyの担当者はカメラにおいてある意味一つの完成形であることを明らかに。癖が強いXperiaですがスマホ部分に関しては分かりやすくなったことで使いやすくなった。

ただ残念だったのが発熱対策でグラファイトシートによるカバー領域は拡大されソフトで消費電力を抑えるチューニングを採用しましたが一定ラインを超えると不安定。

また基本ハードを強化したというよりはソフトでガチガチに制御したという感じなので発熱対策が不十分で発熱に悩まされている印象。なので結果発熱に足を引っ張られ評価が厳し目という感じ。

Snapdragon 8 Gen 2搭載。

そして今回来年登場が期待されているXperia 1ⅤやXperia 5Ⅴに過度に期待してほしくないと思う一つ目が発熱対策です。正直なところ過去に頂いたコメントを見ている限りだと搭載SoCを変えればどうにかなると考えている人があまりにも多すぎる印象です。

パフォーマンスの持続性という意味で使っているのか本体が熱くなるという意味で発熱と言っているのか定かではありませんが最新のSoCで改善されるのは基本パフォーマンスの持続性の方です。

前評判が良過ぎて期待値が高くなりすぎたSnapdragon 8+ Gen 1でさえも熱くなります。ただ一方で機種によりますがパフォーマンスの持続性に関しては大幅に改善している印象。

先日にはSnapdragon 8 Gen 2が正式発表されQualcommの発表からも今後Sonyも搭載機種を発表予定ですがサプライヤーがTSMCに変わったからという単純な理由では改善されない可能性が高いと思った方がいいです。

仮にSoCだけでどうにかなるのであればSnapdragon 8+ Gen 1の時点でどうにかなっていた可能性がありますがなっていない。結局中華メーカーが積極的に採用しているサーマルペーストなど個別の対策が必須です。

一部情報によると次期Xperiaでは新しい冷却システムが採用されると予測されていますが実際にどうなるか不明です。Sonyとしても発熱対策が不十分であることを把握していると思いますがどのような方向に持っていくのか不明です。

何より一番危険な考え方としてはSnapdragon 8 Gen 2を搭載したから大丈夫と安易にSoCだけで判断してしまうことです。何より今のXperiaに必要なのはSoCに左右されない発熱対策を構築することだと思います。

カメラの大幅な進化。

次に2つ目としてはカメラの大幅な進化です。一部情報によると望遠レンズは大幅に進化して現行のハイエンドXperiaがメインカメラセンサーとして搭載しているIMX557との噂。

望遠レンズで1/1.7インチを搭載出来れば単純にすごいですが正直現実的ではない。Xperia 1Ⅲ対比でXperia 1Ⅳの望遠レンズが小型化して話題になりましたがSonyとしては望遠画角でのバースト撮影対応などを考えた上で現状最適なカメラセンサーを選択しています。

そのためスペックでアピールするようなセンサーの選び方をしているのではなくSonyがXperiaでやりたいことを実現することを優先してセンサーを選んでいることに。

なので何か明確な目的がない限りは高画素することはまずない。下手に高画素化すると画像処理に時間がかかるようになりバースト撮影が難しくなります。現に12MPの現行センサーでもHDRバースト撮影をした場合に処理が全く追いつかなくなるので高画素化はデメリットが多い。

ユーザーがどの程度を求めるか次第ですがSonyとしては12MPでも十分な解像度があると判断。Androidのフラッグシップモデルは高画素化に合わせて4K撮影はもちろん8K撮影に対応。

ただAppleはiPhone 14 Proで8K撮影に対応できるカメラセンサーを搭載したにも関わらず8K撮影に対応しなかったことを考えるとユーザーへのメリットを提示出来ないと判断したのか。

何より対応させなかったことが全てを物語っており高画素化したことで実質光学2倍にクアッドベイヤー方式を採用など少なくとも高画素化したことにより新たに何が出来るのかそちらを優先しているように感じます。

また2022年モデルまで3年メインカメラセンサーが刷新されておらずそろそろ刷新に期待したいところですが中華メーカーの多くが採用している1.0型センサーの搭載などに過度に期待できない。

Sonyは自社でイメージセンサーを開発していることからもXperiaでも最新センサーを搭載するべきだとの声をよく聞きますがグローバル市場で世界1位のイメージセンサー部門がグローバルシェア1%未満のモバイル部門をわざわざ優遇する必要はない。

同じSonyグループとはいえイメージセンサー部門からすればあまりメリットがないように感じます。少なくとも同じSonyだからと言ってセンサーの
コストを下げてもらえるわけでもない。

一方でモバイル部門は四半期でどんなに良くても直近では100万台出荷出来ればいい方と考えると規模の経済で安くすることも厳しい。そうなると採用できるセンサーも限定され注目度が高いIMX989などは厳しいように感じます。

仮に搭載できたとしてもXperia PROシリーズでXperia 1シリーズやXperia 5シリーズで仮に搭載することが出来たら単純に本体価格が跳ね上がるとデメリットの方が多いと思います。

コストが比較的安いカメラセンサーをモバイル部門とイメージセンサー部門が協力してカスタマイズすることはあってももともとコスト的に厳しいセンサーには手を出しにくいはず。

執筆時点で次期Xperiaがどのセンサーを採用するか不明ですがトレンドに沿って1.0型など大型センサーを搭載すると安易に期待するべきではないように感じます。

価格が安くなること。

そして3つ目としては価格が安くなること。よくXperiaはAppleと勘違いして値付けを間違っているとのコメントを頂きますが販売台数が限定されるXperiaは規模の経済が出来ない。

また規模の経済に関しても中華メーカーが出来るのにSonyが出来ないのは言い訳だとのコメントも頂きますがそもそもシェアも認知度も下がっているメーカーが中華メーカーのように年間2億台とか生産して本体価格を下げられたとしても売れないと思うので大赤字の可能性。

大量に作って安くすれば売れるというものではなくそれこそ中華メーカーと同じように出来たとしても中華メーカーと同じ立ち位置に立っただけで売れるとは限りません。

そもそも中華メーカーがシェア拡大を優先して薄利多売の方針をとったせいで今度はフラッグシップなどが売れにくく利益を稼ぎにくいというジレンマに入っています。

なのでコロナ禍で市場全体が低迷している時に台数がでないためモロにダメージを受ける。

一方でSonyは少ない販売台数で最大限の利益をというスタンスなので中華メーカーと逆です。なのでそもそも中華メーカーを始めシェアが高いSamsungやAppleなどと比較しても割高に。

逆にすごいと思うのが大してシェアもないGoogleがどうやって安くしているのか気になる。個人的にはハードウェア部門だけの決算発表をしていないためその他の部門でカバーしている。

少なくとも利益をとる段階にないと判断してマーケティングを優先しているように感じます。ちょっと話はそれましたがXperiaのハイエンドモデルを中心に安さは期待するべきじゃない。

一部情報では次期モデルから安くなるとの話がありますが個人的には期待していません。

スマホ向けの半導体不足は落ち着いてきたとはいえ半導体自体が年々高価格化しています。

5Gモデムの統合など単純な比較は出来ませんが下手したらSnapdragon855の頃と比較すればSnapdragon 8 Gen 2の原価コストは2倍近くまで高くなっていると思います。

またコロナも少しずつグローバル市場で見れば落ち着いてきた印象もありますがインフレによる原材料や人件費に輸送費の高騰にロシアのウクライナ侵攻で世界情勢が不安定。

またサプライヤーを多く抱える中国経済自体が不安定になっていることも懸念点の一つです。

Sonyがどの程度の開発期間を設けているか不明ですが世界情勢が落ち着いてきたとしてもそれが価格に反映されるのは少なくとも2023年モデルではないように感じます。

またSonyは国内メーカーに違いはありませんがグローバル企業であることから世界共通通貨であるドルベースで開発しているため円安の影響を受けやすいです。

まだ国内で製造していれば別の話ですがそもそもタイで作っているので影響は出やすいです。Androidのハイエンドはぼったくりと最近言われますが少なくともXperiaに関してはメーカーの力を考えると仕方ない。

少しでも安く買いたいとなるなら直販モデルを狙うべき。結局Xperia 1Ⅴも直販モデルで17万円前後の価格は覚悟しておいた方がいいように感じます。

まとめ。

今回は2023年モデルに関して過度の期待は禁物だと思う3つのことについてまとめてみました。自分はXperiaが好きなのでいくらであっても購入するし期待をしている部分もあります。

ただXperiaはなぜか変に期待値が高く結果叩かれやすいという傾向なのが気になる。何よりXperia 1Ⅳは新体制の元で開発された最初の機種の可能性があるので楽しみです。

逆に今回まとめた部分をいい意味で裏切ってくれればかなりいい機種になるかもしれません。

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