PixelにGoogle Tensorを搭載して発生した2つのメリット

先日には今年の10月に正式発表される可能性があるGoogle Pixel 9シリーズのほぼ確定的なデザインがリークしておりフラット化が特徴見えますがiPhoneのデザインに非常に似ています。

詳細は「カメラが超強化?Pixel 9シリーズのほぼ確的的なデザイン判明」をご参照下さい。一方でGoogle CloudにGemini Proを使って強化されたGalaxy AIを搭載したGalaxy S24 Ultraを購入したのでPixel 8 Proと比較してみました。

詳細「AIにほぼ差がない。Galaxy S24 UltraとPixel 8 Pro 徹底比較」をご参照下さい。さて今回9To5GoogleがPixelにGoogle Tensorを採用したメリットについて言及していることが判明したので簡単にまとめたいと思います。

ドタバタ続きの独自SoC

Googleは2021年に正式発表したPixel 6シリーズから独自SoCであるGoogle Tensorを採用。発表当時Googleは4年に渡って開発を進めてきたことを明らかにしており2017年頃からGoogleは半導体の開発を進めてきたことになりますがそれでも完全な独自SoCとは言えない。

また当初Googleは2020年にGoogle Tensorをデビューさせる予定だったとの話もありますが開発進捗が芳しくないことに加え半導体不足も重なり急遽ラインナップを変更したとの噂。

Googleは5Gをより手頃な価格で楽しめるようにと説明していますが2020年のラインナップはPixel 4aにPixel 5にPixel 4a 5GとSoCで見れば全てミドルレンジだったので明らかに異質。

ただPixel 6シリーズでGoogle Tensorをデビューさせてからは順調に世代を重ねています。

そして先日にはAndroid15の開発者向けのβ版の配信が開始しており合わせて対象機種も発表。Snapdragonを搭載した最後の機種であるPixel 5a 5GがAndroid15の対象外になったことで今後最新のバージョンの対象になるのはGoogle Tensorを搭載した機種のみと完全に移行。

なので今後のPixelはソフトとハードの両方で合わせてチューニングしていくことが可能に。一方でAppleのAチップと比較するとGoogle Tensorにあまりいいイメージがないのが実情。

初代Google Tensorの問題点。

例えば初代Google TensorはExynosやSnapdragonにベンチマークで劣ってはいましたが十分に快適なパフォーマンスを備えていた一方で発熱が非常にしやすくパフォーマンスの持続性は微妙とゲームにはあまり向かない感じ。

さらに手持ちの個体で発生することはありませんでしたが統合されていたSamsungの5Gモデムが欠陥品という感じで通話やデータ通信が出来ない不具合。Googleもアップデートを重ねることで改善しようとしましたが完全に対処できずの状態。

また不具合とは別に5Gモデムの消費電力が多く通信環境があまり良くない場所だと常に電波を探すことになり発熱しやすく結果電池持ちが悪いと発熱と電池持ちに悩まされた感じ。

慎重になりすぎた2世代目。

次にPixel 7シリーズで採用されたGoogle Tensor G2は初代の反省点を改善したSoCです。

この当時Snapdragonは発熱に悩まされていたこともありGoogleは発熱がしやすいと評判のCortex-X2の採用を見送り初代と同じくCortex-X1を継続採用した結果全体的にアーキテクチャが古いという感じでこの頃からベンチマークスコアで他社に大きく離された印象。

結局CPUはクロック数の変更くらいでGPUに関してはしっかり刷新したのでAIを強化。またSamsungが4nmプロセスルールを採用した半導体の製造に苦戦していたことも影響したのかGoogle Tensor G2は5nmプロセスルールを採用しており全体的に古いという感じでした。

ただ初代と比較すればパフォーマンスは底上げされた上で電池持ちと発熱は最低限改善した。Googleは発熱対策を優先したとしていますがこの世代で失望したユーザーも多い印象です。

他社に大きく見劣りする3世代目。

そして昨年発表されたPixle 8シリーズが搭載しているGoogle Tensor G3のメインコアは約2年ぶりの刷新でSnapdragon 8 Gen 2などと同じくCortex-X3を採用しています。

また従来のメインコアが2つという異質な構成はやめメインコアを一つに変更しています。ただミドルコアを5つ搭載しているのでオーソドックスな構成ではないことに違いはないです。

少なくともメインコアやGPU見るとSnapdragon 8 Gen 2とそこまで大きな差はない。

ただ発売当初のベンチマークスコアは110万点いかないのに対してSnapdragon 8 Gen 2は150万点を超えてくるのでやはりどうしても見劣りするという感じでしたがGoogleは2023年12月のFeature DropでGPUドライバーを更新したことでスコアが120万点弱まで改善。

差が縮まったことに違いはないですが結局Snapdragon 8 Gen 3が登場したこともありベンチマークは機種によりますが2倍近くの差をつけられるなど大きく見劣りする流れに。

Pixel 8シリーズを使っていると以前より内部温度は上がりにくいので外部温度も低いまま。ただかなり早い段階できつめのスロットルダウンをしているのでパフォーマンスが控えめです。

Samsung製最後の4世代目。

そして現時点では未発表ですがPixel 9シリーズではGoogle Tensor G4を搭載予定。少なくとも先日リークしたベンチマークにおいてメインコアを一つにミドルコアを3つに高効率コアを4つと4世代目にして非常にオーソドックスなオクタコア構成になる可能性。

また詳細なアーキテクチャを確認することが出来ませんがGoogle Tensor G3対比でクロック数は上がっているのでパフォーマンスはしっかりと底上げされる可能性があります。

一方でリークしているコードネームからもGoogle Tensor G3のマイナーアップデートモデルになる可能性。Googleがどのように開発しているのか不明ですが初代と2世代目である意味ワンセット。

そして3世代目と4世代目でワンセットという感じで開発しているようにも見え刷新は期待できず。

完全独自SoCとなる5世代目。

一方で一部情報によるとGoogleは完全な独自SoCとなるGoogle Tensor G5のテスト準備開始。

従来はSamsungと共同して開発されSamsungによって製造されてきましたが実質SamsungのExynosをベースにしたセミカスタムチップという感じでしたがGoogle Tensor G5はTSMCと共同開発してTSMCが製造するという完全な独自SoCになる可能性が高いとの予測。

ここまでを見るとAndroid15でSnapdragon搭載機種が完全に対象外になりTensor G5でSamsungから完全に離脱とある意味Google Tensorはようやく2025年から始まるのかも。

Google Tensorを採用したメリット。

そして今回海外サイトがGoogle Tensorのメリットを一つに要約するならコストと指摘。初めてGoogle Tensorを搭載したPixel 6は$599にPixel 6 Proは$899と価格が安い。

ちなみに他社の無印は$799前後のことが多く最上位は$1099前後のことが多いため競争力がある。Pixel 8では$699にPixel 8 Proでは$999と値上げされたとはいえまだ競争力があります。

もちろんPixelの価格の安さはGoogle Tensorだけのお陰ということもないと思います。

SnapdragonからGoogle Tensorに切り替えたことで機種によりますが電池持ちにゲームパフォーマンスなどが犠牲になったと評価することも出来ますが海外サイトによれば価格差を踏まえた上で許容可能なトレードオフになっている可能性が高いと指摘しています。

Googleは80%のユーザーが満足できるように80%ルールを採用していると言われており80%のユーザーはゲームをガチでやったりベンチマークでのハイスコアに拘ったりしない。

少なくとも日常使いで十分なパフォーマンスを提供しているのであれば価格が安い方がいい流れに。

ただ一方でGoogle Tensorがコスト抑制に貢献してきたことを考えるとGoogle Tensor G5はSamsungと比較すると全体的にコストが高いと言われているTSMCに切り替えるので本体価格も高くなる可能性が十分にあり現在Pixelのアドバンテージが全くなくなる可能性もありえます。

少なくともベンチマークでSnapdragonやExynosに並んだとして本体価格が高くなったら多くのユーザーはありという評価になるのかなしという評価になるのか非常に気になるところ。

とはいえ80%のユーザーはそこまでのパフォーマンスを求めていないのでなしとの評価が多いかも。良くも悪くもSamsungがGalaxy AIを始めたことでGoogleの凄さを実感しています。

Pixel 8 ProとGalaxy S24 Ultraで見ればベンチマークスコアは100万点近くの差がある。ただAI関連機能でみた場合にSamsungは約半数の機能をオンラインに頼っている一方でGoogleの場合はほとんどの機能をオフラインで処理しているため本体のスペックに依存している。

Pixelでいう編集マジックはPixelの方が精度も高くユーザビリティが高いように感じます。GoogleはGoogle Tensorに切り替えた理由の一つとしてAIのブレイクスルーをPixelに直接もたらすためとされておりGoogle Tensorx G3の時点でも目標を達成しているかも。

となると逆にGoogle Tensor G5では何を目標としてTSMCに切り替えるの気になるところ。AIの機能を強化しつつスマホ自体のパフォーマンスを底上げさせるためなのか。

まとめ。

今回は海外サイトがGoogle Tensorの歴史について言及していたのでまとめてみました。とりあえずGoogle Tensor G4を搭載したPixel 9シリーズではどのように仕上がっているのか。

またフラッグシップモデルの中では見劣りしてもミドルレンジの中ではかなり強いのでPixel 8aなどは価格次第の面もありますが今後かなり注目度が高くなると思います。

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