小さくて安い対決。Znefone 10とPixel 8 徹底比較

先日にはPixel 8シリーズが正式発表されたばかりですが早くも来年の5月に正式発表される可能性がPixel 8aのデザインもリークしています。詳細は「Pixel 8aのほぼ確定的デザイン判明。想定していたほど小型化せず」をご参照下さい。

一方で今年のフラッグシップモデルとなるGoogle Pixel 8とGoogle Pixel 8 Proを購入したので開封レビューをしてみました。詳細は「Pixel 8 & 8 Pro 開封レビュー。この機種の魅力はまだまだ語りきれない」をご参照下さい。

今回はコンパクトモデルとして注目度が高いGoogle Pixel 8とZenfone 10の比較レビューをしてみたいと思います。

デザイン比較。

最初に結論を言ってしまうと何よりサイズ感に拘るのであればZenfone 10の一択です。ただ簡単に言えば器用貧乏という感じで全体的に卒なくできますがこれといった特徴はない。

その上でデザインから確認していくとZenfone 10は縦幅が150mm以下に横幅が70mm以下と今や貴重なサイズ感を採用した機種でコンパクトモデルが好きな人には絶対的なサイズ感だと思います。

Pixel 8と比較すると圧倒的に持ちやすく感じますがだからこそ本体の厚みは気になる。またスペックで見ればPixel 8より軽いですが本当に170gと思うくらいのずっしり感はある。

Pixel 8と比較すると持ちやすさすぎるからこそ本体の厚みと重さが気になる感じです。

サイドフレームはアルミにマット仕上げと質感も素材も共通ですが違うのがパックパネルです。Pixel 8はGorilla Glass Vitusでコーティングしたガラスを採用していますがZenfone 10はプラスチックに特殊コーティングを採用したマット仕上げになっている。

カラバリによりますが指紋は目立ちにくい一方で汚れなどがつくと目立ちやすいという感じ。

Pixel 8が光沢仕上げのため指紋が目立ちやくツルツルしているのに対してZenfone10はザラザラとした質感+グリップ力を高めてくれますが高級感はほとんど感じないという感じ。

少なくとも安っぽさは感じませんがプラスチックと聞くとちょっと残念な感じになります。ただプラスチックを採用したことで軽量化に貢献しつつ下手なガラスを採用するより耐久性もある。

個人的にはマット仕上げの方が好きなのでZenfone 10の質感の方が好きですが好みが分かれるのはカメラでZenfone 10は垂直型とはいえすっきりしたデザインを採用していない印象です。

一方でPixel 8は並列型を採用しつつカメラバンプもそれなりにあるのでインパクトがあります。Zenfone 10は悪く言えばiPhoneで話題になったタピオカ感があるといえばある感じです。

デザインは好み次第で何より絶対的にサイズ感を求める人はZenfone 10を選べば間違いないです。ちなみにPixel 8でも十分に持ちやすくZenfone 10が小さすぎだけという感じだと思います。

ディスプレイ比較。

次にディスプレイですが筐体サイズが小さい分Zenfone 10は視認性が犠牲になります。両機種とも共通してアスペクト比20:9を採用していることもあり表示できる情報量は一緒。

ただディスプレイサイズが小さくなる分コンテンツの表示は小さくなるので視力との相談。

ディスプレイ輝度の違い。

また視認性を悪くする原因の一つとしてディスプレイ輝度で海外サイトのディスプレイ結果を参考にするとZenfone 10は手動調節で442nitsで自動調節で807nitsなので低いです。

悪く言えばミドルレンジよりもディスプレイ輝度が暗いという感じでちょっと物足りない。執筆時点でPixel 8のディスプレイテストの結果が公開されていないため詳細な数値は不明。

ちなみにGoogleの発表によるとHDR表示で1400nitsでピーク輝度で最大2000nitsです。

屋内で比較する分にはPixel 8の方が僅かに明るいかなという印象ですが屋外だと雲泥の差。真夏ではないので晴れた日の屋外で見るとZenfone 10は見えなくないですがPixel 8と比較すると明らかに暗いという感じでやはり見やすさに直結するディスプレイ輝度が低いのは残念。

コンテンツの見やすさ。

そしてYouTubeを再生してみると個人的にはPixel 8の方が発色が良く感じます。またアスペクト比が同じであることからも再生するコンテンツが16:9や21:9であっても単純にPixe 8の方が大きく表示され見やすいので動画を楽しみたい人にはPixel 8です。

リフレッシュレートの違い。

そしてリフレッシュレートに関してZenfone 10は最大144Hzですがゲーム限定の機能です。なので日常的な使用範囲であれば同じ120Hzという感じでどちらも非常にサクサク動作します。

ちなみにPixel 8はスムーズディスプレイをオンにするオフにするかの2択になっていますがZenfone 10は自動/120Hz/90Hz/60Hzの4つのオプションから選択することが可能です。

60Hzと90Hzに関してはリフレッシュレートがロックされ自動の場合は90Hzを維持する感じ。そして120Hzは待機状態の場合に60Hzまで下がりますが基本は120Hzで動作するとしています。

可変式に対応していないからこそ少しでもユーザーの使い方に合わせるという感じなのかも。スマートフォンにおいてディスプレイは非常に重要でコストもかかりやすいスペックの一つです。

ただZenfone 10は改めて比較するとコストカットしてる印象が強くスペックでカバーしきれず。

基礎スペック比較。

そして基礎スペックを確認するとアップデートサポート期間に大きな差がある印象です。Zenfone 10はAndroid14を含めて最大2回のメジャーアップデートなのでAndroid15で終了。

一方でPixel 8は最大7回のメジャーアップデートが保証されているので大きな差があります。気にする部分としては通信周りでZenfone 10はキャリアの扱いがないことからもdocomoのB21やn79に非対応なので国内のバンドに最適化されているとは言えない状況にあります。

バンドに関してはユーザーの住環境に左右されるため対応がマストという訳でもありません。ただdocomoユーザーからすれば対応していてくれた方が分かりやすいことに違いはないです。

またZenfone 10は物理のDual SIMに対応していますがeSIMには非対応となっています。

容量構成の違い。

容量構成に関してZenfone 10はRAM8GBに対して128GB/256GBの2モデル展開。そして最上位としてRAM16GB/ROM512GBモデルが存在しておりカラバリの展開も違います。

Pixel 8の256GBはオブシディアンに限定されていることを考えるとZenfone 10の方が自由。ちなみにSDカードスロットは非搭載なので大容量オプションがあった方がいいと思う。

一方でPixelは国内で人気が出てきたこともありアクセサリーが豊富ですがZenfone 10は限定的。

発熱とパフォーマンスの違い。

そして発熱の程度を調べるためにベンチマークを3回連続で回してみました。ちなみにZenfone 10はRAM8GBモデルでPixel 8と同じですがスコアには大きな差があります。

Zenfone 10はこの筐体サイズでよくこのスコアが出るなと思いますが内部温度もそれなり。パフォーマンスに差がかなりあるので何ともですがPixel 8は最大42.1度に対して47度まで上昇。

また計測終了ごとに外部温度も計測してみましたがPixel 8は34.6/36.0/37.2度に対してZenfone 10は42.5/50.1/47.1度なっており良く言えば放熱性がめちゃくちゃ優れていますがZenfone 10はサイドフレームを中心に排熱しているのかめちゃくちゃ不快な熱さになります。

正直ここまで不快に感じる機種もなかなかない感じでコンパクトモデルの宿命なのかも。

合わせてパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testを実施。パフォーマンスは終始Zenfone 10の方が高いですが安定率でみると大きな差があります。

Pixel 8はパフォーマンスが低いけど安定させることに注力しているようにも見えます。自分はゲームをやらないため何ともですがベンチマークの結果だけで見ればZenfone 10の方がゲームは出来るパフォーマンスを持っているけど長時間のプレイには向かないという印象です。

バッテリー関連の違い。

そしてバッテリー関連を確認するとZenfone 10は筐体サイズを考えると容量はデカ目です。残念なことに執筆時点でPixel 8のバッテリーテストの結果が公開されていません。

ただ体感的には100以下という感じでZenfone 10の方が優れているという印象を受けます。電池持ちがめちゃくちゃ良いわけではありませんがハイエンドコンパクトの中では上々です。

そしてZenfone 10は充電開始30分で60%でフル充電に要した時間は1時間21分です。一方でPixel 8は充電開始30分で55%でフル充電に要した時間は1時間19分とほぼ一緒の感じ。

ちなみにバッテリー劣化防止の機能などはZenfone 10の方が充実している印象です。

その他の違い。

生体認証に関しては2D顔認証は一緒ですがPixel 8は画面内指紋センサーでZenfone 10は電源ボタンに統合された指紋センサーと個体差に個人差はZenfone 10の方が出にくい。

個人的にはZenfone 10の方が持ちながら認証することが可能なので汎用性が高く感じる。

そして音量を50%に設定した上でスピーカーテストをしてみましたが音質にしろ音量にしろ個人的にはZenfone 10の方が優れている印象を受けます。さらにイヤホンジャックの搭載やオーディオの対応規格などを考えるとZenfone 10は優秀。

ただスピーカーだけで見るとZenfone 10の共振はかなり気になるかなという印象です。Zenfone 10はコンパクトモデルを活かすためのカスタマイズも可能でPixel 8よりも作り込まれている印象であとは安定性の部分をどう評価するかによってくると思います。

カメラを比較。

最後にカメラを確認していきたいと思いますが両機種とも望遠レンズは非搭載の2眼構成です。ちなみにZenfone 10は50MPの高解像度モードで撮影できますがPixel 8は出来ないです。

Zenfone 10は超広角にインカメラとオートフォーカス非対応など前モデル対比で退化。一方でPixel 8は超広角を使用したマクロ撮影に対応など堅実な進化をしています。

とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。

超広角で撮影。

今回のサンプルはZenfone 10/Pixel 8の順番になっているので予めご了承下さい。

Zenfone 10で撮影した画像の方が全体的にノイズが多く感じる印象です。

広角で撮影。

わざとフレアが入りやすい角度で撮影してみましたがZenfone 10はしっかりと抑制されている。

Zenfone 10はセンサーサイズが小さいこともあり接写もしやすくボケ感もそれなりに出ます。

Zenfone 10は全体的におとなしめの色味ということも影響しているのか表現力はPixel 8と比較すると物足りなく感じます。

ポートレートで撮影。

同じ花でも色味が全然違うのが面白いところです。

Pixel 8の方がコントラストが強めという印象で全体的に暗めに撮れていますがフォーカス精度は優秀という感じです。

次にポートレートでも2倍で撮影してみました。

ボケ感にも明らかな違いがあり、被写体の色が濃いとZenfone 10は色潰れしている感じです。

望遠で撮影。

最初に2倍で撮影してみました。

次に5倍で撮影してみましたがPixel 8はピンズレしているとはいえノイズは少なめ。

最大となる8倍で撮影してみましたがZenfone 10は解像感がなくベタ塗りみたくなっています。そして気になる部分としてZenfone 10はシャッタースピードが遅いのか画像処理が遅めです。

なのでシャッターボタンを押してから下手に動かすと手ブレが発生することもあります。また当たり前の話になりますが動体の撮影はPixelに及びもしないという感じです。

超広角(低照度)で撮影。

Zenfone 10の方が白飛びが抑制されている。

光源が遠い場合はPixel 8の方が抑制されていることを確認できます。またPixel 8の方がノイズが少ない。

広角(低照度)で撮影。

Zenfone 10の方が明るく補正されている印象ですがノイズが多め。

Pixel 8の方がより細かく描写している印象を受けます。

白飛びとフレアに関してはZenfone 10の方が抑制されている印象です。

望遠(低照度)で撮影。

まず2倍で撮影しましたがこの時点で雲泥の差です。

そして5倍で撮影してみましたが低照度の環境になると正直比較にならないくらいの差があります。Zenfone 10は全体的に過剰補正することなく大型センサーを搭載していないため変な癖もないです。

ただコストカットしているつけというか部分で見るとハイエンドよりミドルレンジよりに感じることもあります。

まとめ。

今回はコンパクトモデル同士であるZenfone 10とPixel 8の比較レビューをしてみました。直販版でみるZenfone 10の128GBモデルは9万9800円でPixel 8は11万2900円です。

なので価格差は1万円ちょいあるという感じですがZenfone 10はコストカットのアラが目立つ。ここをどう評価するかという感じで何より器用貧乏でスペック厨の人に刺さりやすいかも。

あとはカメラで大きな差があるという感じなのでユーザーの評価が分かれる部分だと思います。

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