国内メーカーの意地。Xperia 1ⅤとiPhone 14 Pro Max徹底比較

先日にはSonyの新製品体験会に参加させて頂き、短時間とはいえXperia 1Ⅴの進化をしっかり感じることが出来たので今から発売が非常に楽しみです。詳細は「実際を触ったら超やばかった。Sony新製品体験会でXperia 1Ⅴをチェック」をご参照下さい。

さらに先日には香港版のXperia 1Ⅴを購入して開封レビューをしてみましたが、Xperiaが好きなユーザーにとっては堪らない一台になっていると思います。詳細は「Xperia 1Ⅴ 開封レビュー。ずっとこんなXperiaを待ってました」をご参照下さい。

さて今回国内でも最も人気高いAppleと実質唯一の国内メーカーであるSonyの最上位モデル同士であるiPhone 14 Pro MaxとXperia 1Ⅴの比較レビューをしたいと思います。

デザイン比較。

docomoが初めてiPhoneを扱った時と比較すれば国内シェアは大幅に落ちたといはいえ現時点でも50%弱はあります。つまり2台に1台はiPhoneが売れていると圧倒的な人気でグローバルでもシェア2位を獲得。

2023年第1四半期において$500以上のハイエンド部門では1位から4位までiPhoneが独占。2023年第一四半期において世界で最も売れたハイエンドモデルがiPhone 14 Pro Maxで今回Xperia 1Ⅴがどこまで通用するのか確認したいと思います。

デザインから確認するとAppleはよくユーザーファーストと言われますが筐体サイズで見ればそんなことはないです。

特にProモデルは世代を重ねるごとにデカく重くなっておりiPhone 14 Pro Maxは現状折り畳み機種を除けば最重量級となっておりXperia 1Ⅴと比較すると大きな差です。

また横幅も6mm近くあることからも持ちやすさに片手操作のしやすさは言うまでもありません。スペックが進化すればするほどどんどん重くなっておりユーザビリティが下がっています。

ちなみにサイズに拘るなら標準モデルを選べばいいと言われますがiPhone 14 Proでさえ200gとかなり重い方で何より標準モデルがあるから上位モデルが重くなって良いわけではない。

ただAppleは重さや筐体サイズよりも質感など含めてデザインの美学を優先している印象でサイドフレームはステンレスを採用した上で光沢仕上げと指紋は目立ちますが質感が高い。

そしてバックパネルもフラットかつマット仕上げを採用しているめ指紋も目立ちにく2.5Dガラスをやめフラットにしたことに加えサイドフレームと高さを合わせることで堅牢性を強化した上でディスプレイ自体はセラミックシールドの採用でより強化しています。

アクセサリー選びに困ることもなく堅牢性と上手くバランスをとり高級感もかなり感じる。

何より所有欲を満たしてくれるデザインに対してXperia 1Ⅴは何方かと言えば実用的なデザイン。サイドフレームはスリットを採用してバックパネルにも独自テクスチャーを採用したことで全体的にグリップ感が強化。

カメラとして使っている時に滑りにくくするための配慮であり同時にデザインの差別化にも繋がる。またデザイン自体の質感は高く安っぽさは感じず両面ともGorilla Victus 2を採用しているため耐久性も優れており持ちやすく軽い。

どちらのデザインが好みかはユーザー次第だと思いますがXperia 1Ⅴの方がユーザーの使い勝手を想定したデザインを採用しているように感じて個人的には好印象に感じます。

ディスプレイ比較。

次にディスプレイですがアスペクト比の違いからもiPhone 14 Pro Maxの方が横幅ある分コンテンツが大きく表示され見やすいです。ディスプレイサイズの違いももちろんありますがXperia 1Ⅴはアスペクト比21:9に加え横幅も6mm程度短いことからコンテンツは小さめに表示。

片手操作のしやすというメリットから逆にコンテンツが小さいというのがデメリットになります。個人的には今の視力な全く問題ないですがユーザーを選ぶ表示サイズにも感じてしまいます。

そして大きな差だと思うのがディスプレイ輝度でAppleの発表によると標準で最大1000nitsでHDR表示で最大1600nitsで高輝度モードで最大2000nitsでXperia 1Ⅴに関しては公式からの発表はありません。

なので海外サイトのディスプレイテストの結果を参考にすると注意点としてiPhone 14 Pro MaxのHDR表示と高輝度モードの最大値はあくまでもピーク輝度。海外サイトによると高輝度モードでは1760nitsで手動調節の場合は828nitsだったとしています。

ちなみにXperia 1Ⅴは高輝度モードで866nitsで自動調節の場合は590nitsなのでiPhone 14 Pro Maxの方が明るい。

ちなみに同サイトはHDR表示のテスト結果は非公開ですが1600nitsまで出ることは考えにくいので1300nits前後の可能性がありXperia 1Ⅴはクリエイターモードで表示した場合は936nitsまで明るくなりますが及ばない感じです。

屋内で比較する分には差をあまり感じずHDR対応のコンテンツも屋内で見る分にはあまり差がない。

なので単純に屋外でスマホを使う時に差を実感する感じで外で使う人が多い人ほどiPhone 14 Pro Maxを選んでおいた方がいい感じです屋外での視認性には大きな差があります。

リフレッシュレートに関してはiOSの問題なのかiPhone 14 Pro Maxはめちゃくちゃ滑らかに感じる一方でサクサク感が全くなくXperia 1Ⅴを比較するとモッサリしている感じ。

これはXperia 1Ⅴに限らず120Hz表示に対応しているAndroidと比較すると同様に感じます。

なのでAndroidに慣れている自分からすると残像は感じにくいとはいえサクサク感がないので120Hz表示に対応している恩恵をAndroidほど感じにくいですがこれはAppleの志向性かも。

あとXperia 1Ⅴは4Kの表示解像度に対応しており最大4K/120fpsまでのコンテンツはスマホ自体で再生できるのが強みで多くの機種は4Kで撮影してもスマホで確認出来ません。

一方でDolby Visionに非対応なのがちょっとスペック的に物足りなく感じるかもしれません。

Xperia 1Ⅴの方がより黒がはっきり表現されるため映像が美しく感じることが多いですがスマホとしてみた場合iPhone 14 Pro Maxの方が明るくて見やすいように感じます。

基礎スペック比較。

次に基礎スペック面ですがiOSにAndroidとOSが違うため単純に比較するのは難しいです。

例えばiOSだとアプリをホーム画面の好きな場所に配置が出来なかったり戻るのスワイプが左側からしか出来ないなどAndroidユーザーから見れば不便に感じることもありますが逆にiOSユーザーからみてAndroidの方が使いにくい部分もあると思うので今回はカットします。

サポート期間に関してAppleは正式発表していませんが今までの流れを見ると最低でも5年。一方でXperia 1Ⅴは公式発表されていませんが従来通りであれば最大で3年と大きな差があります。

ただ注意点としてiOSとAndroidではアップデートに違いがありiOSはナンバリングが変わるメジャーアップデートが年に1回配信されることに加えで不定期なマイナーアップデート。

Androidもナンバリングが変わるメジャーアップデートは毎年1回ですがセキュリティパッチを包括したアップデートがXperiaの場合は基本90日には1回配信されるようになっています。

iOSの場合はアップデートは基本1種類でサポートが終了すると不具合やバグの不具合の改善や新機能の追加なども終了しますがAndroidの場合はメジャーアップデートが終了してもセキュリティアップデートが継続している場合は不具合などが修正されることもある。

Near By Shareのように規定のバージョンを満たす必要がありますがサポート期間とは別にGoogle Play Serviceのアップデートで最新機能に対応することもあります。

なので新機能の追加などは本体のアップデートに依存するiOSと依存しないAndroidとこの辺はちょっと違います。その他iPhone 14 Pro Maxは直販版含めミリ波非対応。

一方でeSIMに積極的でDual eSIMへの対応などはユーザーにとって魅力的かもしれません。

容量構成はバックグラウンドでのアプリの処理が異なるためiPhoneは少ないRAMでも快適に動く。

そもそもApp Storeで配信されているアプリはAppleの厳格な審査基準で制約されており逆に言えばiPhoneで快適に動くように最適化されているため最新モデルでRAM不足は考えにくい。

一方でAndroidはGoogle Play Storeの審査基準が比較的緩めのためアプリストア内で配信されているアプリ全てを快適に動かそうとなると本体側のRAMを強化しないといけない感じ。

なのでざっくり言えばアプリの動作条件などが違うためiPhoneよりRAMが多いことに優位性なし。ストレージはiPhone 14 Pro Maxが最大1TBまで用意されていますがSDカードスロットはない。

そのためSDカードを使うかどうかでユーザーの判断が異なる。そしてSoCに関して発熱の程度を調べるためにベンチマークを3回回して見ました。

iOS版だと内部温度を確認出来ないので外部温度を見るとXperia 1Ⅴは36.5/37.6/37.1度に対してiPhone 14 Pro Maxは37.5/38.6/39.5度とiPhoneの方が放熱性に優れているのか単純に本体は熱くなります。

またベンチマークスコアを見ても負荷をかけた際のパフォーマンスの持続性はiPhone 14 Pro Maxの方が優秀に感じます。ちなみにカメラ撮影持続テストを
4K/60fps撮影でしてみましたが24度前後の室内でスタンドに固定して定点の撮影という条件で両機種とも1時間は撮影が出来ました。

iPhone 14 Pro Max Xperia 1Ⅴ
15分 38.5度 35.8度
30分 40.1度 38.3度
45分 39.4度 38.4度
60分 40.1度 39.3度

また15分ごとに外部温度を計測してみましたがiPhone 14 Pro Maxの方が熱くなっています。

日常使いだとXperia 1Ⅴの方が発熱を感じることが多いですがベンチマークやカメラ撮影持続テストなど負荷をかける場合はiPhone 14 Pro Maxの方が熱くなる印象が強く特にカメラはかなり発熱しやすい印象です。

やはりXperia 1Ⅴはカメラ撮影時の消費電力を抑えた分発熱しにくくなっていることを実感。あとはゲームにおいてXperia 1Ⅴはゲームエンハンサー機能を搭載しているため細かい調整可能。

さらに専用のゲーミングギアまで用意されているのでより集中して出来る環境はあります。よりクリエイティブな使い方をしようとした場合iPhone 14 Pro Maxの方が発熱が不快かも。

バッテリー容量には大きな差がありますがiOSは電力効率が優秀のため電池持ちも優秀です。海外サイトを参考にするとiPhone 14 Pro Maxは121なのでトップクラスのスコアを獲得。

ただXperia 1Ⅴは最適化が終了してからの評価が必要になりますが現時点で評価すれば両機種ともスコアほど電池持ちは良く感じない。Xperia 1Ⅴは現時点で評価すれば100以下の感覚でiPhone 14 Pro Maxはスコアが同じiPhone 13 Pro Maxより明らかに電池持ちが悪い。

ちなみにiPhone 14 Pro Maxは充電開始30分で48%まで充電可能でフル充電に1時間52分。Xperia 1Ⅴは充電開始30分で50%でフル充電に1時間37分とバッテリー容量の差を考えるとXperia 1Ⅴの方が速い。

ただワイヤレス充電になると最大充電速度が15Wと一緒なのでバッテリー容量が多いXperia 1Ⅴの方が時間がかかると思います。その他IP68は一緒ですが
イヤホンジャックはXperia 1Ⅴのみ対応しており評価の分かれ目の一つになると思います。

生体認証は逆でXperia 1Ⅴは指紋認証のみでiPhone 14 Pro Maxは顔認証のみ対応。ただマスクがどんどん不要になってきている中個人的には顔認証の方が手軽に感じて3D顔認証に対応していることからもセキュリティ面でもより安心して使えるかなという印象。

そして音量を50%に設定した上でスピーカーテストをしてみました。

音量は明らかにiPhone 14 Pro Maxの方が大きく感じますがXperia 1Ⅴと比較すると音の輪郭がぼやけているというか音が軽く聞こえる印象で個人的にはXperia 1Ⅴの方が好き。

その他Xperia 1Ⅴは撮影しているビデオやプレイしているゲームをそのままライブ配信可能とよりクリエイティブな使い方をしたい人にとっては地味に嬉しい機能が搭載されています。

カメラを確認。

最後にカメラですが両機種とも48MPに強化されピクセルビニングが採用された初の世代。最大ズーム倍率も一緒でAndroidでは当たり前になりつつある8K撮影非対応なども共通。

とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。

超広角で撮影。

今回のサンプルはXperia 1Ⅴ/iPhone 14 Pro Maxの順番で撮影しているのでご了承下さい。

改めて超広角で見るとXperia 1Ⅴの方が空の白飛びが抑えられているのを確認できます。

広角で撮影。

iPhone 14 Pro Maxの方が僅かに明るく補正されているように感じますが影になっている部分などは特段変わりなし。

明るさが地味に違うという感じでしょうか。センサーサイズで見ればiPhone 14 Pro Maxは1/.128インチとXperia 1Ⅴの1/1.35インチより大きいですが今回のサンプルを見る限りはセンサーサイズの違いによるアドバンテージはそこまで感じません。

ポートレートで撮影。

いつもお馴染みですがiPhoneのポートレートモードは最短撮影距離が長過ぎて被写体に寄れません。そのためにズームやマクロ撮影が強化されているのかもしれませんがメインカメラセンサーの実力を最大限発揮出来ていないことに違いはないです。

人物など被写体が大きい場合はここまで離れる必要はありません。Xperia 1Ⅴのポートレートモードは個人的にちょっと扱いにくいなという印象ですがiPhone 14 Pro Maxほどではない。

何を被写体にするかでユーザーの評価も大きく分かれると思います。

望遠で撮影。

iPhone 14 Pro Maxは光学2倍ということもあり、よりクリアに撮影出来ている印象を受けます。

次に3倍で撮影してみましたがXperia 1ⅤはデジタルズームなのでiPhone 14 Pro Maxの方がよりクリアに撮影出来ている印象を受けます。

今度はXperia 1Ⅴが光学ズーム範囲内である5倍で撮影しましたがiPhone 14 Pro Maxの方がよりクリアに感じます。

そして10倍になると両機種ともノイズはかなり多めです。

最後にiPhone 14 Pro Maxは最大となる15倍で撮影しましたがやはりどちらも画質的には厳しい感じです。ただ改めて比較してみるとXperia 1Ⅴはペリスコープを搭載しているとはいえ中距離以下にフォーカスしていることを実感。

そのためペリスコープ非搭載のiPhone 14 Pro Maxとズーム画質でそこまで差がある感じではありません。次に低照度の環境において共通しているのがナイトモードは自動でトリガーされること。

写真のサンプルを全て手持ちかつ1倍で撮影してきたのでご確認下さい。

低照度で撮影。

曇りの日の夕暮れに撮影しましたが照度的にはあまり変わらない印象です。

どちらも通常モードだと照度的にはやはりあまり変わらない。

ほぼ真っ暗の状態で通常モードの比較になるとiPhone 14 Pro Maxの方が明るい印象です。

両機種ともナイトモードに切り替わりましたがiPhone 14 Pro Maxの方が明るく感じる一方でちょっと赤っぽく感じます。

このサンプルだとXperia 1Ⅴの方が明るく撮影出来ています。

白飛びはiPhone 14 Pro Maxの方が僅かに抑えられていますがフレアがひどい感じ。

Xperia 1Ⅴはナイトモードに対応したことに加え画像重ね合わせ技術の採用でようやく他社のナイトモードと同程度まで扱いやすくなった印象です。あくまでもサンプルで見るとフレアがひどい。

またiPhone 14 Pro Maxの方がナイトモードにトリガーされる頻度が少なかった印象で、Xperia 1Ⅴより割とシビアな条件でトリガーされるようになっているのかもしれません。

まとめ

今回はiPhone 14 Pro MaxとXperia 1Ⅴの比較レビューをしてみました。

ちなみにドコモオンラインショップでiPhone 14 Pro Maxは約22万円でXperia 1Ⅴも執筆時点で発表されていませんがおそらく同程度。直販版でみるとXperia 1Ⅳは19万4700円に対して20万9800円なのでXperia 1Ⅴの方がちょっと安いかなという印象。

ただリセールを考えると短期で手放すならiPhone 14 Pro Maxの方が実質負担金が安いです。

iPhoneはよくプロの現場で使われているとしていますがAppleが理想とするプロの仕様にガチガチに固められておりプロが使いやすくするための機能などはほとんどない感じ。

一方でXperia 1Ⅴはプロ含めたクリエイターがこんな機能があったら助かるなと一般層からほとんどニーズがない機能に対応しておりプロをより意識した製品作りをしていること確認。

一般層含め幅広いユーザーのニーズを満たせるのがiPhone 14 Pro Maxだからこそ全体的に評価が高いですがガチで使いたい人にとってXperia 1Ⅴは悪くないと思う。

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