価格差をどう捉えるか次第。Pixel 7とXperia 5Ⅳ 実機比較レビュー

Xperia 1Ⅳが国内で6月3日より発売されて早速購入したので先行レビューで試しきれなかった部分をレビューしてみました。詳細は「Xperia 1Ⅳ開封レビュー。結局発熱はちょっと不安が残る感じに」をご参照下さい。

また先日には香港版のXperia 5Ⅳを購入して開封レビューをしてみましたが発熱以外は想像以上に良く良機種に仕上がっている印象を受けます。詳細は「Xperia 5Ⅳ 開封レビュー。満足度激高。けど発熱はひどめ」をご参照下さい。

さて今回質問がかなり多いXperia 5ⅣとGoogle Pixel 7の実機比較レビューをしてみたいと思います。

最初に結論。

すでにスペックに基づいて比較した記事を公開させて頂いており重複する部分もあるのでご了承下さい。最初に結論を言ってしまうと例え本体価格が一緒だとしても個人的にはPixel 7の方がおすすめです。

ほとんどの人はPixel 7の方が使いやすく/分かりやすい 一般ユーザーからすればXperia 5Ⅳなど今のXperiaの良さは分かりにくく少なくともPixel 7はこの機種いいよとおすすめされて買うのもありですがXperia 5Ⅳは他人からおすすめされて購入するよう機種ではなく難しいです。

デザイン比較。

その上でデザインから確認したいと思います。縦幅に関してはほとんど一緒ですが横幅に大きな差。6mmも差があるため片手操作する際の持ちやすさは雲泥の差でXperia 5Ⅳの方が圧倒的です。

ただ縦幅がほぼ一緒で横幅に6mmも差があることからもXperia 5Ⅳの方が縦長に見えると思います。

また本体の重さに関しても20gの差があり本体の厚みも0.5mm薄いことからも取り回しの良さはXperia 5ⅣですがこれはPixel 7が標準サイズに対してXperia 5Ⅳはコンパクトモデルに近くそのため仕方ないとは思います。

もちろん取り回しの良さは毎日使うものだからこそ重要ですが今回の2機種の場合で見ればPixel 7の横幅や重さは自分の許容範囲に収まるのかを見た方がいい。

逆にXperia 5Ⅳのサイズ感で困る人はそうそういないと思います。

本体上部を確認してみるとPixel 7のカメラバンプがはっきりと目立つ。

本体左側面を確認するとPixel 7はSIMトレイを搭載していますがXperia 5Ⅳは本体下部に搭載されているため何もありません。

本体下部を確認するとUSB-Cは共通ですがPixel 7はスピーカーグリルを搭載しているのに対してXperia 5Ⅳはデュアルフロントスピーカーを採用しているため側面部からは確認できません。

また好みが分かれそうなのは質感でXperia 5Ⅳはバックパネル含めてマット仕上げですがPixel 7のバックパネルは光沢仕上げを採用。カラバリにもよりますがPixel 7の方が指紋が目立ちやすい。

Pixel 7で指紋が分かるように撮影した上で編集で照度を落としてようやく分かる感じ。

Xperia 5Ⅳも同様の処理をしてようやく分かる感じで少なくとも手持ちにある両機種のカラバリではほとんど指紋が気になることはないと思います。またPixel 7はバックパネル以外のサイドフレームやカメラフレーム部分がマット仕上げになっているのでデザインのアクセントに。

Pixel 7シリーズの中でもPixel 7はポップな雰囲気に対してXperia 5Ⅳはかなり上品という感じ。あと個人的に気になるのはPixel 7の電源ボタンの位置です。

これは慣れの問題だと思いますがレビューのために他の機種を使った後にPixelを触るとよく電源ボタンと音量ボタンを間違えます。多くのAndroidは音量ボタンの下に電源ボタンがある状況の中でPixelは逆なので間違えます。

カラバリに関してPixel 7は3色でXperia 5Ⅳは最大5色で自分の気に入る色があるかが重要です。取り回しの良さは正直比較にならず質感に関してはXperia 5Ⅳの方が上品な印象を受けます。

個人的にPixelにはもっと奇抜で遊んだ色があったら面白いと思っちゃいます。

ディスプレイを比較。

次にディスプレイに関して両機種ともレギュラーモデルということもありスペックも標準的です。

ただ確認したいポイントがあり一つ目としてコンテンツの見やすさですがXperia 5Ⅳの方が横幅がスリムということもありコンテンツが小さく表示されがちです。

自分は基本スマホを使う上で文字の大きさは最小にするためそこまで差を感じませんが文字の大きさの設定を大きくすればするほどその差は大きくなります。

またKindleで同じページを見た時は明確に差を感じてPixel 7がデカいです。ただ余白という面ではPixel7はアスペクト比20:9にXperia 5Ⅳが21:9を採用しているためほとんど差を感じません。

そもそもディスプレイサイズの差もありますがアスペクト比含めて少しでもコンテンツが大きく表示されてほしいならPixel 7の方が間違いないです。

次に2つ目としてディスプレイ輝度の差でTwitterやKindleを見ている限りだとXperia 5Ⅳの方が明らかに明るいです。執筆時点でPixel 7の手動調節の場合の最大輝度が不明ですがXperia 5Ⅳの660nits前後の方が明るく感じる。

またPixel 7はHDR表示で最大1000nitsですがXperia 5Ⅳもクリエイターモードで表示できる場合は最大で970nits前後になるため差がない。ただ屋外で使う場合Pixel 7は1400nitsまで上がるので屋外で使う時に差がでる印象です。

すごく分かりやすく日常的な使い方ならXperia 5Ⅳの方が明るく感じることが多い一方で晴れた日に屋外で使う場合高輝度モードに対応しているPixel 7の方が明るくなる感じです。

そして3つ目としてリフレッシュレートの差でまず両機種とも可変式には非対応なので触った時の感触としては両機種ともサクサクですが120Hz表示に対応しているXperia 5Ⅳの方が明らかにサクサク感が強く全体的な動作はXperia 5Ⅳの方が早く感じます。

今まで高リフレッシュレート対応機種を使ったことがない人にはPixel 7でも十分に快適です。ただ120Hz表示対応機種を使ったことがある人からすればPixel 7はちょっと遅く感じるかも。

Xperia 5Ⅳの方が全体的に青みが強くPixel 7は赤みが強いという感じでここは好みの問題です。ただ個人的には動画などを見ていると映像自体が引き締まって高精細に感じるのはXperia 5Ⅳです。

基礎スペックを比較。

そして基礎スペックを確認したいと思います。執筆時点でXperia 5ⅣはAndroid12を搭載。今後アップデートが配信されますがアップデートした際にどれだけ安定しているのか気になる。

一方でPixel 7はAndroid13を標準搭載している上で割と安定しているので去年のようなことはない。やはりメジャーアップデートはバグが発生するリスクが高く両メーカーの機種とも不具合やバグが多めだからこそ標準搭載しているのは安心。

アップデートサポート期間についてXperia 5Ⅳは従来通りであればメジャーが2回にセキュリティが3年です。ただこれはあくまでもキャリアの判断次第です。

Pixelに関しては直販モデルもキャリアモデルもGoogleがアップデートの配信をしていますがXperiaのキャリアモデルはキャリアが配信時期やサポート期間を決定しているため差が出るかも。

少なくともPixel 7は毎月セキュリティアップデートが配信されるためアップデートが配信される回数で見ればPixel 7の方が圧倒的に多くメジャー関係なく新機能が追加されるFeature Dropもあります。

アップデートに関しては明らかに差がありPixel 7の方が安心して長く使える印象です。そしてeSIM込みのDual SIMやミリ波非対応は共通。ただ注意点としてPixel 7のバンドです。

docomoのn79やB21に非対応ですがXperia 5Ⅳの楽天版/docomo版は対応しています。

バンドが最適化されていない=通信出来ないわけではなく自分もdocomoやahamoのSIMを入れてPixelを使っていて困ったことはありませんが通信速度が気になる人は要注意です。

またeSIMに関してもdocomo/ahamoのeSIM対象機種にPixelは含まれていないため自己責任です。自分はPixel 5aでahamoのeSIMを入れた時がありますが問題なく通信は出来ていました。

そして容量構成に関してRAMは同じ。そして現時点でXperia 5Ⅳの直販モデルが存在しないことからストレージはPixel 7の方が多いですがカラバリはオブシディアンに限定されます。

一方でSDカードスロットはXperia 5Ⅳのみ搭載。ちなみにPixelはSDカードが使えないと勘違いしている人が見受けられますがSDカードスロットがないだけでアダプター経由で使えます。

そして気になる人が多いのが発熱だと思うのでまずベンチマークを3回連続で回してみました。

ちなみに搭載SoCの方向性が違いパフォーマンスは優先して電力効率を犠牲にしているSnapdragon 8 Gen 1と電力効率と発熱抑制にAI強化を重視して処理性能を犠牲にしているGoogle Tensor G2となっており単純にスコアが近いならPixel 7の方がユーザーに嬉しいところ。

まずベンチマークに関しては今回Xperia 5Ⅳが調子がいい感じに対してPixel 7はここ数日試してきた中では最も不安定で内部温度も40度オーバーとなった結果スコアも大きく下落しています。

両機種とも発熱抑制にかなりシビアな印象でソフトでしっかり制御している印象ですが今回のスコアで見るとPixel 7の方が一度バランスを崩した時の不安定さがひどい印象です。

ただXperia 5Ⅳの3回目の内部温度が44度でスコアも36万点と崩壊しているので今回の結果を見る限りだとPixel 7が絶不調でしたがそれでもまだXperia 5Ⅳより安定している印象です。

またベンチマークと合わせて外部温度も計測してみましたがXperia 5Ⅳは38.7/41.5/40.8度に対してPixel 7は37.1/39.1/40.2度と内部温度が高くなっている割にはそこまで外部は熱くない。

やはりサイドフレーム部分含めてXperia 5Ⅳの方が明らかに熱いという印象です。また4K/60fps撮影で長時間撮影をした場合Pixel 7は12分程度で終了しましたがXperia 5Ⅳは30分程度で終了しました。

室温などで結果は変わってくるとおもいますがXperia 5Ⅳの海外版は撮影持続モードがあるため長時間撮影はしやすいと言えます。

そしてバッテリーに関してバッテリー容量に大きな差があり充電速度にも地味に差があります。両機種ともバッテリーへの負荷を極力避けるために電池残量に合わせて充電速度が低下します。

海外サイトのバッテリーテストを参考にすればXperia 5Ⅳはフル充電に1時間45分に対してPixel 7のテスト結果が動画撮影時点で公開されていませんがPixel 6で見ると1時間50分要しています。

そのためフル充電に要する時間はほぼ一緒です。また電池持ちに関してPixel 7のテスト結果が執筆時点で公開されていないため何ともですがスペックから推測する限りPixel 6以上Pixel 6a以下という感じに落ち着きそうなので90前後の可能性。

仮に90と仮定した場合はXperia 5Ⅳに遠く及ばない感じです。Pixel 7がちょっと電池持ちが悪い感じでXperia 5Ⅳが電池持ちがいい機種になるのでその差は大きいです。

また生体認証に関してXperia 5Ⅳは電源ボタンに指紋認証を統合/Pixel 7は画面内指紋認証に対応。

両機種とも光学式指紋センサーは共通ですが個体差や個人差の影響が受けやすいのはPixel 7の方でアクセサリーとの相性もXperiaも結構個体差がひどいですがPixelも画面内指紋センサーを搭載してからさらにひどい。

ちなみに手持ちで見ればどちらも安定していますが強いていうなら認証速度はPixel 7の方が速い。またPixel 7は本体のロック解除限定とはいえ顔認証にも対応しているので汎用性が高いです。

そして音量を50%に設定した上でスピーカーテストをしてみました。

両機種とも前モデル対比でスピーカーはしっかり進化しており今回の比較ではPixel 7の方が音量が大きく感じる一方で音質に関しては音圧が全く異なりXperia 5Ⅳの方が優れている印象。

音量がほとんど一緒で音質は圧倒的。さらにイヤホンジャックを搭載していることを考えるとオーディオに拘りたい人はXperia 5Ⅳを選んでおけば間違いない印象を受けます。

カメラを比較。

最後にカメラですがまずハード面で大きな差があるのはメインカメラセンサーのサイズでPixel 7は1/1.3インチに対してXperia 5Ⅳは1/1.7インチでセンサーサイズが大きければ大きいほど取り込める光量が多くなるため明るくノイズが少ない写真や動画を撮れるようになります。

またセンサーサイズが大きければポートレートモードを使わなくてもボケ感を出しやすくなります。一方でXperia 5Ⅳのみ60mmの望遠レンズを搭載しています。

まず日中の撮影においてXperia 5ⅣはPhotoProのBASICモードで撮影してきたので写真のサンプルをご確認下さい。

超広角で撮影。

まずはPixel 7で超広角で撮影してみました。

残念な天気の日でしたがXperia 5Ⅳの場合白飛びをしていることを確認できます。

次にPixel 7で撮影してみました。

全体的に見れば僅かにXperia 5Ⅳの方が暗いという感じですがいい雰囲気で撮れているからこそ空が白飛びしてしまうのが残念です。

広角で撮影。

まずPixel 7で1倍で撮影してみました

僅かに空の色が飛んでいるようにも感じますが全体的には上手く撮影できています。

次にPixel 7で接写してみました。

次にXperia 5Ⅳでも同様に撮影しましたがちょっと明るくなり過ぎている印象。またガッチリ構えて撮影したつもりでしたが手ぶれが発生したことも影響していると思います。

タイミングがなかなか合わず雨が降っている中でサンプルを撮影してきたので全体的に暗めな印象ですがその中でもPixel 7の方は陰になる部分もしっかり明るく補正されており見やすい。

一方で曇りの日の逆光という条件でもXperia 5Ⅳはちょっとフレアが発生しやすい印象です。これは個体差があるのか難しいところですが天気がいい日ほど構図を考える必要がある。

望遠で撮影。

まずPixel 7で2倍で撮影してみました。

次にXperia 5Ⅳでも2倍で撮影してみました。

次にPixel 7で2.5倍で撮影。

そしてXperia 5Ⅳは光学ズームとなる2.5倍で撮影しました。大きな差がある印象はありませんがXperia 5Ⅳの方がくっきりしている印象を受けます。

最後にPixel 7で7.5倍で撮影。

Xperia 5Ⅳで撮影した方がノイズは全体的に少ないですが暗くて被写体の半分がよく分からない状態になっています。高照度の環境だとまた変わってきますが照度が低いとXperia 5Ⅳはオートだと厳しい印象を受けます。

 

また動画に関して自分はしっかりと把握していませんでしたがXperia 5Ⅳの場合4K/60fps以上の撮影だと光学式はもちろん電子式手ぶれ補正も効かなくなるため手ブレが発生します。

なので4Kの画質で撮影したい場合は電子手ぶれ補正がきくCinema Proで撮影する感じです。一方でPixel 7に関してはそのようなことはなく今回のサンプルをVideography Proで撮影したこともあり手ブレの差は一目瞭然という感じです。

次に低照度の環境において両機種とも三脚に固定 また今回時間を十分に取れなかったためXperia 5Ⅳはマニュアルを使わず24mmで使える低照度撮影でサンプルを取ってきたのでご確認下さい。

低照度撮影。

まずPixel 7で撮影してみました。

次にXperia 5Ⅳで撮影。ナイトモードに撮影していない中全体的に暗いとはいえ頑張っている印象。とはいえ白飛びがやはり気になります。

次にPixel 7で撮影してみました。

Xperia 5Ⅳでもこれくらいの光量があるとそれなりの写真が撮影することができます。今回はあくまでもオートですがあとはより自分好みの撮影にするならマニュアルモードを使うことになります。

ただそうなるとどうしても手持ちでは厳しく三脚が必須で今回のサンプルにはありませんが低照度撮影でも手持ちだと手ぶれが発生する可能性が高いです。

Xperiaのカメラの強みが被写体が動体の場合の撮影に高速オートフォーカスとバースト撮影。

ただPixel 7のカメラはシャッターボタンを押してから保存されるまでのタイムラグが少ないため動体が被写体でも強くポートレートモードでも十分に走り回る子供をしっかりと撮れます。

そのためXperiaが得意としている部分もPixelならある程度カバー出来ることからPixel 7の方がおすすめしやすく後は写真の色味などで総合的に判断するという感じです。

まとめ。

今回は実機が手元に揃ったのでXperia 5ⅣとPixel 7のどちらがおすすめか比較してみました。部門が違うため何ともですがこの2機種ではXperia 5Ⅳの方がディスプレイが綺麗でスピーカーの音質/音量が良い。

さらにゲーム配信や動画配信をYouTubeで生配信できる機能とPixel 7よりもXperia 5Ⅳの方がみるのも配信するのも楽しめる機能が搭載されているのが面白い。

両機種とも扱っているキャリアはSoftBankとauでauを参考にするとXperia 5Ⅳが13万4900円に対してPixel 7は8万7310円と約4万8000円の価格差がありこの価格差はちょっと大きいです。

ざっくり言えばXperia 5Ⅳの方が優れている印象を受けるディスプレイ/オーディオに電池持ち/カメラをどう評価するかで価格差5万円の価値があるかで判断するべきかなという印象です。

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