Pixel 6aの時に感じたデメリット部分がしっかり改善された上で、円安の影響の中僅か1万円程度の値上げに踏みとどまったGoogle Pixel 7aを購入したので開封レビューをしてみました。詳細は「Pixel 7a 開封レビュー。6万円で購入できる神機種がやってきた」をご参照下さい。
またGoogle初の折畳式機種であるGoogle Pixel Foldのアメリカ版を購入してみましたが、販売地域が限定されていることもあるのかアメリカ版でも技適があり、国内版とおそらく違うのは保証とおサイフケータイだと思います。
詳細は「Pixel Fold 最速自腹開封レビュー。想定以上に完成度が高いけど粗が目立つ」をご参照下さい。さて今回Pixelが欲しいユーザーにとって折畳式機種であるPixel Foldを選択するのはありなのかまとめたいと思います。
重さを要確認。
かなり限定的とはいえ分かりやすい進化を感じられる折畳式機種に興味を持つユーザーもいます。実際にPixel FoldとPixel 7 Proのどちらを購入するべきかコメントを頂いたこともあります。
今回は折畳式機種と従来のPixelでどのように違いがあるのかざっくりまとめたいと思います。一つ目としてデザインですが細部の違いなどは好みもあるため今回は触れません。
やはり折畳式機種を使う上で気にしてほしいのが重さでPixel 7 Proが212gに対してPixel Foldは283gと重さが圧倒的に違います。
もちろん使用するアクセサリーにもよりますがPixel 7 Proでも専用フィルムにケースをつければなんだかんだ250g前後になります。ゴツメのケースをつければ270gオーバーになることもありますがそれでもPixel Foldは超えない。
逆にPixel Foldはフィルムにケースを使うとなると300gを超えてくるのでさらに重くなります。やはりツールとして使う以上重さは重要で長時間使うのであれば軽いに越したことはありません。
自分は手首の調子が悪い時といい時での差が激しく悪くなるきっかけとしてはスマホの重さです。
200g前後の機種であれば軽い感じはしませんが手首が悪化することはない一方で230gを超えると不調になってくることが多く最近で見ればGalaxy S23 UltraやiPhone 14 Pro Maxなど230gオーバーの機種を使っているとおかしくなる。
また折畳式機種はクラムシェル型を除くと230g以下の機種はなくvivo X Fold 2を使っていた時は地味に悪化したという感じでした。Pixel Foldもやはり自分の手首にとってはキツく長時間使うのは厳しいかなという印象です。
やはり本体の重さというのはユーザビリティに直結するので重さは意識してほしいと思います。
片手操作のしやすさ。
そして2つ目として重さと合わせて確認してほしいのが横幅兼片手操作のしやすさです。
Pixel 7 Proの横幅を確認すると76.6mmとEdgeディスプレイにサイドフレームがスリム化で横幅の割にはまだ片手で持てるという感じですが多くの人にとって快適なサイズ感とは言えない。
一方でPixel Foldの横幅を確認すると79.5mmとさらに横幅があるためかなり厳しいです。
自分の手は成人男性にしては小さいとよく言われることもありますが80mm近くになるとキツい。また折畳式機種の中ではスリムな方とはいえ折りたたんだ時の厚みが12.1mmともあります。
なので自分の手の大きさでは持ち替えなしで親指でディスプレイ全部をカバーするのは無理。さらに先ほどの話とも重複しますが片手操作がしにくく重いため手首に負担がかかりやすいです。
折畳式機種を開いている状態では片手で使うことはほぼなく両手での使用が前提になります。そのため本体が重いと感じることもなければ持ちにくいという印象は受けません。
ただ折りたたんでいる時はかなり取り回しの悪いサイズ感でこれはユーザーを選ぶと思います。どこまでのサイズ感が許容できるかはユーザー次第で絶対的な正義みたいなものはありません。
Pixel Foldは縦幅が139.7mmとコンパクトのためぱっと見はかなり小さく感じます。ただ横幅がかなりあるため見た目以上に実際に持って見ると使いにくいかなと感じると思います。
折畳式機種を使ったことがない人はピンとこないかもしれませんが思っているよりもサブディスプレイとメインディスプレイを切り替えて使う感じで特に折り畳んだ時は重要です。
スペックからもPixel Foldのサブディスプレイ側のみ顔認証に対応していることからもGoogleとしては折り畳んだ時に通常のスマホのように使ってほしいという狙いがあると思います。
当たり前のように感じますが折畳式機種は特にサイズ感が重要で使い勝手に大きく影響します。少なくとも重さと片手操作のしやすさはPixel 7 Proの方が取り回しがしやすいですがPixel Foldをタブレットとしてみた場合はコンパクトであることに違いはありません。
なのでミニタブレットとして興味がある人かあくまでもスマホとして考えるかで変わります。ざっくり言えばスマホとしては重くて持ちにくいけどタブレットとしては軽いという感じ。
コンテンツへのこだわり。
3つ目としてはコンテンツの消費のどれだけ拘りを持っているかで判断するべきです。よく折畳式機種を買うならスマホとタブレットを持った方がいいとの声も見かけますがタブレットと折畳式機種の一番分かりやすい違いとしてはスマホの代わりになることができるのか。
どんなにスペックが進化しても現状タブレットはスマホの壁を超えておらずサブ機扱いです。一方で折畳式機種はスマホとして使えるのはもちろんミニタブレットとしても使えるのが魅力。
タブレットを使う人の多くはコンテンツの消費にフォーカスしている可能性が高いと思います。スマホではちょっと物足りないけどタブレットを持ち運ぶのは面倒に感じる人におすすめしやすい。
とりあえずメインディスプレイでYouTubeを再生して比較してみるとPixel Foldの方が情報量多め。同じく関連動画も表示されていますがPixel Foldは3つに対してPixel 7 Proは1つです。
Pixel Foldは縦向きのままで全画面表示をすると僅かにPixel 7 Proの方が大きい印象。
いつも再生している動画のアスペクト比が21:9のためPixel 7 Proの方が大きくなりますが一方でアスペクト比16:9の動画を再生するとPixel 7 Proも黒帯が発生するため結果Pixel Foldの方がコンテンツが大きくなるので普段自身が再生するコンテンツによると思う。
とはいえ世の中の多くのコンテンツは16:9であることが多いのでPixel Foldの方が大きい。
サブディスプレイで再生してみると横幅がPixel Foldの方があることからもPixel Foldが大きい。ただ縦幅短いため一度に表示できる情報量がちょっと少ないですがそこまで変わる感じではない。
一方で全画面表示にするとディスプレイサイズの差が顕著に出るのでPixel 7 Proの方が大きい。
ちなみにPixel Foldはフレックスモードに対応しているのでスタンドなしでも動画が見やすい。流石にコンテンツの大きさはPixel 7 Proに劣りますが汎用性の高さを考えると悪くないです。
合わせてKindleをメインディスプレイで比較すると基本Pixel Foldは見開き表示になります。
一方で1ページしかない場合はPixel Foldの方がやはり大きく表示されるという感じ。
サブディスプレイに関しては縦幅に違いはあれど意外にもほとんど同じくらいの大きさです。動画の場合再生するコンテンツによってはあまり差がない感じですが基本Pixel Foldの方が大きい。
そして漫画に関しては明らかにPixel Foldの方が見やすくここをどう評価するだと思います。また動画などを楽しむ際に重要になってくるのが本体のスピーカーでもちろん少しでも良い方がいい。
音量を50%に設定した上でスピーカーテストをしてみたのでご確認下さい。音量に関してはPixel 7 Proの方が僅かに大きい感じですが音質はPixel Foldの方が
僅かに優れている印象ですが正直なところそこまで変わらないかなと思っちゃいます。
正直Pixel Foldにはもうちょっと頑張って欲しかったですがこればかりは仕方ないかも。何よりコンテンツの消費にどれだけ投資できるかで評価が変わってくると思います。
僅かな差に感じるかもしれませんがこの僅かな差が快適さの大きな差につながっています。
安定性の違い。
折畳式機種がスマホ兼ミニタブレットとして魅力的でも気にすべき4つ目としては安定性です。搭載SoCは同じくGoogle Tensor G2でPixel 7aのように廉価仕様になっていないと思います。
またRAM12GBは共通ですがストレージは異なりPixel 7 Proは128GBから選べるのに対してPixel Foldは256GBとなっておりPixel Foldの方がより多くのコンテンツの保存を想定かも。
とりあえず発熱具合を調べるためにPixel Foldは閉じた状態でベンチマークを3回回してみました。
同じGoogle Tensor G2を搭載しておりRAM12GBと同じですがスコアはPixel Foldの方が低い。ただ正直誤差の範囲で気にするような差ではなくむしろ気にするべきは発熱の方です。
内部温度で見ればPixel Foldの方が40度オーバーの時がありますがPixel 7 Proは超えにくい。計測に終了ごとに外部温度も計測してみましたがPixel 7 Proは38.2/39.4/38.4度でPixel Foldは36.5/37.2/36.8度と閉じた状態でもPixel Foldの方が熱くなりにくいです。
Pixel Foldの方が簡単に暖かくなりやすい一方で不快になるような熱さになりにくい印象。一方でPixel 7 Proは負荷をかけるまでは熱くなりにくい感じですが負荷をかけると正直不快に感じるほどの熱さになるという感じでユーザーにとって評価が分かれると思います。
ざっくり言えばPixel Foldは常に暖かい感じでPixel 7 Proは熱くなるとやばい感じです。合わせて確認したいのが電池持ちでバッテリー容量で見るとPixel 7 Proの方が僅かに多いです。
ちょっと難しいのはPixel Foldの使い方でメインを使うことが多いのかサブを使うことが多いのか。これはユーザーの使い方次第で電池持ちの印象が変わりメインが多いほど電池持ちは悪くなります。
海外サイトのバッテリーテストの結果を参考にするとPixel 7 Proは84と微妙に悪いスコアを獲得。残念なことにいつも参考にしている海外サイトが執筆時点でバッテリーテストの結果を公開していないため数日使った印象ですが寝る前の電池残量が40%前後のことが多いです。
Pixel 7 Proは自分の使い方だと50%前後のことが多いのでPixel Foldの方が悪く感じる。ただPixel Foldは最適化が終了していないので今後電池持ちの評価は変わると思います。
少なくとも共通して言えるのはどちらの機種も電池持ちがいい機種とは言えません。
カメラの違い。
最後に5つ目としてカメラで気になる人が多いと思うのが最上位モデルであるPixel 7 Proに対してPixel Foldのカメラがどこまで通用するのか。折畳式機種は内部スペースに限りがあるため通常のスマホよりカメラスペックは控え目なことも多くセンサーで見ればPixel Foldは見劣り。
ただPixelはハードではなくソフトだからこそカメラソフトでどこまばカバーしているのか。まず手持ちで写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。
超広角で撮影。
今回のサンプルは全てPixel Fold/Pixel 7 Proの順番で撮影しているので予めご了承下さい。
思っていたよりはそこまで差がない印象ですが白飛びなどは僅かにPixel 7 Proの方が抑えられている印象で、全体的に僅かですがPixel 7 Proの方が明るいという印象を受けます。
広角で撮影。
全体的にPixel 7 Proの方がはっきりしており黒潰れなども防いでいる印象。
接写してみましたがフォーカスはPixel Foldの方がしっかり合っているので結果フォーカス精度も優秀に感じます。ただボケ感はセンサーサイズの差もあるのでPixel 7 Proの方が強めです。
ポートレートで撮影。
出来るだけ同じ画角になるように撮影していますが、Pixel 7 Proはセンサーサイズが大きいことも影響しているのか、プレビュー画面と画像処理後の画像では画角に差があり、ちょっと引いた写真になってしまうので撮りにくいと感じる可能性もあります。
ポートレートの3倍で撮影してみましたが、思っていたよりあまり差がない印象です。僅かにPixel 7 Proの方がフォーカス精度にボケ感が優秀という感じでしょうか。
望遠で撮影。
最初に3倍で撮影してみましたがPixel 7 Proの方が明らかにノイズが少ないです。
同じく光学ズームである5倍で撮影してみましたが明らかな差を感じます。
10倍で撮影する意外にもあまり差を感じない印象です。
15倍で撮影してみましたが、Pixel Foldの方が僅かにノイズがひどくて色潰れしている印象を受けます。
Pixel Foldにとって最大となる20倍で撮影してみましたが、ここまでくるとPixel 7 Proの方がノイズが少ないです。ただ繰り返しになりますが意外にも5倍から15倍程度までならめちゃくちゃ差があるという感じではないです。
低照度で撮影(超広角)
明らかにPixel 7 Proの方がノイズが少ないことを確認できます。
ただある程度光量があるシーンだと先ほどのような差は見られません。
低照度で撮影(広角)
ぱっと見変わらない感じにも見えますがPixel 7 Proの方がノイズが少ないことを確認できます。
やはりセンサーサイズの差が特に低照度の環境だとはっきりするという感じです。
まだPixel 7 Proの方がマシとはいえ、どちらも白飛びやゴーストにフレアがひどいのは共通です。
一応接写もしてみました。
低照度で撮影(望遠)
まず2倍で撮影してみました。
そして3倍で撮影してみました。
最後に5倍で撮影してみました。Googleのカメラソフトの技術力で高照度の環境であればある程度カバーしきれている印象ですが、低照度の環境になるとちょっと厳しめという感じです。
Pixel Foldが物足りないことに違いはないですが、思っていたよりは撮れているなという印象です。
まとめ。
Google Storeにおける直販版の価格でみるとPixel 7 Proは13万9700円に対してPixel Foldは25万3000円と価格差が約11万円あるのでこの差はかなり大きく感じます。
技術が成熟していないため折畳式機種はまだまだ高く現状では贅沢品の域を出ていないです。ただハイエンドタブレットとハイエンドスマホを同時に買ったと考えれまだマシかもしれません。
何より折畳式機種はコスパと考えるカテゴリーの機種ではなくスペックだけで良さは判断できない。スマートウォッチやタブレットと一緒で必需品じゃないけどハマる人にハマる製品です。
タブレットの付加価値をスマホにつけたというのがGoogleでみればPixel Foldという感じです。
購入は待ち時間・手数料不要のオンラインショップがおすすめ!
DoCoMoはこちらで! | auはこちらで! |
SoftBankはこちらで! | 楽天はこちらで! |
LINEMOはこちらで! | ahamoはこちらで! |