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また早くも話題の中心は今年の後半に発表が予測されているPixel 8シリーズであり、先日の情報からもPixel 8シリーズは4色展開でそれぞれ限定色が用意されている可能性があります。詳細は「今年のGoogleは奇想天外。Pixel 8のカラバリ判明に加え廉価版SoCも」をご参照下さい。
さて今回EU議会において家電製品のバッテリーについて新たな規制案が採決されたので簡単にまとめたいと思います。
バッテリーについて新たな規制。
以前より議論中であることが判明していましたが今回EU議会において家電製品のバッテリーについて新たな規制が採決。スマホに関わる部分としてはユーザー自身が簡単にバッテリーの取り外しを可能にすること。
また使用済みもしくは不要なバッテリーの回収率を高めるという感じになると思います。これはスマホを使えれば何でもいいと考えている人と毎日使うツールだからこそ快適に使いたいと考えている人で大きく意見が分かれる規制。
今回の規制により2027年からEUで発売される家電製品のバッテリーは全てユーザーが簡単に交換できる換装式に変えること。
正直どこまで簡単と定義されているのか不明ですがSamsungやGoogleが一部地域で提供しているように修理用キットと交換用のバッテリーの提供だけではダメな可能性。
つまり以前のガラケーの時のように裏蓋を外して簡単に交換できる仕様の採用が必要かも。
世代を重ねてスマホは進化してしてきましたが今回の規制で大きなブレーキになる可能性。今回の規制で考えれるメリットとしてはバッテリーが劣化してもユーザーが簡単に交換が可能。
そのため現状のように修理を依頼したりスマホ自体を買い替えをする必要はなくなります。
そしてもう一つは不要になったバッテリーの回収率を高めることで環境への配慮に加えバッテリー自体を抜いた状態に出来るのでスマホ自体の処分がしやすくなることです。
ちなみにEU議会では圧倒的な賛成数で可決されたためこのまま施行される可能性が高いです。現時点でこの規制に対して各メーカーがどのような換装式を採用するのか不明です。
とは言ってもあと4年程度しかないことを考えるとここ2年くらいで大きな動きがある可能性も。
規制からのデメリット。
次に今回の規制から考えられるデメリットを考えていくと一つ目としてはスマホ本体の大型化。現状ほとんどのスマホは換装式が採用されていないためガラケーの時のようにバッテリーがプラスチックでカバーされていません。
バッテリーはユーザーが思っている以上にデリケートで落下による衝撃などで破損すれば発火のリスクなどがありますが換装式を採用していないスマホのバッテリーはプラスチックでカバーされておらず本体の内部に合わせて最適化されています。
また換装式のバッテリーだとカバーする分コストもかかるのでバッテリー自体の形は非常にシンプルですがスマホのバッテリーは内部スペースに合わせて搭載されており必ずしも長方形や正方形などとシンプルな形をしていないのが特徴です。
内部スペースを最大限有効活用できるようにバッテリーの形状を変更していることになりますが換装式になることコストの問題もあるためシンプルな形状が採用され最適化されない可能性。
またバッテリーをカバーするとなれば現状よりバッテリーに必要なスペースが多くなります。そのため現状と同じバッテリー容量を維持しようとすればカバーする分バッテリーが大きくなるので結果本体を大きくするしかありません。
次に2つ目として1つ目の逆になりますが仮にスマホの本体サイズを維持しようとすればバッテリー容量を減らすしかありません。各社バッテリー容量を出来るだけ増やして電池持ちを改善させようとしている中で逆の流れ。
ポジティブに考えれば電池持ちが悪くなっても簡単に予備のバッテリーと交換できるか良いと判断することが出来ますが結局電池持ちが悪くて多くのユーザーが予備バッテリーを持つようになったら全体的なバッテリーの消費量が増えどちらが環境に優しいのか分からない。
スマホやノートパソコンなどはまだいいかもしれませんが今回の規制をみる限りはワイヤレスイヤホンなどもバッテリーを搭載しているため換装式を採用する必要があります。
またスマートウォッチに関しても同様に換装式を採用する必要があるのでガジェット製品全体で電池持ちが悪くなるか全体的に大型化するかの2択という感じで個人的には微妙に感じます。
逆にAppleのVison Proは本体にバッテリーを内蔵していない構造なので正解なのかも。そして3つ目としてスマホを使う上でのリスクが高くなる可能性があります。
換装式が採用された場合メーカーは公式サイトなどで純正バッテリーを提供する可能性が高い。正直純正品の価格が破綻するほど安くない限りはサードパーティ製も溢れる可能性。
メーカーが認証したものであればサードパーティ製でも問題ないと思いますが問題なのは品質が低いサードパーティ製のバッテリーが巷で溢れることでリスクが高くなります。
中華メーカーを中心に急速充電に力を入れていますが充電速度が速いとなればそれだけ充電中にバッテリーに負荷がかかりこれがサードパーティ製なら事故の原因になる可能性。
ガラケー時代と比較して考える人が多いですがあの当時と比較して今のスマホは充電速度も速くバッテリーの容量も多いので同じ尺で考えると本当万が一につながる可能性があります。
またいまだにSamsung関連の動画でコメントがつきますがGalaxyは爆発するのではないか。あれは純正のバッテリーでそうなったことを考えると劣悪な単価の低いサードパーティ製ならさらに吹っ飛ぶ可能性があります。
もちろんですがメーカーとしては純正品以外の使用で何か事故があったとしても保証するはずはなく劣悪なサードパーティ製を販売するような店も何かあった場合でも保証しない可能性があり完全にユーザーの自己責任となります。
現状では知識がある人が自己責任で交換するという感じですが換装式の採用で一般ユーザーが簡単に交換できるようになれば事故が増える可能性。
かなりきつい言い方になると思いますが現状のスマホでもバッテリーがダメになってきたとなればお金がある人は本体の買い替えでどうしても同じ機種を使い続けたい人はコストがかかっても修理に出して使うと思います。
一方でお金をかけたくない人は換装式に対して前向きの評価が多く純正品より安い。サードパーティ製がでればそちらに飛びつく可能性があり嫌な流れになる感じしかしません。
次に4つ目としては技術革新がとまる可能性があり3つ目と重複しますが事故を防ぐため急速充電などを制限するメーカーは出てくる可能性があり現状より全体的に遅くなるかも。
また今回の規制案に含まれているの確認できませんが以前は同じバッテリーを最低10年は保証しろという項目があったのでこれが含まれているのであれば最新のバッテリーが採用されず。
メーカーとしてもバッテリーの刷新を避けて在庫管理含めたコストカットをすると思う。車の方では全固体電池の実用化が進んでいますがスマホで採用されることがあるのか不明。
仮に採用されるとなっても数年先の話でスマホに収まるサイズに小型化するとなれば現在のバッテリーと比較にならないほどコストが高くなる可能性があるので安易に期待できない。
またSamsungやXiaomiはバッテリーの密度を上げることでサイズは同じでもバッテリー容量を増加させる技術を開発していますが換装式に変えた時にどの程度まで通用するのか不明。
またスマホ自体のスペックも後退する可能性があり仮にガラケーの時のように裏蓋を採用したなら防水防塵性能が下がる可能性があるので現在より水没する可能性が高くなる。
また一部分とはいいえ裏蓋をはずせるようになればワイヤレス充電用の充電コイルを上手く搭載できるのか気になるところ。
そしてハイエンドモデルでは地味に致命的なのが発熱対策で現状はバッテリー部分含めてグラファイトシートやベイパーチャンバーなどで覆ってスマホ全体を使って放熱した上でパフォーマンスの持続性を安定させようとしています。
これがバッテリー部分はカバーできなくなるので今までよりバッテリーが原因での発熱が発生しやすくなる可能性がありバッテリーの過度の加熱が結果事故に繋がる可能性も。
メーカーがどこまで対策できる次第ですが対策に要した分本体価格が高くなる可能性も。AppleのiPhoneがUSB-Cの採用を強制と訳が違って影響がかなりデカいという感じです。
メーカーはグローバル市場すべてのモデルで換装式を採用するのかEU向けモデルのみ換装式を採用するのか不明です。ただ個人的にはEU向けモデルのみ換装式を採用してコストが増加した分はEU向けモデルのみ値上げして他の地域には影響が出ないようにして欲しい。
日本政府も規制。
また個人的には余計に感じますが日本政府がGoogleとAppleに規制を課そうとしています。政府のデジタル市場競争本部が規制方針を示す最終報告書を公開しており多数の自社優遇を規制。
例えばプリインストールされているアプリなどデフォルトで設定されているアプリは現状維持バイアスが働くことから他社のアプリと比較して競争上の優位が働く可能性を指摘。
なのでデフォルト設定されるブラウザや検索エンジンや音声アシスタントなどは選択画面を表示すること義務付け。さらにプリインストールされているアプリは例外を除いて簡単にアンインストールできる仕様を採用することが義務付け。
またiOSに関してはApp Store以外でアプリをインストールできるサイドローディングをできるように義務付けするとの話もあります。
iOSでAndroidでいうapkがインストールできるようになれば便利に感じるユーザーもいるかも。ただ盤石なセキュリティシステムは崩壊する可能性がありメリットよりデメリットが大きい。
その他一部情報によるとiPhoneのAirDropも禁止になる可能性があるとの話もあります。GoogleとAppleによってOS市場は寡占状態になっていることは事実だと思います。
ただ寡占状態を規制したからといって必ずしも競争が発生するとは言えない状況にあり規制した結果がユーザーのためになるとも思えず今回の報告書を見る限りはデメリットが多い。
正直今更なんでこんなことをしているのか不明ですが変に規制してGoogleとAppleから日本が見捨てられないことを祈るばかりです。GoogleはまだしもAppleにとって日本は以前のような旨味がある市場ではないと思うので優遇してくるとは限らないです。
まとめ。
今回はEU議会においてバッテリーに関する新たな規制が採決されたのでまとめてみました。個人的には反対で正直スマホにとって良い流れになると思っていません。
こんなに規制したいならEU圏内でスマホメーカーを育ててEUのためにスマホを製造すればよく勝手にやってろと思っちゃいますが一番つらいのはメーカーですよね。
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