安定か拘りか。Xperia 1ⅣとGalaxy S22 Ultraの比較レビュー

先日にはSonyがXperia 1Ⅳなど今年の新型Xperiaを正式発表。なぜここまで発表時期がずれこんだのか不明ですが今年こそは安定的な供給に期待したい感じです。詳細は「Xperia 1ⅣとXperia 10Ⅳがついに正式発表。価格やスペックにデザインまとめ」をご参照下さい。

また先日にXperia 1Ⅳの実機レビューをしましたがSonyの拘りを強化しつつも使い勝手にフォーカスした歴代で最も安定したXperia 1シリーズに仕上がっています。詳細は「PR)Xperia 1Ⅳ 実機レビュー。使い勝手がより進化したXperia」をご参照下さい。

今回今夏Androidの中でも最高級モデルであるGalaxy S22 UltraとXperia 1Ⅳの比較レビューをしてみたいと思います。

結論。

最初に結論を言ってしまうと高いお金を出すなら使いやすいと思う人にはGalaxy S22 Ultraで使い勝手よりオーディオなど何か拘りが強くある人にはXperia 1Ⅳがおすすめという感じです。

Samsungは近年最上位のUltraであってもスペックよりも使い勝手や価格を優先しています。そのためトータルバランスが非常に高く使いやすさの進化にフォーカスしている印象です。

デザイン比較。

その上でまずデザインから確認したいと思いますがトータルデザインは完全に好みの問題です。手持ちは両機種ともホワイトでマット仕上げを採用していますが質感は全然違います。

Galaxy S22 Ultraの方がちょっと光沢感がある印象でXperia 1Ⅳはフロストって感じです。

筐体サイズで見ればGalaxy S22 Ultraは現行のスマホの中でも最大クラスのためユーザーを選ぶと思います。自分は男性として見れば手が大きくない方ですがぎりぎり片手で使えないわけでもありません。

ただ片手操作する際に邪魔に感じるのがEdgeスタイルを採用していることで以前のように誤反応が起きやすいというわけではありませんが自分のようにギリギリの人間にとっては誤反応に繋がりやすい。

また重さも229gと折りたたみ式機種を除けばかなり重めなので片手で使うのか両手で使うかでユーザーによって評価が変わるところだと思います。

とりあえず片手操作をしたいユーザーには重さとEdgeスタイルを気にして欲しい感じで逆にXperia 1Ⅳは筐体サイズの心配はありません。

一方で耐久性の面でIP68は一緒ですがGalaxy S22 Ultraはディスプレイもバックパネルも最新となるGorilla Glass Victus+を採用しているので引っ掻き傷などへの耐性は優れています。

一方で両機種ともサイドフレームにアルミを採用しているとはいえ落下には弱い可能性があります。なのでスクリーンプロテクターはまだしも持ち歩く際はケースは最低限使った方がいいと思います。

ディスプレイサイズ以上に筐体サイズが違うので取り回しのしやすさはXperia 1Ⅳという感じです。

ディスプレイ比較。

次にディスプレイですが圧倒的に見やすいと感じるのはGalaxy S22 Ultraです。ディスプレイサイズがそもそもGalaxy S22 Ultraの方が大きいことに加え横幅もしっかりある。

Xperia 1Ⅳはアスペクト比21:9を採用しているため横幅がスリムというメリットもある一方でコンテンツが小さく表示されるというデメリットがありGalaxy S22 Ultraのアスペクト比が19.3:9で横幅もしっかりあることからコンテンツの見やすさはかなりの差があります。

またXperia 1Ⅳはディスプレイ輝度が最大で950nits程度と前モデル対比では大幅に強化。だいぶ見やすくなりましたがそれでもGalaxy S22 Ultraの最大1750nitsと比較すると劣ります。

屋内で使う分にはXperia 1Ⅳのディスプレイ輝度でも十分に明るいという印象ですが晴れた日の屋外でシーンによってはGalaxy S22 Ultraならしっかり見えてもXperia 1Ⅳだとちょっと見えないという印象なので屋外で使うことが多い人はGalaxy S22 Ultraの方がいい。

単純にGalaxy S22 Ultraのディスプレイの方がコンテンツが大きく見やすいという感じです。ただソフトの問題だと思いますがGalaxy S22 Ultraは可変式120Hz表示に対応しているせいか。

Twitterに関してはかなりカクツキますがXperia 1Ⅳに関しては可変式ではないですがカクツキはないのでTwitterという限定的な条件ではXperia 1Ⅳの方が快適です。

何よりスマホのディスプレイとしてみた場合Galaxy S22 Ultraの方が快適だと思います。

ただXperia 1Ⅳは初期設定の状態だとちょっと青みがかかっている色味に対してGalaxy S22 Ultraは暖色系でディスプレイの色味は好みですがXperia 1Ⅳは4Kに対応していることもあるのか黒がよりはっきり表現されており映像に臨場感を感じます。

高精細という面ではXperia 1Ⅳの方が優れている印象でユーザーごとにどちらを優先するのか次第だと思います。

基礎スペックを比較。

そして基礎スペックを確認していきたいと思います。まず通信関連を確認するとミリ波は共通対応。

ただ話題のバンド潰しですがGalaxy S22 Ultraは他のキャリアのバンドに非対応に対してXperia 1Ⅳは完璧とは言えませんが少なくともGalaxy S22 Ultraより幅広く対応している。

さらに登場時期の問題だったのか。今後Galaxy S22 Ultraはアップデートで対応するのか不明ですがXperia 1ⅣはeSIMに対応しておりキャリアモデルでもDual SIMに対応しています。

Galaxy S22 Ultraは直販モデルに期待出来ないことからもここは大きな差に感じます。さらにXperia 1Ⅳは表裏型のSIMトレイを採用しておりeSIMと物理SIMでDual SIM+SDカード。

Galaxy S22 UltraはSDカードスロットに非対応となっているのでここでも評価が分かれます。

サポート期間の差。

OSにしろ容量構成に関してはキャリアモデルは同じでOSもAndroid12と同じです。

Samsungが国内での対応を発表していないため何ともですがグローバルモデルと同じ対応ならメジャーアップデートは4回にセキュリティアップデートは5年と現時点で最長クラスのサポート。

一方でXperia 1Ⅳはメジャーアップデート2回にセキュリティが3年と大きな差があります。

またメジャーアップデートの配信時期に関してもGalaxyの方が基本早いのでアップデートに対する手厚さはGalaxy S22 Ultraの方が優秀で長期で使いたい人ほど重要視するべきです。

発熱対策の違い。

そして手持ちで見れば搭載SoCは共通してsnapdragon 8 Gen 1を搭載しています。Xperia 1Ⅳは発熱対策として消費電力を抑制。消費電力が大きければ電池が減りやすく発熱する。

ハード面で見ればグラファイトシートで放熱を強化。一方でGalaxy S22 Ultraは冷却機能強化。さらに改善されたベイパーチャンバーを搭載しているためハード面での対応が大きく異なります。

今回はベンチマークを回すにあたってXperia 1Ⅳはゲームエンハンサーはバランスモード。一方でGalaxy S22 Ultraは一時期話題となったGOSはオンの状態で3回連続で回してみました。

あくまでもベンチマークだけで見るとXperia 1Ⅳは2回目で40度。3回目で41度を超えています。

Galaxy S22 Ultraは3回目で40度を超えておりその後クロックダウンさせたのか内部温度が下がる。

もちろんベンチマークスコアにも大きく差がありますがGalaxy S22 Ultraは本体が熱くなりにくい。

さらにテスト1回あたりの時間は変わらなかったのに対してXperia 1Ⅳは2回目で内部温度が上がったことも影響しているのか1回ごとのテスト時間がかなり長めになっています。

つまりクロックダウンさせて発熱を抑制した可能性。このことからもXperia 1Ⅳは高負荷の状態でパフォーマンスを持続させることは難しくGalaxy S22 Ultraはある程度安定している印象です。

電池持ちを比較。

電池持ちに関してはXperia 1Ⅳがまだ最適化も終了していないため適正な判断は出来ない。なので海外サイトのバッテリーテストを参考にするとXperia 1Ⅳは100でGalaxy S22 Ultraは108。

どちらもハイエンドモデルであることを考えると安定した電池持ちだと評価することが出来ます。ベンチマークを合わせてみるとXperia 1Ⅳはソフトでの制御がかなりシビアという印象です。

生体認証の違い。

生体認証に関してGalaxy S22 Ultraは顔認証に対応。指紋認証は共通して対応しておりXperia 1Ⅳは側面に光学式センサーを搭載。Galaxy S22 Ultraは画面内に超音波式を採用。

Galaxy S22 Ultraはスクリーンプロテクターとの相性を考慮する必要性がありますが実際に使った比較した感じだと認証速度も認証精度も優秀。

Xperia 1Ⅳの方が認証されてからロックが解除されるまでにちょっとラグがある感じであとは持ちやすさと合わせて考慮するべきだと思います。

オーディオの違い。

次にオーディオですがまずDolby Atmosをオンで音量を50%に設定した上でテストをしてみました。明らかにGalaxy S22 Ultraの方が音量が大きく聞こえがいいですがちょっと軽く感じる。

一方でXperia 1Ⅳは音がちょっとこもったように聞こえますが音の輪郭がはっきりしている印象。またスピーカーでみるとXperia 1Ⅳは本体のスピーカーでも360 Reality Audioが再生可能。

さらにイヤホンジャックに対応していることからもオーディオ関連はやはり強く感じます。またSamsungは明らかにしていませんがXperia 1Ⅳは今後LE Audioにも対応予定です。

カメラを比較。

そして最後にカメラを確認したいと思います。Xperia 1ⅣとGalaxy S22 Ultraでは進化している方向が完全に逆でスマホに求められるカメラを搭載しているのがGalaxy S22 Ultra。

今回Xperia 1Ⅳは基本BASICモードでGalaxy S22 Ultraは高感度モードで撮影しています。

超広角で撮影。

まずGalaxy S22 Ultraで撮影。

次にXperia 1Ⅳで撮影。空が白飛びしていることを確認できます。

そしてGalaxy S22 Ultraで撮影。

次にXperia 1Ⅳで撮影。実際の色味としてはXperia 1Ⅳの方が近くGalaxy S22 Ultraは全く違います。一方でXperia 1Ⅳは中途半端に空とか映ると白飛びしやすいですがしっかり映すと白飛びせず綺麗に撮影できます。

広角で撮影。

次にGalaxy S22 Ultraで撮影。

そしてXperia 1Ⅳで撮影。Galaxy S22 Ultraは高感度モードで撮影していることもありボケ感はちょっと物足りない感じです。

次にGalaxy S22 Ultraで撮影。

そしてXperia 1Ⅳで撮影。ボケ感や色味含めて雰囲気がしっかり出ていること確認することができます。

望遠で撮影。

次にGalaxy S22 Ultraで撮影。

そしてXperia 1Ⅳで撮影。倍率が中途半端で申し訳ないのですが上記の画像は2.9倍で撮影しています。

次にGalaxy S22 Ultraで撮影。

そしてXperia 1Ⅳで撮影。Xperia 1ⅣはAI超解像ズームとはいえやはり画質は劣ります。

次にGalaxy S22 Ultraで撮影。

そしてXperia 1Ⅳで撮影。今度も中途半端で申し訳ないですが4.4倍で撮影しています。

次にGalaxy S22 Ultraで撮影。

そしてXperia 1Ⅳで撮影。今度はXperia 1Ⅳが光学式ズームの範囲ということもありそこまで差があるように感じません。ただ加工の問題でちょっと暗めという感じでしょうか。

Galaxy S22 Ultraが本領発揮するのは10倍以上になってくると思います。逆に低倍率かつXperia 1Ⅳの光学式ズームの範囲内であればそこまで差があるように感じません。

実用的な範囲ではめちゃくちゃ差がある感じではない。

低照度撮影。

そして次に低照度の環境において全て三脚に固定した上でサンプルを撮影してみました。今回のサンプルは両機種ともオート撮影です。まず上記の画像はGalaxy S22 Ultra/超広角で撮影。

そしてXperia 1Ⅳ/超広角で撮影。

そしてGalaxy S22 Ultra/広角で撮影。

そしてXperia 1Ⅳ/広角で撮影。どちらもオート撮影とは明らかに明るさに違いがあります。空の色味などはXperia 1Ⅳですが全体的にかなり暗いという感じです。

次にGalaxy S22 Ultra/2.9倍で撮影。

そしてXperia 1Ⅳ/2.9倍で撮影。明るさの違いはもちろんデジタルズームということもあり画質の差も確認することができます。

次にGalaxy S22 Ultra/4.4倍で撮影。

そしてXperia 1Ⅳ4.4倍で撮影。ぶれちゃっていてすみません。ただ画質的にはそこまで差がなくなってきています。ナイトモードとマニュアル撮影の比較は動画でご確認して頂けると幸いです。

そして最後にGalaxy S22 Ultra/広角/ナイトモードで撮影。露光時間は6秒くらいだったと思います。

そしてXperia 1Ⅳ/M/ISO64/S30秒で撮影。ISOを上げて撮影するのを忘れたためかなり暗めでしたが逆に言えばもっと明るくすることが出来ます。

低照度撮影に関してはやはりネックとなるのがXperia 1Ⅳは三脚ありきであること。また低照度撮影に対応しているとはいえ手ぶれ補正が弱いことからも手持ちだと撮影するのが難しいです。

なのでスマホに求められる身軽さがない一方で三脚があればナイトモード対応機種によくある変に明るく撮影されることもなく、その場の雰囲気こみで撮影できるのが魅力に感じます。

まとめ。

両機種ともauとdocomoでは共通して購入可能で価格差は約1万円Galaxy S22 Ultraの方が安い。長く使えて安定した機種がほしい人はGalaxy S22 Ultraがおすすめという感じです。

ただこの価格帯になってくると拘りがほしい部分でもありGalaxy S22 UltraはS-penや高倍率ズームに興味を惹かれないのであれば安定性という面では他にも選択肢があるように感じます。

Galaxy S22 Ultraはスマホに求められていることをしっかり取り入れた上で完成度が高い。

一方でXperia 1ⅣはSonyの拘りであるディスプレイやオーディオにデジカメをスマホサイズに収めたものでありスマホというよりは小型の機材として見た方がしっくりくると思います。

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