20万円出すならどこまで拘るか。Xperia 1ⅤとPixel 8 Pro 徹底比較

先日にはPixel 8シリーズが正式発表されたばかりですが早くも来年の5月に正式発表される可能性がPixel 8aのデザインもリークしています。詳細は「Pixel 8aのほぼ確定的デザイン判明。想定していたほど小型化せず」をご参照下さい。

一方で今年のフラッグシップモデルとなるGoogle Pixel 8とGoogle Pixel 8 Proを購入したので開封レビューをしてみました。詳細は「Pixel 8 & 8 Pro 開封レビュー。この機種の魅力はまだまだ語りきれない」をご参照下さい。

今回は独自路線を貫くメーカーの最上位であるXperia 1ⅤとPixel 8 Proの比較レビューをしてみたいと思います。

デザイン比較

Pixel 8シリーズではAIにより特化したことで独自路線という感じがしてきましたが改めて今回比較してみるとXperiaの方がより独自路線で拘りに拘り抜いているという印象。

なのでXperia 1Ⅴを選ぶかどうかはスマホにどれだけ拘りがあるかどうかだと思います。

その上でまずデザインから確認していきたいと思いますが取り回しの良さはXperia 1Ⅴに軍配。スペックから見ても分かりやすくXperia 1Ⅴは横幅が71mmで5mmも差があるのは大きいです。

Pixel 8 Proは手にフィットしやすいようにするためなのかサイドフレームは丸みを帯びている。一方でXperia 1Ⅴはフラットデザインのためにしっかりグリップすると手にささる感じです。

ただ横幅がスリムのためしっかりグリップしようとしなくても十分に片手で持てる感じです。

合わせてサイドフレームのデザインを確認するとPixel 8 Proは光沢仕上げを採用しています。思っていたより指紋は目立ちにくいとはいえXperia 1Ⅴのマット仕上げには及ばないです。

ちなみにXperia 1Ⅴは本体を横持ちで撮影する時にグリップ力が増すようにスリットを採用。高級感という面では光沢仕上げを採用しているPixel 8 ProですがXperia 1Ⅴはデザインに明確な目的があり撮影体験を改善させるというユーザビリティが主軸になっています。

また単純にXperia 1Ⅴの方が30g近く軽いので単純に持っていてもストレスにならない。

バックパネルは共通してガラスを採用していますがXperia 1Ⅴは独自コーティングを採用。Sonyによると背面でマット仕上げを採用している理由としては撮影の際に光が乱反射するのを防ぐためとしており本体のカラバリも撮影を邪魔しないように全体的に暗めの色が採用。

Pixel 8 Proはマット仕上げを採用したことに加えカメラフレーム部分は光沢仕上げ。そのためPixel 8 Proの方がデザインにメリハリがあり全体的に高級感を感じます。ただXperia 1Ⅴはユーザビリティに全振りしたデザインと考えると個人的には納得です。

バックパネルは同じガラスと思えないくらい質感が異なりXperia 1Ⅴはザラザラという感じでPixel 8 Proはサラサラという感じでPixel 8 Proの方がガラスっぽく指紋も目立ちます。

あとカメラ部分のデザインも大きく異なりXperia 1Ⅴは垂直型なのでスッキリしています。ただPixel 8 Proは派手とはいえ並列型なのでテーブルに置いた時などはガタガタしないです。

デザイン全体で見れば完全に好みで個人的には正直甲乙がつけがたく方向性が全然違う。ただ片手操作含めた取り回しの良さは圧倒的にXperia 1Ⅴの方が優れていると思います。

ディスプレイ比較。

次にディスプレイを確認していくとコンテンツの見やすさとしてはPixel 8 Proの方が優秀。Pixel 8 Proの方が横幅あるため一度に表示できる情報量はXperia 1Ⅴの方が多いと思いきやほとんど変わらずという感じでPixel 8 Proの方が横幅がある分コンテンツは大きく表示。

ディスプレイ輝度の違い。

そして気になる部分としてディスプレイ輝度で公式スペックをみるとPixel 8 ProはHDR表示で最大1600nitsでピーク輝度で2400nitsとAndroidの中でもトップクラスです。

一方でXperia 1Ⅴのディスプレイ輝度に関してSonyは残念なことに公式発表していません。なので海外サイトを参考にすると手動調節で590nitsで自動調節で866nits程度まで上がる。

さらにクリエイターモードで表示すると手動調節で640nitsで自動調節で936nitsです。残念なことに執筆時点でPixel 8 Proのディスプレイテストの結果が公開されていません。

なので実際にはどの程度の明るさが出ているのか不明ですが実際に屋内で比較してみるとディスプレイの色味の違いも影響している可能性がありますがXperia 1Ⅴの方が明るく感じる。

高照度の環境でカメラのサンプルを撮影している時はPixel 8 Proの方が見やすいかなと思う。ただスペックほどの明るさが出ているのかと言われれば微妙なところでXperia 1Ⅴよりは多少明るくて見やすいという印象です。

あくまでも個人的な印象ですが高輝度モードなどで明るくなる時はPixel 8 Proの方が明るくなるけど屋内含めた平均値でみるとXperia 1Ⅴの方が明るい可能性があり屋内で使うことが多い自分にとってはXperia 1Ⅴの方が明るく感じるのかも。

海外サイトのディスプレイテストの結果待ちという感じですが屋内で使うか屋外で使うかでユーザーの評価が分かれるところでPixel 8 Proはスペックほどではないという印象です。

コンテンツの見え方に違い。

次にYouTubeを再生してみるとXperia 1Ⅴは4Kに対応していることもあるのか黒の表現が違う。黒の表現がしっかりしているからこそ映像に臨場感を感じ大きな特徴の一つになっていると思う。

またざっくりといってしまえばXperia 1Ⅴは濃いめという感じですがPixel 8 Proは薄め。なのでXperia 1Ⅴのディスプレイを見た後にPixel 8 Proを見るとかなり物足りなく感じる。

またXperia 1Ⅴは上下のベゼルが太めですがノッチやパンチホールを採用していないためコンテンツが欠けることはなくコンテンツに拘りたい人ほどおすすめしやすいディスプレイです。

ただよくある16:9のコンテンツだと黒帯部分にパンチ部分が隠れるので気にならないです。そのため本体の横幅があるPixel 8 Proの方が単純にコンテンツが大きくなり見やすいです。

リフレッシュレートの違い。

そしてリフレッシュレートですが両機種とも最大120Hz表示というのは共通しています。ただXperia 1Ⅴは表示できるコンテンツは全て120Hzで表示されるためコンテンツに最適化されていないことからも燃費が悪い一方でPixel 8 Proは1Hzからの可変式なので最適化。

またXperia 1Ⅴは滑らかさはあまり感じずサクサク動く感じでPixel 8 Proは滑らかという感じ。なので同じ120Hzでも使っている時の印象はかなり違い好みがしっかり出る部分だと思います。

Xperia 1Ⅴは屋内で映像を最大限楽しめるように最適化していてここにどれだけ拘りがあるか。単純にディスプレイも見やすさなどで見ればPixel 8 Proの方が優れている印象を受けます。

基礎スペック比較。

次に基礎スペックを確認していくと大きな差につながってくるのはアップデートサポート期間。キャリアのプログラムを利用するユーザーは基本2年後に返却のためそこまで気になる必要はない。

ただ直販版やキャリア版でも分割購入する人にとってサポート期間は長いほど嬉しいところ。とはいえこの2機種で悩むユーザーはそもそもPixel 8 Proの最大7年使う人は限定的かも。

ただ型落ちや中古で購入する人にとってはサポート期間が長いことに越したことはないです。

ちなみにキャリアで購入するなら問題ないですが直販版を購入する場合Google Storeで有料の補償プランが用意されていないため無料保証の1年のみと心許ない感じです。

ここはユーザー次第で評価が分かれますがSonyの方が十分に手厚い保証があることになる。そしてSIMの構成は一緒ですがPixel 8 ProはDual eSIMに対応しているのは魅力です。

容量構成の違い。

容量構成を確認すると販路によってストレージが異なりXperia 1Ⅴの場合512GBは直販限定。一方でPixel 8 Proの512GBモデルはオブシディアン限定とカラバリが限定されています。

Pixel 8 Proの128GBに関しては販路によって取り扱いが異なるので注意が必要という感じ。この辺Xperia 1Ⅴのキャリア版は256GBで直販版は512GBと非常にわかりやすいかも。

ちなみにXperia 1Ⅴの直販版のみはRAM16GBに対応しているのもポイントになるかも。

発熱とパフォーマンスの違い。

そして発熱の程度を調べるためにベンチマークを3回連続で回してみました。

スコアに関してはゲームまでオールマイティに出来るSnapdragon 8 Gen 2を搭載しているXperia 1Ⅴの方が圧倒的ですがGoogle Tensor G3もメインコアが一緒であることを考えるといかにチューニング次第でスコアに差が出てくることを改めて実感することができます。

内部温度で見ると最高温度では43.9度とPixel 8 Proの方が僅かに高いことを確認できます。また計測終了のタイミングで外部温度も計測してみましたがXperia 1Ⅴは36.3/40.4/40.2度でPixel 8 Proは35.3/37.4/38.1度と内部温度の割には外部温度が低いという感じ。

あくまでも今回のベンチマークで負荷をかけた場合のみの話になりますがXperia 1Ⅴは以前のような不快になる熱さにはならないとはいえ割と簡単に暖かくなるという印象です。

一方でPixel 8 Proはサイドフレームを中心に熱くなるためちょっと不快に感じるかも。

またパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testを実施。安定率で見るとPixel 8 Proは52.3%なのでXperia 1Ⅴの40.5%より地味に優秀という感じ。

それだけXperia 1Ⅴの方が発熱した場合にきつめのスロットルダウンがかかっているのかも。パフォーマンスの持続性だけで見るとどちらもゲームに不向きに見えますがXperia 1ⅤはゲーミングギアとなるXperia Streamがあるので別途購入すれば大幅に改善します。

なので追加コストがかかるとはいえゲームもしっかりするための選択肢があるのは良いところ。一方でPixel 8 Proはゲーム向きのチューニングではなくあくまでもAI機能を強化するため。

バッテリー関連の比較。

そしてバッテリー関連を確認するとXperia 1Ⅴは消費電力を抑えるチューニングのため可変式リフレッシュレート非対応や4Kに対応していてもバッテリーテストで115のスコアを獲得。

一方でPixel 8 Proは執筆時点でバッテリーテストの結果が公開されていないためなんともですがここ数日使った印象としてはXperia 1Ⅴほど安定している印象はないです。

ただLINEポコポコをやった時の減りとしてはPixel 8 Proの方が緩やかなという印象です。あくまでも現時点での評価だと負荷をかけた場合Xperia 1Ⅴの方が速いかなという印象。

ちなみに充電速度に関してXperia 1Ⅴは充電開始30分で50分でフル充電には1時間37分です。一方でGoogle純正のアダプターを使用した場合Pixel 8 Proは充電開始30分で55%でフル充電に要した時間は1時間19分と前モデルと比較しても大幅に改善しているのがポイントです。

ちなみにワイヤレス充電に関してPixel 8 ProはPixel Stand 2を使用することで最大23Wです。ただQi対応の充電器だと最大で12Wになるのでここは注意が必要という感じです。

その他の違い。

その他IP68は一緒ですがXperia 1Ⅴのみがイヤホンジャックを搭載しています。生体認証に関してXperia 1Ⅴは電源ボタンに統合された指紋認証のみで顔認証は非対応です。

一方でPixel 8 Proは顔認証に対応していますが画面内指紋センサーは光学式のため癖がある。指紋認証単体でみるとXperia 1Ⅴの方が相性や個体差は出にくいですが汎用性でみるとPixel 8 Proの方が上という感じでここはユーザーの好みが出るという感じです。

そして音量を50%に設定した上でスピーカーテストをしてみました。音量に関してはPixel 8 Proの方が僅かに大きいという印象ですが音質はXperia 1Ⅴです。ただ音のバランス含めてこれは完全にXperia 1Ⅴが圧倒しているという感じで比較にならない。

オーディオ関連はBluetoothの接続にイヤホンジャックとXperia 1Ⅴにアドバンテージがある。やはりゲームにオーディオとエンタメをしっかり楽しみたいなら別途アクセサリーが必要とはいえXperia 1Ⅴを選んでおいた方が間違いないという感じで好みが分かれる部分だと思います。

カメラ比較。

そして最後にカメラを確認していきたいと思いますがセンサーサイズで見ればPixel 8 Proが上。またXperia 1Ⅴは超広角によるマクロ撮影に非対応など撮影の汎用性は低いのが残念なところ。

一方でPixel 8 Proはバースト撮影非対応などXperia 1Ⅴのように動体の撮影に特化しておらず。とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。

超広角で撮影。

今回のサンプルはXperia 1Ⅴ/Pixel 8 Proの順番になっているので予めご了承下さい。

全体的にPixel 8 Proのほうが明るめに補正されていることもあり、Xperia 1Ⅴは日陰になっている部分が黒潰れしているように見えます。

広角で撮影。

フレアが発生しやすい角度で撮影してみましたが両機種ともセーフという感じ。ただXperia 1Ⅴはちょっと色が抜けちゃっているようにも見えます。

Xperia 1Ⅴの方が良く言えば柔らかい感じで撮れていますが、悪く言えば全体的にぼやっとしている印象。

写真としてみた場合Pixel 8 Proの方が上手く処理されている印象を受けますがXperia 1Ⅴの方がより色味が忠実ということもあり雰囲気を感じることもできます。

ポートレートで撮影。

同じ被写体なのに色味が違うことを確認できます。

Xperia 1Ⅴのポートレートは被写体によるのが難しく上手く撮影するのはちょっと難しめに対してPixel 8 Proは非常に簡単です。フォーカス精度もPixel 8 Proの方が優秀で、Xperia 1Ⅴは今後のアップデートでどれだけ改善するのか気になるところ。

次にポートレートですが光学ズームで撮影しておりXperia 1Ⅴは3.5倍でPixel 8 Proは2倍という感じです。

やはり3.5倍となるとちょっと厳しめという感じです。Xperia 1ⅤもXperia 5Ⅴと同様に光学2倍の撮影に対応するのであればかなり汎用性は改善すると思います。

望遠で撮影。

最初に2倍で撮影してみましたがPixel 8 Proはフレアが入っていることを確認できます。

次に同じく光学ズームとなる5倍で撮影してみましたがXperia 1Ⅴはかなり厳しめという感じ。

次に10倍で撮影してみましたがPixel 8 Proの方が明らかにノイズが少ないことを確認できます。

そしてXperia 1Ⅴにとってほぼ最大となる15倍で撮影してみました。両機種ともペリスコープを搭載しているとはいえXperia 1Ⅴは3.5倍から5.2倍の光学ズームに対応するために搭載しているという感じで中距離の撮影に特化している印象です。

超広角(低照度)で撮影。

白飛びは同レベルですがPixel 8 Proの方が明るく補正されている。

Pixel 8 Proの方が全体的に白飛びが抑えられている印象を受けます。

広角(低照度)で撮影。

Xperia 1Ⅴがなんか不調なのかと思うくらい全体的に飛んじゃっている感じです。

あまり強い光源があるとXperia 1Ⅴは白飛びがしやすいのかもしれません。

どっちもどっちという感じですがPixel 8 Proの方が白飛びにフレアがひどいという感じでしょうか。

望遠(低照度)で撮影。

次に2倍で撮影してみました。

最後に5倍で撮影してみましたがXperia 1Ⅴは白飛びしておりノイズも多めという感じです。今回はより気軽に使えるようになったオートで撮影してみましたが、低照度の撮影はPixel 8 Proに及ばない感じです。

もちろんシーンによりますがXperia 1Ⅴの方が苦手なシーンが多いという印象です。

マニュアル撮影の違い。

またPixel 8 Proはマニュアル撮影に対応しておりUIとしては非常にシンプルに感じます。

ただUI自体の作り込みはXperia 1Ⅴの方が完成度が高く自分は分かりやすく感じます。Pixel 8 Proのマニュアル撮影は表現の幅広げるためにあとちょっと足りなかった部分を補うために実装されたという感じでXperia 1Ⅴほどガチではないという印象を受けます。

何よりPixel 8 ProのUIはあくまでも本体を縦向きで使うことが前提という感じです。

まとめ。

今回は個人的に好きなメーカーの最上位であるXperia 1ⅤとPixel 8 Proを比較してみました。直販版でみるとXperia 1Ⅴは19万4700円でPixel 8 Proは18万9900円とそこまで価格差はない。

一方でドコモ版で見るとXperia 1Ⅴは21万8680円でPixel 8 Proは19万8000円という感じ。総務省の資料からもキャリアはiPhoneやPixelなど売りやすい機種を安くする代わりにXperiaやGalaxyなどに皺寄せがいっていることを確認できキャリアの価格を見ると分かりやすい。

カメラに関して作品として楽しみたいならXperia 1Ⅴで編集含めて楽しみたいならPixel 8 Pro。どこに拘りを持つかで選ぶ機種は変わってくると思いますが20万円出すなら拘りがほしいところ。

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