Xperia 5Ⅳに込めた開発者の狙い。使ってみて納得できる拘り

Xperia 1Ⅳが国内で6月3日より発売されて早速購入したので先行レビューで試しきれなかった部分をレビューしてみました。詳細は「Xperia 1Ⅳ開封レビュー。結局発熱はちょっと不安が残る感じに」をご参照下さい。

また先日には香港版のXperia 5Ⅳを購入して開封レビューをしてみましたが発熱以外は想像以上に良く良機種に仕上がっている印象を受けます。詳細は「Xperia 5Ⅳ 開封レビュー。満足度激高。けど発熱はひどめ」をご参照下さい。

さて今回SonyがXperia 5Ⅳの開発者インタビューを公開しておりその拘りについて簡単にまとめたいと思います。

Xperia 5Ⅳの立ち位置。

まずちょっと個人的に意外だったのがXperia 5ⅣのXperiaの中における立ち位置でレギュラーフラッグシップモデルではなくプレミアムモデルの立ち位置であること。

プレミアムモデルとなると2022年で見ればXperia 1Ⅳというイメージが強いですがXperia 5Ⅳもプレミアムモデルとしています。ただXperia 1Ⅳはとことん高性能を目指した製品に対してXperia 5Ⅳはメインストリーム寄りとしています。

性能にも価格に妥協をしたくない方のためのコストパフォーマンスを意識した機種がXperia 5Ⅳだとしています。そもそもXperia自体が高いということもありますがXperia 1Ⅳは19万円近くするのに対してXperia 5Ⅳは13万円。

またXperia 1Ⅳと共通化されている部分も多くXperia 5Ⅳはコスパは優れるのかもしれない。

またターゲットとしてハイエンド性能を求める10代から20代をメインに想定しているとしています。さらにレギュラー3色に加え限定色を含めた5色のカラバリと本体のデザインは30代から40代の方にも受け入れて貰えると期待しているみたいです。

個人的には何よりの強みがハイエンドでありながらもコンパクトな筐体サイズだと思います。

特に日本市場においてコンパクトモデルのニーズが高いただ一方でグローバル市場では大型モデルのニーズが高まっておりコンパクトモデルのニーズはどんどん下がっており選択肢も減っています。

その中でSonyは以前のCompactモデル程ではなくも片手に収まるサイズ感の機種を今でも継続して発売してくれるのはありがたいのかもしれません。

カメラへの拘り

そして散々批判されたカメラに関してまずXperiaのカメラの前提としてデジタル一眼カメラのαシリーズの撮影体験を目指しているとしています。この時点で他のメーカーのカメラと目指している方向が全く違うことになります。

また今のスマホのカメラはコンピュテーショナルフォトを採用。条件を変えて連写した複数の写真を合成して1枚の見栄えのいい画像に仕上げる方法を採用。

Xperiaもそうした手法を取り入れつつもより自然な色味など実際に目で見た光景を忠実に再現することに拘って開発しているとしています。その上でXperia 5Ⅳで目指したのがポートレート最強。

ポートレート最強を目指すにあたって60mmという焦点距離が欲しいと考えペリスコープを廃止。

ちなみに一眼の世界では50mm前後のレンズがポートレートに最適と言われておりSonyもそれを考慮して60mmという焦点距離を採用したと思います。

また50mmにすると光学2倍程度ですが60mmだと光学2.5倍となり軽くズームも使いたいと思うユーザーのニーズを満たす狙いもあると思います。またXperia 1Ⅳの時もそうでしたが前モデル対比で望遠レンズが小型化して批判が続出。

ただSonyとしての狙いは全画角で120fpsの高速読み出しセンサーを採用することを最優先だった。

ちなみに高速読み出しはセンサーからデータを読み出し始めてから読み出しが終わるまでの時間差がほとんどないことで時間差が大きいと動体の被写体がブレたり歪んだりローリングシャッターの歪みが出たりして動体の撮影に向かない。

一方で時間差を少なくすることでローリングシャッターの歪みを軽減させたり読み出しが早く周期も短いとなればより短いスパンでオートフォーカスなどの演算が可能。

その結果が子供やペットなど動体の撮影がしやすくなるとしています。

また勘違いしていましたがXperia 5Ⅳでは全ての画角でオブジェクトトラッキングではなくリアルタイムトラッキングに対応。

従来のXperia 5シリーズはXperia 1シリーズのようにTOFセンサーを搭載していないため被写体までの距離をセンサーではなくAIで補完したオブジェクトトラッキング機能に対応していました。

ただXperia 5Ⅳでは高速読み出しセンサーから得た画像情報を基に実現したとしています。

Xperia 5Ⅳは今までのAIに加え高速読み出しセンサーと被写体までの距離を推定するAIをさらに強化したことでリアルタイムトラッキング機能に対応できたとしている一方でXperia 1Ⅳは静止画撮影時のピント合わせの時のみにしかAIを使っておらずAIはXperia 5Ⅳの方が強化されている。

またXperia 1Ⅳも同じですが高速読み出しセンサーを搭載した一つのメリットがHDRバースト撮影。

実際に使ってみると処理が追いつかず60枚程度の短時間バースト撮影しか出来ませんがHDRに対応したことで黒潰れや白飛びがしにくい写真をバースト撮影でできるようになったのはポイントです。

何よりXperia 5Ⅳのカメラはポートレート最強を目指しつつもXperiaの長所であるバースト撮影にさらに磨きをかけたカメラという感じで全画角で基本同じことができることから分かりやすくなった。

スピーカーの見直し。

そして次に評価がかなり高く自分も実際に使っていて満足度が高いオーディオ性能ですが構造を見直し。

Xperia 5Ⅲまでは本体を少しでもコンパクトにするため上部スピーカー部分は専用のエンクロージャーを用意するのではなくXperia本体をエンクロージャー代わりにしたスピーカーを採用。

エンクロージャーが大きくなると低音が出やすくなる一方で本体の共振が出やすくなり振動からも音のクリアさが欠けるというデメリット。一方でXperia 5Ⅳでは専用のエンクロージャーを採用。

本体下部に関しては問題なかったみたいですが本体上部に関しては一等地と呼ばれる過密エリアでインカメラやリアカメラにアンテナに近接センサーやイヤホンジャックなどが集中しておりエンクロージャーのスペースを確保するのが難しかった。

従来のXperiaはエンクロージャーの中にスピーカーユニットを搭載した状態で納品してもらっていたみたいですがXperia 5Ⅳではスペースの確保のためにエンクロージャーを直接本体の内部スペースに作る構造にしてスペースの節約。

その結果左右のスピーカーがエンクロージャーに収納されて共振の改善に音質の改善に繋がった。

またエンクロージャーを組み込む際も本体を擬似的に利用していた時と比較すると小さくなるためスピーカーユニットの出力を倍増してその結果音量もかなり改善したんだと思われます。

またエンクロージャーの密閉度が製品によってばらつきが生じないようにするのに苦労したみたいです。

ちなみに開発者の方もXperiaの中で最もバランスが取れた音を再現できたと評価していることからもXperia 5ⅣのスピーカーがXperia 1Ⅳのスピーカーより優れているように感じるのは納得です。

またXperia 5ⅣではDolby AtmosにDSEE Ultimateや360 Upmixなど様々な高音質化機能に対応していますが従来はYouTubeはDolby AtmosにミュージックアプリはDESS Ultimateなどアプリごとに機能も固定していた。

そもそもどのアプリでどの機能が使われているのか確認も出来なかったので分かりにくかったですがXperia 1Ⅳはクイックパネルから確認できるようになった。

そしてYouTubeで音楽を聴くなど多様性が出てきたことからもアプリごとの高音質化機能を変更可能にしたとしています。なのでアプリごとにユーザーがより好みの音質で楽しめるように進化。

もっと早く公開してほしかった。

改めて開発者の意図を知るといかにユーザーが勝手に都合のいいように解釈しているかと思う。自分もそうですが何の狙いも最も汲み取らず表面的なスペックで自分に合わないだけで批判という感じ。

Xperia 5Ⅳの開発者インタビューが公開されたのが11月15日からとXperia 5Ⅳが発売されてから約1ヶ月後なのでちょっと遅いかなと思います。Xperiaの良さが一番伝わりやすいのは広告や案件より開発者インタビューだと思っており個人的には新型を発表したらすぐに公開して欲しい感じです。

開発者の意図がわかったところでその機種のデメリットやメリットが変わるわけではありません。ただスペックじゃ分からない部分がわかることで開発者が何をしたかったのか。

また次期Xperiaではどのような進化の方向性になるのか見えてくる部分もあります。

とはいえ2022年モデルのカメラは全画角でほぼ同様の機能に対応したことである意味終着点なので次はどうなるのか完全に未知数です。また今回のインタビューでは触れられていない発熱の部分などSonyにとってはデメリット部分ですがSonyとしてはどうしたかったのか。

その上で何が課題に感じているのかまでは知りたかったです。

もちろんSonyとしてはXperia 5Ⅳの魅力を伝えるためにこのような記事を公開していると思いますがデメリット部分もしっかり触れてくれれば逆にユーザーは次に期待できると安心感を持てます。

まとめ

今回はSonyがXperia 5Ⅳの開発者インタビューを公開していたので簡単にまとめてみました。自分はXperiaのことを出来るだけ追うようにしていますがそれでも分からない部分が多いです。

なので今回のような開発者インタビューを個人的にめちゃくちゃ面白く今まで知らなかった部分をより知れるのでXperiaがもっと好きになるときっかけにもなります。

2023年の新型Xperiaはどのような部分に拘って開発しているのか今から非常に楽しみです。

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