Xperia 1Ⅳが国内で6月3日より発売されて早速購入したので先行レビューで試しきれなかった部分をレビューしてみました。詳細は「Xperia 1Ⅳ開封レビュー。結局発熱はちょっと不安が残る感じに」をご参照下さい。
また国内でサイズ感からも人気が高いXperia 5Ⅲと価格差が約8万円ある中その価格差の価値があるのかXperia 1Ⅳと比較レビューをしてみました。
詳細は「約8万円の価格差をどう捉えるか。Xperia 1ⅣとXperia 5Ⅲ徹底比較」をご参照下さい。さて今回ASUSU JAPAN様からZenfone 9の国内版をお借りすることができたので海外版と合わせて短期レビューをまとめてみたいと思います。
海外版との違い。
まず開封というか付属品の確認ですが海外版と同じく説明書にSIMピンと最大30Wの急速充電に対応した電源アダプターが同梱。
国内版で電源アダプターはカットになるかと思っていましたが同梱されているのは嬉しいところ。
また自分が海外版を購入した時は国内のAmazonでケースすら販売されていなかったですが今はアクサリーも増えてきていますがありがたいのは専用ケースも同梱されていると希少種です。
注意点として購入したカラバリによって専用ケースのカラバリも異なり今回お借りしたのはホワイトで専用ケースもホワイトですが他の3色に関して専用ケースはブラックです。
とりあえず保護フィルムだけ買えば最低限のアクセサリーが揃うので出費は最小限になります。そして国内版のラインナップを確認すると以下のようになります。
容量構成 | カラバリ |
RAM16GB/ROM256GB | ブラック |
RAM8GB/ROM256GB | ブラック/ホワイト |
RAM8GB/ROM128GB | 全色 |
また海外版で確認できなかった部分としてまずはおサイフケータイに対応していること。そして個人的にかなり気にしていた対応バンドですがdocomoのB21とn79は残念ながら非対応です。
なのでdocomo系列のSIMカードを使う場合は最適化されていないので注意が必要です。その他物理のDual SIMに対応しておりeSIMが嫌な人にとってはちょっと嬉しい感じです。
あとアップデートは最大で2年保証となっておりメジャーアップデートはAndroid14までです。なのでアップデートサポート期間は正直かなり短いのでユーザーによっては注意が必要です。
ほとんど海外版と同じで詳細なスペックなどは以前の記事をご確認頂けると幸いです。
指紋認証のタイムラグ。
そしてここからは海外版と国内版を短期間使ってきた上での気になったポイントを確認します。まず一つ目は指紋認証のロック解除におけるタイムラグです。
Zenfone 9は電源ボタンに統合された指紋認証を搭載しています。ただロック解除の認証もあるからか余計に時間がかかるのか不明ですがカメラを開いた状態でロックをして再び指紋認証でロックを解除した時にフリーズしたかのようにいつになっても開かないことがある。
他のアプリだと気になることはほとんどありませんがカメラの場合はフリーズ気味になり特に夜に撮影している時は認証に失敗したのかと思うくらい何も反応しない時があるので不安になります。
もちろん他の機種でも同様の条件だともたつくことがありますがZenfone 9はもたつく時は本当にひどいかなという印象です。指紋認証自体は素早く認証できて何のストレスもないのにアプリを閉じずにロックをかけた場合はストレスに感じることが多いのが残念。
特にカメラのサンプル撮影をしている時はロックと解除を頻繁に行うのでこの時にフリーズ気味になる時があるのでユーザーの使い方次第ではストレスです。今後アップデートで改善するのか不明ですがこの現象は海外版も国内版も共通という感じです。
スピーカーの音質と共振。
次に2つ目としてはスピーカーでまず音量を50%に設定した上でスピーカーテストをしてみました。この筐体サイズであることを考えれば音質も音量も頑張っており個人的にはありかなと思います。
ただ他のメーカーの最上位モデルには音量も音質も及ばないという印象で注意が必要です。自分は動画を見る時などは基本スピーカーなのでスピーカーはかなり重要視しており気になります。
また本体の共振も地味に気になる。個人的にはXperia 1IIやXperia 5IIの時に話題になった印象がありますが自分が使ってきた機種の中でPixel 5a 5Gなどちょこちょこ気になる機種も。
Zenfone 9に関しては共振がひどいと評価されがちのXperia 5Ⅲよりひどいという印象です。
ディスプレイが大きな機種であればスタンドを使うことがほとんどですがZenfone 9はその手軽さが特徴の一つであることからも手で持ってみていてもそこまで負担にならない。
またディスプレイサイズが小さいことからも手に持って見る時間が増えるという感じだからこそ余計に本体の共振が気になるという感じです。音量50%程度でもかなり気になるレベルなので音量をさらに上げて使うとかなり気になるレベルだと思います。
ちなみに本体全体的に共振する感じでコンパクトモデルとしてライバルになるXperia 5Ⅳと比較するとかなりひどいという感じです。詳細は把握していませんがBOX型のスピーカーを採用しない限りは大きな改善は期待できないかも。
ただ内部スペースに限界があるコンパクトモデルにそのような余裕があるのかも正直疑問です。イヤホンジャックも搭載しているので有線にしろワイヤレスにしろイヤホンを使う人には関係ないです。
ただ自分のようにスピーカー重視の人にとっては共振が残念に感じます。
カメラの気になるポイント。
そして3つ目としてカメラですがこれは完全に好みですが高照度の環境はシーンによっては絵になります。Zenfone 8は一時期購入を考えていたので海外サイトのレビューなどもチェックしていましたが不自然な加工という印象はなかった。
ただ自分の環境で撮影してみると不自然と感じることが地味にあります。とはいっても中華メーカーの機種と比較すると色味はちょっと控えめで個人的には加工感が強いカメラが好きではないので好印象です。
またメインカメラセンサーが大型化したとはいえセンサーサイズが1/1.56インチと他社の最上位モデルと比較すると小さめですがその分使いやすい。
最短撮影距離も短めでポートレートモードに切り替えても最短撮影距離は短いままなので望遠レンズを搭載していないのでズームは正直2倍程度が限界ですがそれ以外では幅広く使える。
大型センサー特有の癖がないので逆に一般ユーザーに使いやすくて分かりやすいと思います。
ちなみに海外版の時は試しませんでしたが新機能としてライトトレイルモードを試したところ撮影時間が8秒でちょっと面白い写真が撮れる。
正直噴水の方は撮影後の写真も想像できたため感動はしなかったですがトラフィックライトに関しては駅の近くの交差点で簡単に撮れたのでびっくり。個人的には使用頻度はそこまで高くないですが使いやすいカメラにちょっと遊べる新機能が追加。
またナイトモードに関してユーザーが任意で選択することは出来ず自動検出という感じです。全体的に撮影時間はかなり短く写真自体もそこまで明るくなるという感じではありません。
ただ白飛びやゴーストも抑えられている印象で一部機種のように不自然な明るさにならないのはいい。一方で個人的にカメラでかなり気になったのは被写体が動体の場合の撮影にかなり弱いです。
そもそもこの条件で上手く撮れる機種が少ないのですが自分がスマホのカメラを試す基準として娘がブランコに乗っている時にどれだけ撮れるか。
まず通常の撮影だと白い服を着ていることにも影響されていると思いますが完全に白飛びというか服が光っているような感じになります。
そしてポートレートモードで撮影するとなんか処理ミスというか訳がわからない画像になります。もちろんブランコというある意味な過酷な状態で撮影しているため仕方ないかもしれませんが自分の用途としては気になる部分。
また今回のサンプルは高解像度モードでは撮影していません。
その影響もあるのか解像感が足りないと思う写真も何枚か撮れており気になる人は高解像度モード一択。ただ高解像度モードにするとさらに被写体が動体の場合の撮影が難しくなる感じです。
カメラは全体的に使いやすい一方で被写体が動体になるとかなり厳しいのはちょっと残念です。ただ多くの人にとっては使いやすいカメラを搭載していることに違いはありません。
発熱と電池持ち。
そして4つ目としては発熱と電池持ちでまず電池持ちに関しては初期設定した次の日からいい感じ。まだまだ最適化が終了していないと思いますが寝る前の電離残量が50%前後で2日目には60%前後。
あくまでも自分の使い方の範囲での話になりますが寝る前の電池残量が60%前後もある機種は少なくとも下半期に購入した機種で見るとiPhone 14 Pro MaxとXperia 5Ⅳくらい。
海外サイトがバッテリーテストを公開しており108というスコアを獲得していますがそれ以上に電池持ちがいいかなという印象。4300mAhのバッテリーしかないのにこの電池持ちはすごいと思います。
コンパクトモデルだから電池持ちが悪いという感じにはならないと思います。
ただちょっと気になる部分としてリフレッシュレートです。Zenfone 9はリフレッシュレートを60/90/120/自動と設定することができ今回は自動で試していますが海外版と比較するとちょっともたつくシーンが多いかなという印象。
とはいえ自分の気にしすぎなのかもしれないので今回は120Hzではなく自動に設定した上で試した感じなので120Hzに設定するともうちょっと悪いかも。ただバッテリー容量などスペックを考えると十分な電池持ちでハイエンドモデルの中では上々です。
一方で発熱に関して発熱を調べるためにベンチマークを3回連続で回してみました。
今回はハイパフォーマンスモードでベンチマークを計測してみましたがスコアは108万点前後。このスコアが出るのは単純にすごいです。何よりスコアに変化がほとんどないことからもベンチマークを3回連続でやる程度であればパフォーマンスにほとんど影響がないことになります。
一方でベンチマークと合わせて外部温度も計測してみましたが36.3/41.2/43.6度という感じ。1回目こそはそこまでではありませんが2回目は熱く3回目はかなり熱いという感じです。
筐体サイズが小さいことからも持ちやすいからこそしっかりと熱さを感じ取れます。少なくともSnapdragon 8+ Gen 1を搭載したことでパフォーマンスの持続性は大幅に改善。
一方で本体が熱くなるという意味での発熱はSnapdragon 8 Gen 1などと比較してそこまで改善していないのでSoCで過信するのはちょっと危険かなという感じです。
本体がかなり熱くなることに違いはありませんが発熱が原因で挙動がおかしくなることはないです。
まとめ。
今回はZenfone 9を1週間使ってきたので簡単に短期レビューをしてみました。今回まとめた内容が個人的に気になるポイントでこれが問題に感じないなら全然ありだと思います。
最上位モデルでさえ12万9800円なのにベースモデルはまさかの10万円以下で9万9800円と安い。ハイエンドコンパクトモデルだけでも貴重というなかでさらにこの価格設定になると激アツです。
よくこの筐体サイズにこれだけのスペックに抑えた上でこの価格に抑えたなと思います。小さくて安いスマホを求めていた人にとってこれ以上の選択肢がないようにも感じます。
11月4日より発売予定なので気になる人は公式サイトなどをチェックしてみて下さい。
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