Xperia 1Ⅳが国内で6月3日より発売されて早速購入したので先行レビューで試しきれなかった部分をレビューしてみました。詳細は「Xperia 1Ⅳ開封レビュー。結局発熱はちょっと不安が残る感じに」をご参照下さい。
また先日にSonyはXperia 5Ⅳを正式発表しており望遠レンズの変更はサプライズでしたがXperia 5Ⅲのデメリットをしっかり潰すなどいい感じの進化を遂げています。
詳細は「これは超待望の神機種が正式発表。Xperia 5Ⅳがめちゃくちゃ欲しい」をご参照下さい。さて今回Xperia 5Ⅳは前モデルであるXperia 5Ⅲから本当に退化しているのか気になるポイントを比較してみたいと思います。
Xperia 5Ⅲは進化していたのか?
結局今思うと何だったのかよく分からないのがXperia 5IIが2020年10月に正式発表されたのに対してXperia 5Ⅲは2021年4月に発表するなど僅か半年しかあいておらずXperia 5Ⅳは2022年9月発表。
Xperia 5Ⅲは発売されるのが遅かったということもありますがXperia 5Ⅳは逆に1年半もあく。スペックダウンはありえないとの声をよく見ますがユーザーとしては最新世代は進化していて欲しい所。
ただ正直言ってしまえばXperia 5Ⅲ自体がXperia 5IIでしっかり進化してたで見るとそうではない。
Xperia 5シリーズの特徴といえば安定性ですがXperia 5Ⅲは発熱がひどいSnapdragon888を搭載。
放熱対策を前モデル対比で強化したとはいえ内部温度が上がりやすく放熱だけでパフォーマンスを安定させるのは限界があるのでソフトできつめのスロットルダウンするチューニングしています。
それでもXperia 5II対比では内部温度が上がりやすくパフォーマンスの持続性も微妙といった感じ。さらに海外サイトのバッテリーテストを参考にするとXperia 5Ⅲが100に対してXperia 5IIは102と悪化。
つまりかなり重要である安定性の面で見るとXperia 5Ⅲは前モデル対比で発熱しやすく電池持ちが悪化。
またスピーカーもユニット構造を採用するかと思いきや内部スペースの問題だったのか前モデルから共振がひどいと批判されてきた中でさらに悪化 またスピーカー自体も音量/音質も悪化しています。
さらにバイブの問題なのか前モデル対比でXperia 5Ⅲはフィードバックの際のバイブが安っぽい。
一方でデザインは洗練され可変式望遠レンズの採用などもちろん進化している部分もしっかりあります。
とはいえXperia 5Ⅲが前モデルから正当に進化していたのかというとそんなことはないのにXperia 5Ⅳは正直Snapdragon 8+ Gen 1とペリスコープ非搭載でかなり叩かれている印象です。
正直これだけで劣化とかスペックダウンとか言えるのか個人的にはかなり疑問に感じます。
Xperia 5Ⅳの進化しているポイント。
先日の正式発表の記事と重複する部分もありますがXperia 5ⅣとXperia 5IIの気になる部分を比較してみたいと思います。まずデザイン上でサイドフレームがフラットになったことやカラバリや質感は好みの問題です。
スペックで見ればXperia 5Ⅳの方が縦横1mmずつ小型化していますが重さは僅かに増したという感じ。特にこのレベルになると横幅を1mmスリム化するのは相当難しくSonyは相当頑張ったと思います。
重くなったとはいえよりユーザーが持ちやすいように小型化したことを考えると進化しています。
次にディスプレイにおいて基本的なスペックはほとんど一緒ですがリアルタイムHDRドライブに対応。またディスプレイ輝度が最大で50%改善しています。
ちなみにXperiaのディスプレイが元々暗かったのでそこまで話題になりませんでしたがXperia 5ⅢはXperia 5II対比でディスプレイが暗いです。
ざっくりいえばXperia 5Ⅲは手動調節で最大300nitsで自動調節で最大590nitsに対してXperia 5Ⅳは手動調節で最大660nitsで自動調節で最大970nitsと明らかに改善しています。
実際にディスプレイ輝度が改善しているXperia 1ⅣやXperia 10Ⅳも前モデルと比較するとスペック以上に明らかに明るくなっていることを確認できディスプレイの見やすさが全く違います。
Xperia 5Ⅳもおそらくですが同様にXperia 5Ⅲ対比で明るくなっていることを確認できると思います。
少なくともユーザーがスマホを使う上で必ず気になる持ちやすや片手操作のしやすに見やすを前モデル対比で改善しており特にディスプレイ輝度は前モデルのデメリットだったので潰している。
そしてXperia 5Ⅲのデメリットだったオーディオも改善。あくまでも海外サイトの記事や動画を参考にしてでの判断ですが音量も音質もしっかり改善しておりもちろん36 Reality Audioも再生可能。
また新しいユニット構造を採用しているのでXperia 5Ⅳは共振問題を大幅に改善しています。
弱点だったスピーカー部分をしっかり改善した上でイヤホン接続時の音質はさらに向上させておりまたBluetooth LE Audioにも対応するなど進化している部分もしっかりあります。
あとXperia 5シリーズに期待したくなるのは電池持ちですが海外サイトのバッテリーテストを参考にするとXperia 5Ⅲが100に対してXperia 5Ⅳは116のスコアを獲得しておりバッテリー容量が増加したとはいえディスプレイ輝度の改善などで燃費が悪くなる部分がある中しっかり改善。
おそらくハイエンドモデルであることを考えれば多くのユーザーが満足できるレベルだと思います。また長らく対応しなかったワイヤレス充電に対応。
さらに本体の電池持ちがいいからこそお裾分け充電がより使いやすくなるので対応したのも嬉しく充電周りのスペックは大幅に改善されています。
スペックだと分かりにくい部分ですがユーザビリティの部分が全体的に改善しているのでユーザーの満足度はさらに高くなる可能性があり個人的にSonyが本来したかったのはXperia 5IIの次にXperia 5Ⅲを出すのではなくXperia 5ⅣをXperia 5Ⅲとして出したかったのではと思います。
それくらいXperia 5Ⅲでは拾い切れなかった部分をしっかりと改善している印象です。
SoCの問題。
一方でスペックダウンしたと判断されているSoCと望遠レンズについて確認していきたいと思います。まずSoCについて批判の最大の理由は発熱が抑制されているというSnapdragon 8+ Gen 1が非搭載。
発表時期を考えればSnapdragon 8+ Gen 1を搭載できるのでは?と思いますがQualocommがそもそもSnapdragon 8+ Gen 1のイベントをハワイではなく中国で開催している時点で実質中華メーカー向けのSoCという感じです。
Qualcommと昔から強い繋がりがあるSamsungや今や搭載機種を一足先に発売するXiaomiなどQualcommにとって優良顧客向けと言ってもいいくらい。
なので正直Sonyがそれなりのコストで供給してもらうこと自体が難しく前モデル対比という意味ではSnapdragon 8 Gen 1を搭載している時点で劣化していない。
Xperia 5ⅢはSnapdragon888を搭載しており海外サイトのデータを参考にするとベンチマークは70万点に対してXperia 5Ⅳは84万点。
ストレステストを見るとXperia 5Ⅲはテスト開始約5分で70%程度まで落ちて15分経過した頃からパフォーマンスが40%から70%の間をずっと行き来している感じ。
一方でXperia 5Ⅳはテスト開始で60まで落ちますがその後テスト終了まで60%のままずっと安定しているという感じです。
結局Snapdragon888とSnapdragon 8 Gen 1ではパフォーマンスの差があるためXperia 5ⅣがソフトできつめのスロットルダウンをかけてもXperia 5Ⅲより高いパフォーマンスで安定させている。
海外サイトのレビューだと内部温度は確認できませんが発熱を抑制させるためにソフトでガチガチ。それでもXperia 5Ⅲよりパフォーマンスが安定しているのであればユーザーの満足度は高くなります。
ちなみにXperia 5Ⅳは前モデル対比でグラファイトシートの面積が正面部分で約40%拡大しており背面部分で10%程度拡大しており放熱対策がより強化。結局の所真夏の高音多湿な状態ではどちらも厳しくカメラの長時間撮影も差はあれどどちらも厳しいという感じになると思います。
結局Xperiaの問題点はハード面では放熱対策のみであとはソフトでの制御に依存していることです。他のメーカーは加えてハードで冷却機能を強化しており仮にXperia 5ⅣがSnapdragon 8+ Gen 1を搭載したとしても劇的に改善することはないです。
ゲームをやりたい人はSnapdragon 8+ Gen 1の方が高いパフォーマンスを持続できる可能性がありますが本体が熱くなるかどうかは別の話です。手持ちで見るとXiaomi 12S UltraもGalaxy Z Fold 4もZenfone 9も負荷をかければ熱くなる。
機種によってはSnapdragon888やSnapdragon 8 Gen 1搭載機種より熱くなるので個人的にはSnapdragon 8+ Gen 1にあまり過信しすぎるといざ搭載機種を購入した時にがっかりすると思います。
原神など高負荷なゲームを長時間快適にやりたい人以外はそこまできにしなくていいように感じる。
望遠はユーザーの使い方次第。
そして望遠レンズに関してですが一つ言えるのはSonyがXperia 5に求める方向性を変えた可能性。
Xperia 5Ⅲではペリスコープかつ1/2.9インチのセンサーを搭載していますがXperia 5Ⅳではペリスコープではなく1/3.5インチのセンサーを採用。Xperia 5IIと比較しても小型化しているのでおそらくですが内部スペースの問題。
そして全画角での4K/120fps撮影や秒20コマのバースト撮影に対応するために書き出し/読み込み速度を優先したカメラセンサーを採用した結果だと思います。
日本ではあまり行われている印象がありませんが海外でSonyはユーザーにアンケートを不定期に実施。統計結果は不明ですがSonyが思っている以上に高倍率ズームで撮影するユーザーが少ないのかも。
なので他の部分のユーザビリティを改善させるために内部スペースが圧迫されるペリスコープをやめ従来の望遠レンズを採用したのかも。
またXperia 1Ⅳはペリスコープの搭載に加えレンズ切り替えごとに色味がずれないように工場でチューニングをかけているのでコストカットの面もあると思います。
またXperia 1シリーズとの差別化という面もあるのか正直実際どのような意図があるのか分からないです。
ただ高倍率ズームを求めるユーザーがそこまでいないならペリスコープを廃止にしてコストカットして空いた内部スペースを活用して大型バッテリーの搭載で電池持ちの改善にユニット構造を採用してスピーカーの音質や共振が改善してい方が満足度が高くなるユーザーが多いと思います。
あとはユーザーの使い方次第で自分だったら70mmに105mmで撮影できるよりも60mmでバースト撮影ができた方が使い勝手がいいと感じますが105mmで撮影したいユーザーにとってはXperia 5Ⅲの方がいい。
なのでセンサーやセンサーサイズだけでスペックダウンしたと判断するのではなくユーザーの使い方によって評価が分かれるところで新たにできることも増えているので一概に劣化とはいえないです。
まとめ。
今回はXperia 5ⅣがXperia 5Ⅲ対比でスペックダウンになっているのか簡単にまとめてみました。今まではSoCを含めてスペックを落として価格をもっと抑えるべきだという意見がかなり多かった。
今度はXperia 5Ⅳでスペックを落として出来るだけ値上げを回避しようとしたらそれはそれで批判と難しい。
ただ今回の路線が続くのであればXperia 5シリーズはXperia 1シリーズの小型機種ではなくXperia 10シリーズが物足りない人にとってハイエンドXperiaのエントリーモデルみたいな位置付け。
より一般受けしやすいXperiaが欲しいという声が多かったのでその声に応えた感じかも。ただ特にキャリアモデルにおいてこれでめちゃくちゃ高くなった場合はかなり残念な感じになるかも。
海外モデルは市場によりますが最小限の値上げに踏みとどまっている感じなので頑張っている。ちなみにdocomoユーザーはおそらく価格設定の変更から高くなると思うので期待しない方がいいです。
逆にauとSoftBankのユーザーからすればそこまで価格が変わらないという感じかも。
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