近年国内市場においてSamsungは直販版に積極的になるなどGalaxyの購入環境をより充実させている印象を受けます。また品質とソフト重視の路線を採用していることからも日本人の気質とも合っているのかもしれません。
今回はOppo Find X9 ProとGalaxy S25 Ultraの比較レビューを主観的にまとめてみたいと思います。
デザインを比較。
時期的に考えればGalaxy S26 Ultraを待った上でOppo Find X9 Ultraと比較した方がいいのかもしれません。ただGalaxyのUltraモデルが中華系の中位モデルとして比較したらどうなるのか気になるので今回比較してみたいと思います。
とりあえずデザインから確認していきたいと思いますが思っていたよりはサイズ感に違いはないです。ただGalaxy S25 Ultraは横幅が77.6mmと片手操作の場合はユーザーを選ぶサイズ感です。
一方でGalaxy S25 Ultraの方が軽い上に片手で持ちにくいことからOppo Find X9 Proはかなりずっしり感が強めに感じますが手へのフィット感はGalaxy S25 Ultraよりまだマシです。
コンパクトモデルを好むユーザーからすれば両機種とも大型モデルなので論外なのかなと思います。
ただ普段大型モデルを使っている自分からすれば両機種とも極端に重いわけでもなく極端に持ちにくいわけでもなく正直誤差レベルで強いていうなら自分ならOppo Find X9 Proです。
サイドフレームは両機種ともフラット形状ですがGalaxy S25 Ultraはチタンを採用しています。正直アルミに対してチタンにどの程度のメリットがあるのか不明で個人的にはメリットに感じないです。
そしてバックパネルを確認すると両機種ともガラスを採用した上でフラット形状となっています。カラバリによって印象が変わると思いますが手持ちでみれば高級感の部分で大きな違いはないです。
一方でデザインの印象を大きく分ける部分としてはカメラデザインですが完全に好みだと思います。
Galaxy S25 Ultraは垂直型を採用している上にカメラフレームもないのでかなりスッキリしている印象を受けますがテーブルに置いた時にかなりガタガタすることに加えマグネット対応アクセサリーを使う場合カメラデザインのせいで干渉することもあるのでデザインとしてはありだけど実用的ではないです。
一方でOppo Find X9 ProはGalaxy S25 Ultraに感じるようなデメリットは特段ないです。
レビューのため毎年買い替えている自分にとってGalaxyは毎年のように垂直型で中華系はサークル型を採用している中でOppo Find X9 Proはスクエア型に変更されたのが良かったです。
デザイン全体は完全に好みですが個人的にはOppo Find X9 Proの方が新鮮味を感じます。
ディスプレイを比較。
次にディスプレイですが海外サイトを参考にするとOppo Find X9 Proのアスペクト比は19.61:9に対してGalaxy S25 Ultraは19.5:9とスペックでみるとほとんど差がないです。
また両機種ともフラットディスプレイでベゼルを比較してみるとOppo Find X9 Proの方が僅かにスリムであることに違いはありませんがディスプレイサイズでみると0.2インチも違います。
耐久性と反射率の違い。
ちなみにOppo Find X9 ProはGorilla Glass Victus 2に対してGalaxy S25 UltraはGorilla Glass Armor 2なので耐久性が優れている上に反射率も大幅カットされています。
個人的にはスクリーンプロテクターを使っているので反射率カットの恩恵は受けていません。ただGalaxy S25 Ultraはガラスフィルムかつ指紋認証に対応したアクセサリーの選択肢が地味にある一方でOppo Find X9 Proは現時点でほぼないのが個人的に大きな差に感じます。
コンテンツの表示を比較。
とりあえずコンテンツの表示を確認するためにYouTubeを再生してみたところデフォルトだとOppo Find X9 Proの方が暖色寄りの色味なので好みが地味に分かれる部分かなと思います。
ディスプレイ輝度を比較。
そしてディスプレイの視認性に直結する部分として輝度ですがGalaxy S25 Ultraは海外サイトのテスト結果を参考にすると自動調節で1404nitsに対してOppo Find X9 Proは1175nitsと僅かに低いですがギャラリーアプリを開いた状態での結果だと1803nitsです。
とりあえず屋内で実際に比較してみるとOppo Find X9 Proの方が明るいことを確認出来ます。ちなみにYouTubeのサンプルを撮影している時もOppo Find X9 Proの方が明るいことをを確認することが出来ます。
ただカメラのサンプルを撮影しに行った時に確認した限りはGalaxy S25 Ultraの方が明るかったです。なのでユーザーのライフスタイルによって評価が分かれるかなと思っており甲乙つけがたいです。
一方でDolby Visonなど動画のHDR系の機能はほぼ対応していないのがデメリットだと思います。なのでコンテンツをよりリッチに楽しみたいとなった時はOppo Find X9 Proかなと思います。
基礎スペックを比較。
そして基礎スペックを確認していきたいと思いますがサポート期間はGalaxy S25 Ultraの方が僅かに長いですがフラッグシップを好むユーザーが最大7年も同じ機種を使うのかは正直疑問です。
それよりもOppo Find X9 Proの大きなマイナスとなっているのが国内版があるかどうかです。執筆時点でOppo Japanに動きがないことからも推測に過ぎませんがOppo Find X9をFelicaに対応させるためにグローバルモデルとタイムラグが発生しているのかなと思います。
一方でOppo Find X9の国内展開にコストをかけていればOppo Find X9 Proはないのかなと思っています。自分のように海外スマホを買う物好きは別として多くのユーザーからすれば国内展開がなければまず同じ土俵にも立てないことになるのでFelicaなしでも発売してほしいかなと思っています。
AIを比較。
AIに関しては自分自身の使い方としては固定化されてきたので評価がどんどん難しくなってきました。ただ消しゴム機能などOneUIだと自動認識した上で処理速度も速い上に精度も悪くないです。
なので自分が使っている範囲でみればOppo AIよりGalaxy AIの方が進んでいる印象を受けます。またOneUIは音声消しゴムに対応しているのが便利でOppo AIは動画系に弱い印象を受けます。
Apple製品との連携性に違い。
一方でColor OS16の大きな強みとしてはApple製品との連携性をより強化していることです。自分はiPhone 17 Pro Maxをアクティベートした際にSIMカードを吸われてしまったので今はサブ機に使っているからこそApple製品とデータ共有ができるOppo Find X9 Proが便利です。
またMacやiPadも使っているからこそOppo Find X9 Proの方がシナジー効果があります。逆にSamsungはこれだけAppleを意識しているのにApple製品との連携性を強化しないのは意外という感じです。
容量構成を比較。
そして容量構成に関して国内展開されているGalaxy S25 Ultraの方が圧倒的に充実しています。直販版であれば全てのストレージオプションで全てのカラバリを選ぶことが出来るのは魅力です。
一方でOppo Find X9 Proのグローバル版は512GBモデルでカラバリも2色とちょっと寂しいです。買うかは別としてもOppo Find X9 Proのヒーローカラーであるレッドがないのは残念です。
そして発熱の程度を調べるためにベンチマークを3回連続で回して負荷をかけてみました。
発熱とパフォーマンスの持続性を比較。
スコアに関してはOppo Find X9 Proの方が変動幅が大きいのが個人的にはかなり気になります。
計測終了ごとに外部温度を計測してみたいところGalaxy S25 Ultraは39.0/43.0/42.2度でOppo Find X9 Proは40.9/44.1/44.1度とOppo Find X9 Proの方が発熱します。
そして持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testをしてみました。
トップスコアで見ればGalaxy S25 Ultraの方がざっくり2倍ですが安定率は2分の1という感じです。ちなみに計測終了後に外部温度を計測してみるとGalaxy S25 Ultraは40.8度に対してOppo Find X9 Proは38.2度と長時間負荷をかける場合はOppo Find X9 Proの方が控えめの印象を受けます。
今回のテスト結果をみる限りだと短時間で高い負荷をかけるとOppo Find X9 Proの方が熱くなりやすいです。
バッテリー関連を確認。
次にバッテリー関連を確認するとバッテリー容量はOppo Find X9 Proの方が圧倒的に多いです。またバッテリー容量の差だけではなく電池持ちにも大きな差がありGalaxy S25 Ultraは海外サイトのバッテリーテストにおいて14時間49分に対してOppo Find X9 Proは21時間57分を記録しています。
まだOppo Find X9 Proを全然使えていないので今後様子見が必要ですが同じ処理をさせた際の電力効率には信じられないくらいの差がありGalaxy S25 Ultraはちょっと置いてきぼりです。
ちなみに自分の使い方だとOppo Find X9 Proは寝る前の電池残量が80%前後のことが多いです。バッテリーテストのスコアを考えるとそこまでではないですがGalaxy S25 Ultraよりは優秀であることに違いはないです。
一方で長く使うことを想定している人にとって気にすべき部分としてはバッテリーの品質です。シリコンカーボンバッテリーは劣化が早いと言われておりOppo Find X9 Proは1300回の充電サイクルでも80%の容量を維持するのに対してGalaxy S25 Ultraは2000回以上との話です。
つまりGalaxy S25 Ultraの方がバッテリーの劣化が圧倒的に遅いので長く使う人にはいいです。そして充電速度に関してGalaxy S25 Ultraは充電開始30分で72%でフル充電に59分です。
一方でOppo Find X9 Proは充電開始30分で54%に対してフル充電に要した時間は67分です。バッテリー容量の差を考えると充電に要する時間が8分しか変わらないのは単純にすごいです。
また両機種とも本体にマグネットを内蔵していないためQi2に非対応でOppo Find X9 ProはQi2の認証をとっているのか不明ですが独自規格により最大50Wで充電出来るのは大きな強みです。
仮にGalaxy S26 UltraでQi2に対応しても規格の制限から最大でも25Wになるのかなと思います。
その他を比較。
その他IP68は共通ですがOppo Find X9 ProはIP69にも対応しているので水中撮影も可能です。生体認証は両機種ともインカメラを利用した2D顔認証に加え超音波式画面内指紋センサーです。
ちなみにセンサーのサプライヤーは異なりOppo Find X9 Proの方がおそらくコストが安いです。ただ実際に使っているとチューニングの差なのかOppo Find X9 Proの方がスムーズに感じます。
そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみました。Oppo Find X9 Proはガチャガチャしている感じでGalaxy S25 Ultraは高音が不安定という印象ですが自分がやるゲームだとGalaxy S25 Ultraの方が音質が安定していて臨場感があります。
カメラを比較。
最後にカメラを確認していきたいと思いますが一番分かりやすい差があるとすればここだと思います。Samsungは長らく広角に2億画素を採用してきましたがOppo Find X9 Proでは望遠に採用しています。
個人的にはフラグシップだからこそ広角より望遠に高画素センサーの方が合理的に感じます。
またOppo Find X9 Proはテレマクロに対応している上にカメラコントロールも採用しています。あと入手出来ていないですが光学10倍を強化するための望遠キットも市場によっては取扱がありますが自分が購入した香港ではないみたいです。
とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。
超広角で撮影。

今回のサンプルはGalaxy S25 Ultra/Oppo Find X9 Proの順番になっているので予めご了承下さい。

Oppo Find X9 Proは全体的に加工感が強めですがGalaxy S25 Ultraは影になっている部分が完全に黒潰れしています。
広角で撮影。

色味に関してはほぼ同じという印象を受けます。

次に接写してみましたがOppo Find X9 Proの方がまだ被写体に寄れる印象を受けます。

Oppo Find X9 Proの方が分かりやすい写真が撮れる印象を受けます。
ポートレートで撮影。

ポートレートになるとOppo Find X9 Proの方が僅かに被写体に寄りにくい印象を受けます。

背景処理はOppo Find X9 Proの方が丁寧に感じます。

次に2倍で撮影してみました。

僅かにOppo Find X9 Proの方がフォーカス精度が優秀でしょうか。

そして両機種とも光学となる3倍で撮影してみました。

3倍になるとセンサーサイズの差の影響もあるのかGalaxy S25 Ultraの方が取り回しが優秀に感じます。ちなみにOppo Find X9 Proはポートレートにおいて最大3.6倍ですがGalaxy S25 Ultraは5倍です。
マクロで撮影。

まず超広角を利用したマクロモードで撮影してみました。

Galaxy S25 Ultraの方が単純に被写体に寄せやすいです。

次にGalaxy S25 Ultraは超広角を利用したマクロに対してOppo Find X9 Proはテレマクロで撮影してみました。

とりあえず被写体にどれだけ寄りたいかで評価が変わってくるのかもしれません。ちなみにOppo Find X9 Proはテレマクロで最大30倍までズームすることが可能です。
望遠で撮影。

まずは10倍で撮影してみました。

次に20倍で撮影してみましたがOppo Find X9 Proは補正感がかなり強めです。

そして30倍で撮影してみました。

50倍で撮影してみましたがGalaxy S25 Ultraはノイズが多い印象を受けます。

最後に100倍で撮影してみましたがOppo Find X9 Proの方が全体的に安定している印象を受けます。ちなみにOppo Find X9 Proは60倍以上になるとAIズームに切り替わり補正がより強くなることからも、これを「写真」と呼ぶかはユーザー次第かもしれません。
ズームで撮影。

次に両機種にとって光学となる3倍で接写してみました。

ボケ感はOppo Find X9 Proの方が強めに出ている印象を受けます。

次に倍率はそのまま中距離撮影をしてみました。

シーンによりますがGalaxy S25 Ultraは全体的に暗くなりがちです。

次にGalaxy S25 Ultraは光学となる5倍で、Oppo Find X9 Proには光学相当となる6倍で撮影してみました。

意外にもOppo Find X9 Proの方がノイズが少ない印象を受けます。

そして倍率を変えずに中距離撮影してみました。

Oppo Find X9 Proの方が全体的に安定している印象を受けます。
超広角(低照度)で撮影。

次に低照度の環境で手持ちかつナイトモードでサンプルを撮影してきました。

白飛び自体はGalaxy S25 Ultraの方が抑制されていることが多いですが強めのフレアが発生する印象です。
広角(低照度)で撮影。

どっちもフレアがひどいです。

Oppo Find X9 Proは全体的に照明の色に影響を受けすぎです。
望遠(低照度)で撮影。

まずは2倍で撮影してみました。

3倍になるとOppo Find X9 Proはフレアが落ち着いた印象を受けます。

そしてGalaxy S25 Ultraは5倍でOppo Find X9 Proは6倍で撮影してみました。


最後に10倍で撮影してみましたがOppo Find X9 Proは特に広角と超広角はチューニング不足で、Galaxy S25 Ultraはアップデートによるバグが逆にフレアが発生しやすくなった印象です。
まとめ。
今回はOppo Find X9 ProとGalaxy S25 Ultraの比較レビューをまとめてみました。ちなみにフランスにおける価格でみるとGalaxy S25 Ultraの512GBモデルは1592ユーロでOppo Find X9 Proは1299ユーロと日本円でみれば5万円くらいの価格差があることになります。
国内でOppo Find X9 Proが発表されるか不明ですがFelicaなしなら価格差があるかもです。何より使いやすさもある程度重視しつつApple製品との連携性やカメラに拘る人にとってOppo Find X9 Proが魅力的でGalaxy S25 UltraはAIとカスタマイズに拘る人向けです。