Pixelさえ販売台数拡張だけが目的じゃない。販売不調のXperiaがいまだ存続する理由

先日には香港版のXperia 1Ⅴを購入して開封レビューをしてみましたが、Xperiaが好きなユーザーにとっては堪らない一台になっていると思います。詳細は「Xperia 1Ⅴ 開封レビュー。ずっとこんなXperiaを待ってました」をご参照下さい。

一方で先日にはXperia 5Ⅴの香港版を購入してみましたがネットで言われている人ほど悪くない印象で、Xperiaらしさがコンパクトな筐体に上手くハマった良機種という感じです。

詳細は「Xperia 5Ⅴ 開封レビュー。シンプルで分かりやすい進化を遂げた良機種」をご参照下さい。さて今回は販売が不調と言われながらもSonyがXperiaを存続する理由について主観的にまとめたいと思います。

販売台数以外の明確な目的がある。

売上が不振であることからも以前よりXperiaは撤退するのではとの声が今でも多いです。ちなみにGoogleは2023年に1000万台出荷していますがXperiaは全盛期で見れば四半期で4000万台出荷しており単純に年ベースで1億6000万台と当時世界3位を目指すとされていました。

ただ近年Sonyは部門編成の影響もあったのかXperiaの販売台数を非公表に変更しており最後に公開された時はホリデーシーズンで200万台もいかず新製品がない第1四半期は100万台以下。

おそらく今では年間で500万台も出荷出来ていない可能性もあり200万台程度の可能性もあります。そのためピーク時と比較すると見る影もない状態で撤退が近いと言われても仕方ないです。

ただSonyは不調であるモバイル部門を継続する理由を明らかにしておりそれは通信技術の開発。Xperiaの開発で培った通信関連技術をSony製品で共有するために存続しているとの話です。

つまりざっくりと言えばXperiaの売上自体はSonyにとってそこまで重要ではない可能性がある。

ただモバイル部門を存続するにしろ赤字は問題あるよねということから2018年に岸田体制の元で大規模な人員配置の見直しとリストラに加え生産拠点を中国からタイに移動しています。

さらに重要戦略地域を設定した上で不採算地域からの撤退とマーケティングの見直しを実施。またXperia 1の時はヨーロッパで売上が好調だったみたいですがコストになりやすい在庫を可能な限り持たないようにするために売れ行きに対して最低限の増産しかしなかったとの話。

何より岸田体制の元では赤字脱却が最優先事項となっており2020年度通期では黒字化を達成。さらに今のスマホ市場は中華メーカーの台頭によって大量生産による薄利多売のメインが多い。

その中でSonyは生産台数が少ないことからも規模の経済の恩恵も受けにくいので方針を転換。好きな人にとことん好きになってもらえるようにとニッチなニーズ向けのコンセプトを採用。

なので付加価値を高めることで価格よりもコンセプトで購入してもらえるように大きく変更。さらに少ない販売台数で最大限の利益を確保できるように本体価格は他社と比較しても高めに。

ただこの流れはモバイル部門の役割がSonyの中で明確だからこそ出来た流れだと思います。仮にモバイル部門単体だけで考えていれば数年前にスマホ市場から撤退してもおかしくなかったです。

直近ではこの手の話が出てこないので実際にはどのようになっているかの不明という感じです。ただ少なくとも売れない=撤退とか他社への売却をSonyはおそらく考えていないと思います。

Pixelも販売台数以外の目的がある。

またGoogleの流れを見てもPixelの売上を最大化するのは別の目的があるのは明白だと思う。近年シェアを着実に拡大しているとはいえ北米市場では僅か3%でアメリカ単体でも5%程度です。

また出荷台数も1000万台を超えたと言われていますがXiaomiはフラッグシップだけで同程度。さらに世界トップのSamsungは年間で3億台弱でAppleに関しても2億台以上と大きな差があります。

出荷台数に大きな差があるということは規模の経済も使いにくいのでコストカットしにくいです。その中でGoogleはフラッグシップでみればGalaxy S24シリーズやiPhone 15シリーズより安い。

実際にどうなっているのかGoogleの決算から確認出来ないため何ともですがPixel単体で見れば赤字の可能性があり下手したらGoogle Tensorの開発費用だけでも厳しい状況の可能性。

その中でGoogleがPixelを強化している理由としてはAndroidのシェアを拡大することです。

GoogleはSamsungやXiaomiなどとパートナーシップを結んでおりAndroidの強化に努めている。ただSamsungやXiaomiなどパートナーシップ企業の売上が厳しくなっておりAndroidのシェアがAppleに奪われているからこそGoogle自らハードを強化してAndroidのシェア拡大に努めている。

もちろんPixelを売って売上や利益を確保することも重要だと思いますがAndroidユーザーにChromeを使ってもらって広告収益を増加させたりGoogle PhotoやGoogle DriveなどGoogle Oneへのサブスク加入者を増やすことで定期的な収益を拡大する狙いがあると思います。

なのでAndroidを売ることでGoogleサービスへの課金を促して収益を拡大することが目的。そのための手段の一つとしてPixelの販売でPixelユーザーにGoogleのサービスを使ってもらって課金してもらうのが狙いであり今年は特に活性化しそうなAIに関しても同様の流れだと思います。

GoogleはPixelで世代を重ねるごとにAIを強化していますがある意味リファレンス機だと思う。昨年末にはGeminiを正式発表しておりPixel 8 ProはGemini Nanoを統合しています。

一方でSamsungのGalaxy AIの一部機能はGoogle CloudとGemini Proを利用している。おそらくGoogleがタダで自社のサービスをSamsungに貸しているとは思えないので有料だと思う。

基幹となっているサービスが有料だからこそSamsungもGalaxy AIの有料化を考えている可能性。また一部情報によるとAppleはGeminiを使えるようにとGoogleと交渉中との話があります。

今後Google CloudやGeminiを使いたいというメーカーが増えればGoogleの収益も増える。結局AIをオフラインで動作させるには本体のスペックを強化する必要があり既存機種への拡張性も乏しいとなるからこそSamsungのようにオンライン処理がメインになる可能性がある。

その時にGoogleはPixelで新しいAI技術を見せられれば十分で他社にサービスを利用してもらう。これだけでも収益が増える可能性がありPixelは収益を増やすための一つの手段に過ぎない。

おそらくPixelで利益を稼ぐことがメインならここまでの価格設定は厳しいかなと思います。

コンセプトはぶれないで欲しい。

今回はGoogleを例にしましたがSonyに関してもモバイル部門の継続は他に目的があるからこそ。なので売れないから=撤退と考えるのは非常に安直で逆にそれはSonyが一番分かっています。

例えばネットではXperiaはベイパーチャンバーを搭載していないから発熱対策が弱いとか散々批判されていましたがネットで言われているようなことのほとんどは実際に試しているとの話。

ただコストの問題など全体的に見て最適解を選んだ上で製品化していることを明らかにしています。これは冷静に考えればわかることで自分含めた素人が思いつくことを試していないはずがないです。

なので散々ネットで言われている声こそが何の根拠もないというのが一番分かりやすいところ。とはいえ事前情報通りXperia 1Ⅵでデザインが刷新されるのであればよく分からないです。

あくまでも事前情報通りならSonyはコンセプトを変更してニッチから一般向けにした上でコストカットのためにアスペクト比21:9や4Kの表示解像度をやめると言われています。

これ以上本体価格を上げないための苦肉の策なのかもしれませんが大して価格が安くならないなら今までのターゲット層も興味を持たなくなる可能性があり一般層にも高いだけとの話になる。

さらに一般向けにしょうとすればするほどスペックは普遍的になるため価格がより重要になる。そうなってくると今までのように利益を最大化するのは難しくなり販売台数を増やすしかない。

以前Sonyはこのままで終わる気はないとしたことからも何かしかけてくる可能性がありましたがそれが一般向けにコンセプトを変更するというのであればちょっと期待はずれに感じていまします。

多くのユーザーは使いやすや安定性を求めておりiPhoneは分かりやすい例の一つだと思います。

またSamsungに関してもシェアを維持するためもあると思いますが派手なスペックよりも使いやすさを重視しておりGalaxy S24シリーズで見ればソフトを中心に進化をさせています。

さらに国内で人気が出てきているPixelに関しても80%ルールが採用されており多くのユーザーが満足できる機種を開発すると何方かと言えばスペックよりも使いやすさを重視しています。

つまり一般層をターゲットにした製品はレッドオーシャンとなっており競争が激しすぎる状況。Googleはその中で価格とカメラで勝負しておりSamsungはカスタマイズ性と豊富なラインナップ。

そしてAppleは超強力なエコシステムとSonyが追いつける部分は正直ないかなという印象です。また以前SonyはXperia Xシリーズの時にそこそこのスペックでそこそこの価格にすることが市場のニーズだと判断して開発を続けたがのちに市場のニーズを読み間違えたことを明らかに。

結局中途半端になるのはXperia Xシリーズの時の繰り返しになる可能性がありちょい危険です。現時点で確度の高いリーク情報がないため何ともですが迷走だけはしてほしくないように感じます。

まとめ。

今回はSonyが販売不調でもXperiaを存続する理由についてまとめてみました。ユーザーが売れていないと思っていてもSonyの販売目標台数が分からない以上そもそも判断できず。

Sonyがやりたいことを応援したいと思いますが出来れば拘りは維持してほしいと思います。

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