今年のフラッグシップモデルとなるGoogle Pixel 8とGoogle Pixel 8 Proを購入したので開封レビューをしてみました。詳細は「Pixel 8 & 8 Pro 開封レビュー。この機種の魅力はまだまだ語りきれない」をご参照下さい。
一方で既存機種に関してAndroid14へのアップデートで電池持ちと発熱が改善されたとの報告も多く、また先日にはPixel 7aなどの電池持ちを改善させる方法を共有して頂きました。詳細は「Pixel 7aなど。電池持ちを劇的に改善させる簡単な方法が判明」をご参照ください。
さて今回はGoogle StoreにおいてPixel 7aの値上げは今後の価格設定に大きな影響を与える可能性があるのでまとめたいと思います。
値上げされる要因。
各社販売台数を確保するためにコストカットに尽力しており現地価格でも据え置きのことが多い。散々値上げされると予測されていたiPhone 15 ProもiPhone Xから$999を死守しています。
ただ現地価格では価格が据え置きされたとしても他の市場で価格が据え置きとは限らないです。例えばSamsungは優先市場であるアメリカでの価格を据え置きに設定することが多い。
また下取りの強化や無料アップグレードキャンペーンなど販促費もかなりかけることが多いです。なのでアメリカ市場だけでは採算性が悪いことが多く結果他の市場でバランスをとる流れとの話。
ざっくり言えばアメリカ市場でのつけを他の市場で値上げすることで採算性を維持しているかも。メーカーによって戦略が異なり市場ごとに採算性を確保するメーカーもあればSamsungのように市場全体でバランスをとる流れもあり正直なところどちらが正しいとかはないと思います。
繰り返しになりますが現地価格で据え置きになったとしても市場によって価格は異なること。
そして市場によって値上げされたりなど価格の印象が変わってくる理由としては為替の影響です。例えばSonyは日本企業ですがグローバル企業なのでドルベースで開発や価格決定を行う。
ドルが世界共通通貨であることを考えれば当たり前の話で多くのグローバル企業は同じ流れです。国内では円安と円が中心の見方ですがグローバルで見るとドル高が継続している印象です。
つまりほとんどの市場ではドルが高くなっているためドルベースで開発されている製品も高い。さらに日本においてはドル高の状況に加え円の価値がかなり落ちているとの話もあるのでより円安が厳しい状況になりメーカーがiPhoneやGalaxyなど卸す際にも影響を受けやすいです。
そして3つ目としてキャリアのマーケティングの変更からも端末価格が徐々に高くなっています。2019年の電波法の改正に伴い以前のように料金プランとセットでの割引が出来ない状況に。
また端末価格自体が少しずつ高くなってきている状況の中で割引がほぼ出来ない状況になりました。その中でdocomoは自社の利益を削った上で本体価格を抑える方針を採用しました。
一方でauとSoftBankは一括価格は高めですが2年後の返却を前提で実質負担金を抑える方針。そのため実質価格で見るとSoftBankが一番安いですが一括価格では一番高いという状況に。
そもそも本体を分割購入する人の方が多く端末価格がより高価格化していることから一括で購入するユーザーは限定的でキャリアとしては端末でも利益を出すために一括価格を釣り上げ。
なのでメーカーのマーケティングにキャリアのマーケティングに為替の影響とこの大きく3つがスマホの価格設定に大きく影響を及ぼしている可能性があり単純に為替だけの問題でもない。
何よりキャリアモデルが今後も絶対的な強みをみせる以上は現状は変わらない可能性も。
Google Storeで価格改定。
そしてキャリアモデルにうんざりしているユーザーや一括で購入したいユーザーにとって魅力的なのは直販版で直近でみればSamsungがハイエンドを導入するなど徐々に選択肢が拡大。
とはいえ市場規模で見ると1割未満とキャリア以外で購入する人はかなり限定的に感じます。そして直販版で最も売れているメーカーがAppleで一部ユーザーには定着していると思う。
何より直販版のメリットの一つとしてキャリアモデルと比較すると単純に本体価格が安いです。ただキャリアのように2年後に返却して実質負担金を抑えるようなプランはなく一括が単純に安い。
一方でAppleは季節のイベントなどのタイミングで価格改定を行うことがあり為替の影響が定期的に反映されるとはいえキャリアモデルよりは基本安いという流れです。
Appleが好きなユーザーにとっては価格改定の可能性は頭の隅に入っていると思うのでそこまでびっくりするという感じではないと思いますが意外だったのがGoogle Storeです。
今まで発売してから為替の影響などで価格が改定されることはほぼなくセールのタイミングで安くなることがありましたが今回Google StoreにおいてPixel 7aは6万9300円に値上げ。
ちなみに値上げ前は6万2700円だったので約7000円の値上げと価格帯を考えるとインパクトあり。au版は直販版の価格を意識しているのか現状最も安いですがdocomo版などと比較すると安いです。
一応合わせて確認するとPixel 7aの値上げ前は税込で1ドル=125円という感じでしたが値上げ後は税込で1ドル=138円で執筆時点で見れば150円を超えているのでまだまだ安い。
今までが安すぎたということもあると思いますが今回のことで今後価格改定がありえることに。さらに今後円安が進むことがあればPixel 7aに限らずPixel FoldやPixel 8シリーズも値上げされる可能性が出てきたことになり以前より購入するタイミングが難しくなった印象です。
この辺端末を一気に仕入れているキャリアモデルの方が価格改定は起きにくいかもです。
今まではブラックフライデーセールなど値下げされるタイミングまで待つべきかどうかでした。ただ今後は値下げのタイミングの前に値上げされてしまったらセール前に買った方がいいことも。
Appleと同じ状況になったとも言えますが待てば必ずしとも安く購入できる訳ではない感じに。6月中旬頃から一時的に使えなくなっていた分割払いが復活したのは嬉しいところだと思います。
ただ端末価格自体が高くなることは喜ばしいことではなく正直何とも言えない状況です。
値上げしやすい環境が整っている。
また来年の5月に正式発表される可能性があるPixel 8aの価格についても懸念点があります。現時点でPixel 8aが来年の5月頃に正式発表されるのか不明でリークしたのはデザインのみです。
少なくともPixel 8のデザインを踏襲している一方でサイズ感はPixel 7aとほぼ変わらずです。価格に関する情報はありませんが良くも悪く今まではPixel 7の価格がアッパーになっていた。
Pixel 7aがPixel 7の廉価モデルということもありPixel 7aがPixel 7より高くはならない。現地価格で見るとPixel 7は$599なのでそれ以上になることはないという流れになる。
ただPixel 8では$699に値上げされたことで廉価モデルであるPixel 8aの値上げがしやすい。おそらく価格差が$100以内になるとは考えにくいので$599以上になることは考えにくい。
ただPixel 7aの価格が$499なので最大で$100の値上げはあってもおかしくない状況に。そして先ほどとの話も重複しますがGoogle StoreにおいてPixel 7aの価格が改定された。
仮に現地価格で据え置きになったとしてもPixel 7aより安くなるとは考えにくいので現時点での状況で考えると直販版は7万円以下になる可能性がかなり減ったという感じになります。
ちなみにdocomo版でみると価格改定前の直販版との価格差は約1万3000円という感じでした。おそらく1万円以上の価格差がついてくる可能性があるのでキャリアモデルは8万円を超えるかも。
そしてこの推測はあくまでも価格が据え置きであればの話で値上げされればもっと高くなる。なので直販版はやはり8万円が一つの目安でキャリアモデルは10万円が目安になると思います。
ちなみに今回の値上げでも1ドル=138円なので今後円安が進めばさらに高くなる可能性もある。何より為替の影響で価格改定があって値上げはあっても値下げにはあまり期待出来ない状況。
直近でみるとGalaxy Z Fold 5が前モデルよりも安いという逆転現象が発生していますがSamsungがキャリアに販売奨励金のような補助金を入れたか利益を削ったのかなど前モデルより安くなるということは滅多に起こることではないので期待しない方がいいと思う。
またGalaxy Z Fold 5は直販版がないからこそPixel Foldの価格を意識した可能性もある。現地価格では据え置きになっても国内ではメーカー問わずじわじわと高くなっているのでPixel 8aやPixel Fold 2などでまずどの程度の価格設定になるのか気になるところです。
まとめ。
今回はGoogle StoreにおいてPixel 7aの価格改定が行われたのでまとめてみました。値上げされたこともよりも今後値上げしやすい環境が整ってきていることの方が正直怖いです。
今後どこまで円安が進むのか不明ですが売りたいメーカーにしろキャリアにしろ悩みの種。出来るだけベースモデルは30万円を超えないように頑張ってほしいところです。
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