ネット上の評判はあまり良くありませんが後出しだからこそGoogle Pixel FoldはGalaxy Z Fold 5など他の折畳式機種と比較しても違うコンセプトを採用した良機種に仕上がっている印象を受けます。
詳細は「Pixel Fold 1ヶ月レビュー。本当にネットで言われるほど悪い機種なのか?」をご参照下さい。一方で10月4日はPixel 8シリーズが正式発表と予測されている中、カメラはハードはもちろんソフトも想定以上に進化している可能性があります。
詳細は「これだけでも欲しい。Pixel 8で追加される一部新機能判明」をご参照下さい。さて今回海外サイトによるとSnapdragon 8 Gen 3はさらにコストが増加するとの情報が出てきたのでまとめたいと思います。
コストがさらに増加。
スマートフォンの高価格化の要因としてコンポーネント自体のコストが増加していること。その中でも重要になってくるのがSoCで今回の情報によるとSnapdragon 8 Gen 3はSnapdragon 8 Gen 2より僅かに高くなる可能性があるとの予測。
ちなみに市場調査会社の調査結果によるとSnapdragon 8 Gen 2の原価コストは$160前後であると推測されています。かなり前の話になりますがXiaomi Mi10の価格が値上げされた理由としてSoCのコスト増加。
Snapdragon855対比でSnapdragon865はコストが2倍に増加したとされており一気に高価格化。またSnapdragon865は5Gモデムが統合されていなかったことに加えQualcommの方針からもSnapdragon865をメーカーが仕入れるには5Gに対応するためのSnapdragon X55もセットに。
5G対応と大きな節目だったから仕方ない部分もあると思いますがSnapdragon865でコストが大幅に増加しており記憶違いだったら申し訳ないですが高いと言われたこの当時でもSoCの原価コストは$100を超えていなかったと思う。
ただここ数年で半導体不足なども重なりSoCを製造するためのコストも増加して結果的に高価格化が進み$160と一気に進んでいます。
ちなみにQualcommは世界的なスマートフォンの販売台数減少からも売り上げが低迷しており利益をしっかり確保するためにSoCの価格自体を高くしているとの話もあります。
市場調査会社の調査レポートを見ると同じくTSMC製のA16 Bionicは$110を価格差があある。Appleが自社チップの供給を優先するために莫大な資金を投資した上で大量発注をしているので規模の経済が働きやすいので単価も下がりやすいとはいえ価格差がかなりあるように感じます。
そして今回の情報でSnapdragon 8 Gen 3では$160以上になる可能性があるとの予測。つまりSnapdragon 8 Gen 3を搭載する機種は現行モデルより更に高くなる可能性があることに。
中華スマホを見ると分かりやすいですが例えばvivo X90にvivo X90 Proは単価が少し安い。Dimensityを採用しており最上位であるvivo X90 Pro+のみSnapdragon 8 Gen 2を採用。
DimensityもTSMCに依存していることを考えると世代を重ねるごとに高くなってる可能性も。なので今回の情報によるとSnapdragon 8 Gen 3を積極的に採用する機種が減る可能性も。
Nothing Phone (2)やHonor Magic VsなどはSnapdragon 8 Ge 2ではなく型落ちのSnapdragon 8+ Gen 1を採用してコストを抑えている感じでしたがこの流れがより多くのメーカーで広がる可能性があり最上位モデルはSnapdragon 8 Gen 3を搭載。
ただ無印や中位モデルはDimensityは型落ちとなるSnapdragon 8 Gen 2を採用するかも。またSamsungで見るとSnapdragon 8 Gen 2をGalaxy S23シリーズで採用したことで発生したコスト増加分を優先市場では反映させず他の市場で値上げしてバランスをとっている。
なのでSamsungのように最新SoCを一律で採用しても市場によってさらに価格差が出るかも。Xiaomiで見れば中国版は安くてもグローバル版は今まで以上に高くなる可能性があります。
少なくとも今回の情報通りならSnapdragon 8 Gen 3を搭載する機種は限定的になるかも。
3nmは大きな節目。
スマホ向けの半導体不足はある程度落ち着いたと言われている中で高価格化が止まらない。逆に言えば今後もスペックアップしていけばコストはどんどん高くなる可能性があります。
ちなみにSnapdragon 8 Gen 3はSnapdragon 8 Gen 2と同じTSMCの4nmを採用との予測。一方でSnapdragon 8 Gen 4ではTSMCの3nmを採用する可能性があるとの予測。
現時点では情報が錯綜しているため何ともですが一部情報によるとSnapdragon 8 Gen 4でTSMCを継続する場合に追加料金が発生する可能性があると言われておりコストがさらに増加。
そのためQualcommはTSMCの独占を回避して追加料金が発生しないようにSamsungにも製造を委託する可能性があります。
ただこれでよく分からないのがサプライヤーがTSMCとSamsungに分かれるならまだしもTSMCの3nmプロセスルールを採用したバージョンとSamsungの3nmプロセスルールを採用した2つのバージョンに分かれる可能性があるとしています。
名称が一緒でも中身は完全に一緒とは言えないのでちょっとよく分からないです。ただQualcommとしてもこれ以上余計なところでコスト増加を避けたいとの動きがあるのかも。
面白いと思うのがSnapdragon 8 Gen 1などの段階でSamsungの歩留率は一時期30%前後でTSMCが70%前後あった言われておりSnapdragon 8+ Gen 1から製造をTSMCに委託しています。
一方で3nmになると現時点でTSMCが55%前後でSamsungが65%前後と逆転している感じです。直近の情報で見れば3nmではSamsungよりTSMCの方が製造に苦戦しているという感じです。
歴代で見るとSnapdragonは2年前後の周期でサプライヤーが入れ替わっているのでSnapdragon 8 Gen 3はTSMCでもSnapdragon 8 Gen 4ではSamsungに代わっても普通です。
直近で見るとSamsungがサプライヤーだったSnapdragon888とSnapdragon 8 Gen 1でハイエンドモデルは発熱にかなり悩まされたことからも不信感を持っているユーザーも多いかも。
ただ良く捉えればSoCの発熱がひどかったらこそ本体の発熱対策がかなり進化したという感じです。何よりSamsungにしろTSMCにしろ3nmプロセスに移行すればコストが増加する可能性。
そうなってくるとSnapdragon 8 Gen 2対比でSnapdragon 8 Gen 4はかなり高くなるかも。
独自SoCの重要性。
SoCの進化はスマホの底上げになるためユーザビリティが改善する一方で高価格化は問題。一方でこの状況で強みを発揮できるのが独自SoCを採用しているメーカーでGoogleとAppleです。
Appleは完全な独自SoCとなっており製品自体のコスト管理を他社より非常にしやすいです。またMチップのノウハウをAチップでも転用している可能性があるのでコスト削減もしやすいかも。
一方でGoogleは完全な独自SoCとはいえずSamsungのExynosをベースにしたカスタマイズSoCです。あくまでもSamsungが開発したものをベースにしているため一から開発するよりは安いかも。
一時期Oppoは独自SoCを開発していると噂されていましたが計画は頓挫したとの話もあります。
またSamsungもExynosではなくモバイル部門がGalaxyのための完全な独自SoCを開発していることを明らかにしており2025年には搭載機種が登場する可能性があるとの予測。
Samsungの半導体部門と協力して開発していると言われているのでTSMCよりはコストが低いかも。少なくともSamsungにGoogleにしろQualcommに依存するよりはコストコントロールがしやすい可能性があり今後独自SoCを採用していることが本体価格に直結する可能性も。
もちろん独自SoCを搭載していれば値上げを避けられるという意味ではなく値上げはすると思う。ただQualcommに依存しているとメーカー側としてSoCのコストコントロールは規模の経済に依存するしかなく大量に仕入れるという感じですがスマホ自体が売れなくなっているので厳しい。
少なくとも現状だとSamsungが独自SoCを発表しておらずAndroidで見ればGoogleが強い。
国内においてもシェアを拡大するためか為替を多少無視してくれているので他社よりも安いです。今後値上げされたとしても他社との価格差を維持できれば当面はかなり強い存在だと思う。
一方で気になる部分としてGoogleはExynosベースではない完全な独自SoCを開発中との話。今後開発進捗によっては変更される可能性がありますが2025年に登場するTensor G5でTSMCの3nmプロセスルールを採用しつつARMのアーキテクチャーを採用するとの話。
現状はサプライヤー含めてSamsungだからこそ安く済んでいる部分もあると思いますが今後TSMC製に切り替わるタイミングで今までのようにはいかないと思うのでコストが増加かも。
SoCのパフォーマンスはインフレ気味となっておりゲームをしない限りここ数年進化を実感しない。なのでパフォーマンスとは別にGoogleで見ればAIのように何か差別化することが重要なのかも。
だからこそvivoもSoCは無理でも画像処理用のチップ開発に注力して差別化しているのかも。
まとめ
今回はSnapdragon 8 Gen 3でコストがさらに増加するとの話が出てきたのでまとめてみました。残念なことに一度高くなった価格は下げることが難しく世代を重ねるごとにどんどん高くなる。
日本では平均所得が大して変わってないことからもここ近年でスマホがすごく高くなったように感じるかもしれませんがそれだけ円の価値が落ちていて物価は上昇していることになります。
悲観しても始まらないので自分達が価値観をアップデートするしかないのかもしれません。
購入は待ち時間・手数料不要のオンラインショップがおすすめ!
DoCoMoはこちらで! | auはこちらで! |
SoftBankはこちらで! | 楽天はこちらで! |
LINEMOはこちらで! | ahamoはこちらで! |