国内では1TBのストレージを初めて発売するなどかなり気合が入っているように感じるGalaxy S23 Ultraですが上半期に登場した機種の中では抜群の安定性を誇ると思います。
詳細は「Galaxy S23 Ultra 短期レビュー。最も安定した最も保守的なGalaxy]をご参照ください。さらに先日には同社の主力機種であるGalaxy Z Fold 5とGalaxy Z Flip 5を正式発表しており歴代最高の完成度を誇ります。
詳細は「あまりにも欲しすぎる。Galaxy Z Fold 5とZ Flip5が正式発表。」をご参照下さい。さて今回シンガポール版のGalaxy Z Flip 5を購入したのでざっくりと開封レビューをしてみたいと思います。
開封。
まずいつも通りというべきか黒を基調した化粧箱ですがGalaxy S23シリーズの時のように化粧箱に本体のデザインがプリントされている。
付属品はUSB-CケーブルにSIMピンに説明書。一部市場向けのモデルは電源アダプターも付属しているとの話もありますが国内版は期待出来ず。そして今回購入したシンガポール版にも同梱されておらず基本付属していないと思った方がいい。
Galaxy Z Flip 5は最大25Wの急速充電に対応しており個人的にはSamsung純正の45W電源アダプターを使う予定でGalaxyはちょっと急速充電に関してクセが強めという感じなのでよく分からないとか面倒だと思う人は25Wもしくは45Wの純正品を購入した方がいいと思います。
そして開封に合わせてお馴染みですがガラスフィルムを装着していこうと思います。自分が今回Galaxy Z Flip 5を購入したタイミングで国内のAmazonでSpigenのガラスフィルムが販売されていなかったのでかなり高く付きましたがAmazon USAから個人輸入をしました。
ガラスフィルムを2種類にケースを一つ買った上で速達にしたとはいえ合計で約1万7000円です。海外のAmazonで購入すると円安をもろに実感するという感じですが欲しかったので仕方ないです。
EZ Fitタイプになっているのでガイド枠とガラスフィルムが一体化していて貼りやすいです。
Gorilla Glass Victus 2を採用しているとはいえサブディスプレイが大型化しているので万が一傷がついた時とか目だやすいと思うのでサブディスプレイ用もしっかり購入した感じです。
ちなみにメインディスプレイは表面に保護レイヤーが装着されていますがユーザー自身の判断で貼り替えはNGで基本貼り替えた場合は保証対象外になるので注意が必要です。
今回メインディスプレイ用のアクセサリーは購入しておらずサブディスプレイだけしっかり保護。
デザインを確認。
次にデザインを確認していきたいと思いますが前モデルと比較してサイズ感はほとんど一緒です。
特に開いた状態だとサイズが全く一緒で本体を閉じた時に改善点がわかるという感じです。
まず本体上部を確認するとマイク穴とアンテナスリットくらいで非常にスッキリした印象です。
本体左側面には発売地域のモデルによるかもしれませんがミリ波用アンテナスリットとSIMトレイ。
本体右側面は音量ボタンに指紋認証が統合された電源ボタンといつもと同じ感じです。
初めてGalaxy Z Flipを購入しましたが構造上仕方ないとはいえ物理ボタンが本体上部に集中。そのため他の機種と比較すると特に音量ボタンの位置がちょっと高いかなという印象です。
本体下部を確認するとUSB-Cにマイクにスピーカーグリルでちょっと思ったのが本体上部にスピーカーグリルを搭載していないことからも本体を横向きで使うことが前提ではないこと。
あくまでも縦向きで使うことを前提にしているからこそ本体下部のみの搭載なのかもしれません。
サイドフレームはアルミを採用しておりレギュラー色であれば光沢仕上げは共通という感じです。光沢仕上げの方が高級感を演出しやすいですが指紋が目立ちやすいので自分があまり好きじゃない。
サイドフレームはフラット形状に近くこれでマット仕上げならかなりかっこよかったかも。
バックパネルも同様に光沢仕上げでGorilla Glass Victus 2でコーティングされたガラスです。
本体上部もサブディスプレイが大型化したこともありカメラ部分と統一感のある質感になるように。全部ガラスという感じなので下部分も合わせて光沢仕上げにした方がデザイン的にバランスがいい。
ガラスフィルムを貼った影響もあるのか本体上部の黒い部分がかなり指紋が目立ちやすい感じ。逆にサイドフレームやバックパネル部分は思っていたほど目立たないというのがちょっと意外。
ちなみにグラファイト/クリーム/ラベンダー/ミントの4色展開で今回購入したのはミントです。
そして一部市場におけるオンラインショップ限定でグレー/ブルー/グリーン/イエローの4色。限定色の方はサイドフレームがブラックで統一されておりマット仕上げで統一されています。
なのでマット仕上げがいい人は限定色を選ぶべきですが日本では発売されない可能性が高いです。
男性にも女性にもウケそうなカラバリと質感が用意されているのはユーザーとしては嬉しいところ。実際に持ってみるとスペックの割には187gと割と軽いなという印象で重心もあまり上に寄っていない。
昔のガラケーと比較するとデカすぎですがちょっと懐かしさを感じる形状という感じでしょうか。
ディスプレイを確認。
次にメインディスプレイから確認していくと前モデル対比でスペック面で見ればほぼ進化なし。
6.7インチに120Hz表示と十分に快適で折畳式機種とはいえSamsung製なので発色もいい。一方で分かりやすい進化として最大輝度が1750nitsに改善されており明るくなっている。
あくまでも1750nitsはピーク輝度で海外サイトを参考にすると自動調節で最大1101nitsです。Galaxy S23 Ultraなどには及びませんが外で使うにも最低限の視認性は確保されている感じ。
カメラのサンプル撮影をしてきた時にはディスプレイが暗くて見えないという感じはなかったです。よほど直射日光の下で作業する感じでない限り普段使う上でそこまで困ることはないと思います。
あとはディスプレイサイズも筐体サイズも一緒なので当たり前ですがアスペクト比も22:9と一緒。
Xperia 1Ⅴと比較するとパンチホールデザインを採用していることでベゼルの部分がディスプレイでより縦長になっている印象で一度に表示できる情報量は多いですがコンテンツは小さく表示されます。
Xperiaのような縦長のイメージは定着していませんが実際にはXperiaより縦長なので注意が必要。
当たり前ですがYouTubeなどを再生してみるとコンテンツ自体がアスペクト比21:9なら問題なし。
一方で16:9のコンテンツをみると余白や黒帯はXperia 1Ⅴとほぼ同じという感じです。
そして大きな特徴の一つとも言えるのがサブディスプレイ3.4インチに大型化したことです。
従来と同じく通知やカメラ撮影時のファインダーとして使うことがメインですがウィジェットを追加。
純正アプリなら別だと思いますがアプリ開発者がニッチな折畳式機種のサブディスプレイ用にアプリを最適化させるとは思えずSamsungはウィジェットを採用したのではないかなと思います。
少なくともアプリを最適化するよりも効率的でユーザーからすれば見やすければどちらでもいい。ただ逆に対応アプリが少ないためサブディスプレイは標準設定のままだとほぼ表示出来ないです。
日本では残念なことに正式に配信されていませんがGalaxy StoreでGood Lockを使えばカスタマイズ可能でGalaxy Z Flip 5を購入すると人は必ずインストールした方がいいと思います。
Good Lockを使えば最適化されているかは別としても多くのアプリを表示することが出来ます。ただSamsungとしてはカスタマイズのオプションに頼っていることからもサブディスプレイはあくまでもライトな作業用でリフレッシュレートが60Hzとスペックにも表れています。
ディスプレイ輝度が1600nitsに対応しているのは単純に屋外でも通知などの視認性を確保するため。サブディスプレイを上手く自分なりにアレンジして使える人にとってはかなり魅力的な機種に感じる。
逆に言えば大きな進化ポイントの一つがSamsungらしくなくかなり制御されている感じです。ターゲット層となっているユーザーがカスタマイズしてまで使うのかという疑問もあります。
折畳式特有の機能。
そして折畳式機種特有の部分を確認していきたいと思いますがまず一つ目としてヒンジの改善です。Samsungは新たにフレックスヒンジを採用したアピールしていますがざっくり言えば水滴型ヒンジ。
Galaxy Zシリーズ以外のほとんどが水滴型ヒンジを採用してきた中ようやくSamsungも採用した。従来Samsungの技術だと水滴型ヒンジではIPX8に対応するのが難しいと言われていましたが対応できるようになったからこそ水滴型ヒンジに切り替えてヒンジの薄型化に成功しています。
前モデルは折り畳んだ時ヒンジ周辺に隙間があったためここから塵や埃が入りやすかった。
折畳式機種のメインディスプレイはデリケートなので余計なゴミはくっつけたくないですが構造的に厳しかったのが改善。ちなみに折り畳んだ状態でも厚みは最大で15mmもあるので他社と比較すると分厚いことに違いはなく前モデルがあまりにも分厚すぎたという感じです。
そして水滴型ヒンジを採用するメリットの一つとしてディスプレイの折り目が目立ちにくくなる。
ただクラムシェル型が初なので何ともですが思っていたよりも折り目が目立つという印象。ブック型は縦に折り目が入っているのに対してクラムシェル型は横に折り目が入っているので単純に慣れていないだけなのかもしれませんが地味に気になるなという印象を受けます。
特に写真を表示している場合に写真が折り目部分で歪むので用途によってかなり気になります。そしてヒンジが改善したことでヒンジの開閉に影響があるのか個人的には軽くなったような印象。
もちろんヒンジの角度は今まで通り段階的に調節できてなんかゆるくなった感じはありません。またヒンジが軽くなったことで片手でも開閉できますが個人的には片手でやるのはちょと怖い。
特に開ける時に指がディスプレイに接触して爪でも触れば傷がつく可能性が十分にありえます。昔のガラケーのように片手で開閉したいと思うユーザーもいると思いますがSamsungが片手であけることを想定しているのか両手であけることを想定しているのかで耐久性も違う。
少なくともガラケーの時のように勢いで開閉していれば故障する確率は高くなる可能性があります。
そしてフレックスモードを確認するとGalaxy Z Foldシリーズと異なり縦置きが前提で一応YouTubeを再生してみると上半分に動画が表示されて下半分に概要欄などが表示されています。
ただ通常の大型スマホをマルチタスクで見ているのと変わらないのでコンテンツ自体は大きくない。
一方でカメラにおいてもフレックスモードで最適化されており下半分でシャッターボタンが表示。やはりGalaxy Z Foldのように撮影後の写真を同時に表示するような使い方は非対応。
何より大型化したサブディスプレイをファインダー代わりにしてリアカメラの撮影がしやすいです。逆に言えばセルフィーにそこまであまり拘りがない人はそこまで魅力的に思えないかもです。
個人的にはインカメラでもリアカメラでもビデオ通話で使えるのが便利に感じます。Samsungのアピールの仕方を見てもGalaxy Z Flip自体が女性を意識した感じに見えます。
本体が縦長のためマルチタスクはしやすくなりますが結局はセルフィーをどう捉えるかだと思います。
基礎スペックを確認。
次に基礎スペックを確認するとAndroid13を標準搭載しておりメジャーが4回にセキュリティが5年。アップデートサポート期間が長いのは相変わらずですが国内モデルはアップデート頻度が高くない。
またGalaxy Z Foldで見れば1年も使うと保護レイヤーが浮いてきてしまう印象があります。保証期間内であれば問題ないですがディスプレイのケアが必要なのでキャリアモデルが分かりやすい。
容量構成はRAM8GBでストレージは256GB/512GBの2択でベースモデルが底上げされた感じです。また最新規格となるUFS4.0に対応しているのは嬉しいところですがSDカードスロットは非搭載です。
ちなみにSDカードスロットは非搭載ですがアダプターをかませばSDカード自体は使えます。そしてサブディスプレイと大きな進化点の一つであるSnapdragon 8 Gen 2 For Galaxyを搭載。
とりあえず発熱を調べるためにベンチマークを本体開いた状態で3回連続で回してみました。
正直スコアが思っていたよりも出ない感じで100万点前後とGalaxy S23は150万点前後なので寂しい。スコア的にはなぜか回数を重ねるごとに上昇していますがガチでゲームをやるような機種ではない。
また計測終了のタイミングで外部温度も計測してみましたが41.6/42.1/42.9度と結構熱めです。ただびっくりしたのが本体上部のみ熱くなり本体下部はほぼ冷たいままだったことです。
この感じだと本体全部で放熱していないからこそベンチマークがイマイチなのかもしれません。
ちなみに海外サイトを参考すると負荷をかけた場合のパフォーマンスの持続性は悪いと評価。バッテリー容量は前モデルと同じで充電速度も有線で最大25Wと特段変更はありません。
ちょっと使った感じだと電池持ちはあまり良くない感じで海外サイトのバッテリーテストで87です。Snapdragon 8 Gen 2搭載機種は100超えが当たり前という感じの中でスコアは悪いです。
ちなみに前モデルは75だったの電池持ち自体は改善していますが電池持ち自体は良くないです。そして充電速度がGalaxy Z Flip 4の場合充電開始30分で55%でフル充電は1時間15分です。
一方でGalaxy Z Flip 5の場合充電開始30分で50%でフル充電は1時間19分で遅くなっています。バッテリー容量を考えるとやはり充電速度は速いといえる感じではなくワイヤレスだともっと遅い。
イヤホンジャックはなしで防水防塵はIPX8で防塵規格は現時点で残念なことに非対応です。ただSamsungは研究を進めていることを明らかにしているので今後対応する可能性があります。
そして指紋認証に関してインカメラを利用した2Dの顔認証に加え側面の物理式指紋認証。
あまり連続して指紋を認証をすることがありませんが個人的にはちょっと認証しにくい印象。感度があまり良いという感じはないですが指紋認証を搭載している位置も影響しているのか。
そして音量を50%に設定した上でスピーカーをテストをしてみましたがXperia 1Ⅴと比較すると音量も大きめでステレオ感前回のスピーカーという感じです。Galaxyらしいスピーカーという感じで個人的には想定以上に音質がいいかなという印象です。
カメラを確認。
最後にカメラを確認していくとカメラ構成はGalaxy Z Flip 4から変更がないと言われています。そのためメインカメラセンサーはGalaxy S20などと同じく12MPで1/1.76インチのS5K2LDを採用。
そして超広角は1/3.06インチのIMX258を搭載しておりセンサー自体はあまり強くないです。とりあえず高照度の環境で写真と動画のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。
超広角で撮影。
最初に超広角で撮影してみましたがハードの割には撮れるなという印象ですが、超広角特有の歪みがかなり気になります。
広角で撮影。
天気が晴れたり曇ったりの感じだったので何ともですが全体的に明るめに補正されている印象。ただ色味に関しては相変わらず派手めという感じです。
接写をしてみましたが思っていたよりボケ感が出ます。ただフォーカスは甘めという感じです。
ポートレートで撮影してみましたがくっきり撮れます。ただ被写体がこの程度ならそれなりに撮れますが、もっと小さくなると全くフォーカスが合わないという感じで、今回はサンプルを撮るのを諦めました。
望遠で撮影。
1倍で撮影。
2倍で撮影。
5倍で撮影してみましたがこの時点でノイズが多めです。
10倍だとかなり画質がひどくて実用性はありません。あくまでもおかざりのズーム性能で2倍までが実用範囲かなという印象。
超広角(低照度)で撮影。
今回は手持ちかつナイトモードで撮影してみましたが超広角でも意外と撮れますが、逆に無理に明るくしようとしていないからこそぼちぼちにみえるのかも。
広角(低照度)で撮影。
広角になると超広角よりは明るくなりますが全体的に赤みが強い印象を受けます。ただ手持ちでもそこまで手ブレは発生しておらず流石の補正力です。
白飛びにフレアにゴーストは他のGalaxyと比較すると弱めという印象です。
望遠(低照度)で撮影。
2倍/3倍/5倍の順番で撮影しましたが3倍がギリギリという感じです。全体的にソフトで頑張っている印象を受けますがカメラが全体的に弱めです。自分が今まで使ってきた折畳式機種の中でも弱いほうで最低限は撮れますがカメラは期待するべき製品ではないように感じます。
まとめ
今回はGalaxy Z Flip 5のシンガポール版を購入したので開封レビューをてみました。Twitterでお馴染みのまめこさんのところで購入しておりいつも迅速な手配ありがとうございます。
予約受付中
Galaxy Z Fold 5
Galaxy Z Flip 5
シンガポール版と香港版Galaxy Watch 6 香港版
Galaxy Tab S9 香港版どちらも受付中です
シンガポール版(初便完売、2便目は7日以降入荷次第)
香港版(10日発売)
ようやく落ち着いてきましたので告知を準備しております pic.twitter.com/hAPZvH3MO4— まめこmobile(まめこ) (@Mameko_Mobile) August 2, 2023
初めてクラムシェル型を使ってみましたが自分の中であまりピンとこない感じです。物理的にコンパクトに持ち運びをしたい人やセルフィーやビデオ通話をたくさんする人はありかも。
デザイン的にも可愛いと思いますが自分の中ではそれ以上でもそれ以下でもない感じです。また普通のスマホとしてみた場合折畳式形状を採用したことで耐久性にスペックが下がっている。
スペックが低いと自分みたいなガジェット好きなおじさんにはあまり刺さらないと思います。
一方で価格が高いとターゲット層となっている若い女性は手が出しにくいと思います。執筆時点で国内の価格は不明ですが自分が海外版を購入した時は約18万円という感じです。
現状でGalaxy Z Flip 5かGalaxy S23 Ultraを買えるという感じでかなり高く感じます。海外で見れば$999とそこまで高くないので女性を中心に動きがいいんだと思います。
国内でもターゲット層の女性が買いやすい価格にしないとかなり厳しいかなという印象です。ただ昨年と同じ流れになるのであれば今年世界で最も売れる折畳式機種になると思います。
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