Xiaomiは最新のSoCをいち早く搭載することに注力しているのか先日には中国限定でSnapdragon 8+ Gen 1を搭載したXiaomi 12Sシリーズを中国限定で発売に。
最上位モデルであるXiaomi 12S UltraはリークではほぼありませんでしたがSonyと共同して開発した1インチにIMX989を搭載しており思わず衝動買い。詳細は「Leica x IMX989の実力。Xiaomi 12S Ultra 開封レビュー」をご参照下さい。
また同じライカ監修のカメラにIMX989を搭載しているAQUOS R7とどちらがより魅力的なのか比較レビューをしてみました。詳細は「Leica x 1インチ対決。Xiaomi 12S UltraとAQUOS R7を比較」をご参照下さい。
さて今回スマートフォンがなぜここまで高価格化しているのかその理由について主観的にまとめたいと思います。
Xiaomi 12S Ultraの原価コスト。
毎年新型iPhoneが登場すると市場調査会社が部品コストを予測し本体の原価予測を明らかに。今回直近で公開されたのはXiaomi 12S Ultraですがあくまでも市場調査会社の予測に過ぎません。
規模の経済でもっとコストが低い部品もあれば逆に高い部品もある可能性があるので参考程度に。中国でXiaomi 12S Ultraのベースモデルは5999元から販売されており約$890から購入可能。
そして今回の情報によるとXiaomi 12S Ultraのベースモデルの原価は約$516程度あるとの予測。カテゴリー別でみると最もコストが高いのはプロセシングでその次に高いのはディスプレイ。
Xiaomi 12S Ultraは第2世代のLTPO技術を採用したSamsung製のディスプレイ採用。Samsungは各メーカーにかなりきつい契約を要求しているとされておりXiaomiもそうなのかもしれません。
そしてその次がカメラセンサーという感じです。個人的な印象としてはカメラの部品コストが思っていたより安い印象でメーカーが違えどHUAWEI P30 Proはたしかカメラだけで$100以上だったと思うのでそう考えるとちょと安い。
XiaomiとSonyがIMX989を折半で開発したことからセンサー自体のコストは安めなのかもしれません。逆に同じセンサーを搭載しているAQUOS R7のコストが分かればIMX989の原価がなんとなく分かるかも。
そして今回の売価から原価を引いた差額の$374がXiaomiの利益になっているかと言えば違います。あくまでも今回の推測は部品コストのみでありここに販促費や研究開発費などは含まれていません。
ちなみにIMX989の開発費は$1500万とされておりこの開発費をSonyと折半したとの話なので$750万。流石にXiaomi 12S UltraのみでIMX989の研究開発費を回収しようとは考えていないと思います。
少なくとも研究費や販促費など部品以外のコストを含めればこの程度の原価では収まらない可能性。
Xiaomiの全ての機種に全てのストレージオプションが同一な設定になっているのか不明ですがXiaomiはスマホ本体の利益率は5%であることをユーザーに約束しているため単純に見れば$40程度の利益でおそらく規模の経済など他の部門と合わせることで上手く利益が残るようにしているのかも。
少なくとも10万円以上の機種を1台売っても利益が5000円程度しかないと考えると寂しいですよね。ただ繰り返しになりますがあくまでも市場調査会社が部品コストを推測した上での原価になります。
ちなみに当たり前といえば当たり前ですが例えばGalaxy S22よりGalaxy S22 Ultraの方が部品コストだけからみた場合の利益率は高くなりAndroidよりもiPhoneの方が圧倒的に利益率がいい。
少し前までiPhoneの利益率は7割近くあるとされておりAppleは販売台数ももちろん気にしますが平均販売売価を高くすることを中心にしてラインナップでの価格のバランスを決めてたと言われます。
半導体不足がそこまでの要因ではない?
一部情報によるとHUAWEIはP30シリーズの時代でシリーズ全体の開発費は3000億円以上との話。
メーカーによって研究開発費をどの程度かけられるかは違いいますがトップメーカーほど莫大な投資をした上で開発して端末を世に送り出しています。
メーカーごとの研究開発費がどの程度なのか不明ですが最近のスマホの高価格化の原因の一つとして半導体不足があるとの予測。半導体のトップシェアを誇るTSMCやSamsungの業績を見ても増収増益とまさに絶好調です。
さらにTSMCもSamsungも今後を見据えて工場の増設など莫大な投資をすることを明らかに。
需要に対して供給が追いつかないことに加え半導体の製造に必要な原材料の高騰などから半導体自体が値上げされておりスマホ本体の価格にも影響を及ぼしているとされていました。
ただTSMCが2022年第2四半期の決算を発表した際に衝撃の事実を明らかにしておりスマホ向けのSoCに関してはスマートフォン自体の需要が緩和されてきたことからも過剰在庫になっているとの報告。
なので直近のスマホの高価格は半導体不足ももちろん影響しているとは思いますがそこまで影響していないのかも。今回の決算発表において具体的にどのチップが過剰在庫なのか不明。
ただハイエンド向けかつスマホ向けで見ればSnapdragon 8 Gen 1にSnapdragon 8+ Gen 1。そしてA15 Bionicなどが考えられすでに今年の後半に発表が予測されるSnapdragon 8 Gen 2やA16 Bionnicの製造に注力しているのかもしれません。
このことからも今後スマホの値上げは半導体以外の部分が要因になってくる可能性があり一つはインフレによる原材料や人件費の高騰。
また中華メーカーを中心に今まではハイエンド含めて薄利多売方式という感じでしたがロシアのウクライナ侵攻に伴うヨーロッパ経済の不安定化に中国の感染拡大によるロックダウン。
世界経済が不安定だからこそハイエンドを中心に薄利多売ではなく利益優先の流れに移行してきていることが最上位のフラッグシップモデルを中心に高くなっているのかもしれません。
また端末が高いと思う理由の一つとしてキャリアのプログラム利用前提の一括価格のため。7月上旬にはApple StoreにおいてiPhoneが為替の影響から価格改定が行われました。
そしてキャリアモデルに関しても7月中旬より価格改定が行われており以前より直販モデルとキャリアモデルで価格差がありました。
ただiPhone 13の128GBモデルで見た場合docomo版との価格差は2万580円あり基本物は一緒なのに買う場所が違うだけでこの価格差が発生することになります。
おそらくですがAndroidと異なりiPhoneはキャリアが仕入れる際にほとんど利益がない可能性。このことからも販促費など上乗せしている結果直販モデルよりコストがかかって高いのかもしれません。
以前より価格差があることは分かりきっていたことですがそれでも多くのユーザーはキャリアで購入。そしてキャリアは端末の販売でも利益が出るように価格設定を行うためどんどん高価格に。
キャリアの価格設定が余計にスマホを高価格化させている感じでユーザーの消費行動が変わらない限りは今後も端末代金はどんどん高くなっていくのかもしれません。
まとめ。
国内の場合は円安の影響から今後さらにスマホの価格は高価格化する可能性があります。ただこれはスマホに限った話ではなく輸入に頼る日本はもう仕方ないのかもしれません。
少なくとも個人的にはコスパという言葉と高いという言葉だけに問わられてしまうとスマホ選びは今後ハイエンドモデルを中心により難しくなっていく気がしてしまいます。
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