Xperia 1Ⅳが国内で6月3日より発売されて早速購入したので先行レビューで試しきれなかった部分をレビューしてみました。詳細は「Xperia 1Ⅳ開封レビュー。結局発熱はちょっと不安が残る感じに」をご参照下さい。
また国内でサイズ感からも人気が高いXperia 5Ⅲと価格差が約8万円ある中その価格差の価値があるのかXperia 1Ⅳと比較レビューをしてみました。
詳細は「約8万円の価格差をどう捉えるか。Xperia 1ⅣとXperia 5Ⅲ徹底比較」をご参照下さい。さて今回コンパクトモデルとして注目度が高いZenfone 9と根強い人気があるXperia 5Ⅲの比較レビューをしてみたいと思います。
デザイン比較。
まずデザインから確認すると横幅に重さは一緒。ただ重さが一緒であることに加え本体の厚みがある。さらに筐体サイズがZenfone 9の方が小さいことからもZenfone 9の方が重く感じます。
Xperia 5Ⅲは縦長であることからも重心が寄ってそうと思うかもしれませんがそんなことはないです。ただ片手操作のしやすさ含め取り回しのしやすはZenfone 9にアドバンテージを感じます。
サイドフレームに関してZenfone 9はフラットでXperia 5Ⅲは丸みを帯びたデザインを採用。単純に本体の厚みが薄い分Xperia 5Ⅲの方がフィットしやすい。またバックパネルにおいてZenfone 9はプラスチックにマット仕上げを採用。
プラスチック特有の安っぽさは感じませんがXperia 5Ⅲはフロストガラスの採用でガラスの良さをひきたてている印象で高級感を感じます。またZenfone 9は背面にメーカーロゴや製品名にカメラスペックなど結構印字されています。
個人的には逆にメカメカしい感でいいですがXperia 5Ⅲの方がスッキリとした印象を受けます。両機種ともカラバリによって印象が代わりXperia 5Ⅲはグリーンやブラックは光沢感強め。
一方でZenfone 9はホワイトのみサイドフレームがシルバーですが他のカラバリはブラックです。手持ちにあるのはZenfone 9がブラックでXperia 5Ⅲがフロストシルバーのため両機種とも統一感がありますが選ぶカラバリによっては印象が変わります。
Xperia 5Ⅲはマット仕上げですが指紋はそこそこ目立つ感じです。目立たない機種は本当に目立たないので地味に気になりますが一方でZenfone 9は表面がザラザラしているのでゴミや塵などが汚れがつきやすいという感じです。
なので指紋は目立ちにくいですが手入れはちょっと面倒と感じる人は多いかもしれません。
またカメラデザインに関して垂直型を採用でデュアルレンズのZenfone 9の方が主張が激しいです。カメラバンプもXperia 5Ⅲよりは目立つのでテーブルなどにおく場合は結構がたつきます。
Xperia 5Ⅲは質感含めて高級感を感じるデザインに対して Zenfone 9はポップな印象を受けます。なのでXperia 5Ⅲとはまたデザインの方向性が違う。
またフロント部分においてXperia 5Ⅲは上下にベゼルがありますがZenfone 9はパンチホールを採用しながらも上下のベゼルはちょっと太め。なのでZenfone 9の方がベゼルが不均等で気になるユーザーは気になるかもしれません。
そし何よりサイズ感を優先するのであればZenfone 9がおすすめですが個人的にはXperia 5Ⅲのフロストシルバーは最高なのでデザイン全体ではXperia 5Ⅲの方が好きです。
ディスプレイ比較。
次にディスプレイを確認していきたいですが表示解像度はFHD+でHDR対応も共通です。アスペクト比は違いXperia 5Ⅲが21:9を採用していることに加えディスプレイサイズが大きい分本体サイズの差に繋がっていると思われます。
上記の画像においてZenfone 9は文字の大きさを最小にしていませんがこの時点でXperia 5Ⅲの最小とそこまで変わらない。
横幅が一緒で縦幅に差があるのでXperia 5Ⅲの方が一度に教示できる情報量が僅かに多い ちなみにコンテンツの大きさはZenfone 9が圧倒的に小さい。またYouTubeを再生してみたところ個人的な印象としてはXperia 5Ⅲの方が寒色系に見えます。
どちらも縦長のアスペクト比を採用しているとはいえめ筐体サイズがより小さいZenfone 9の方が余白や黒帯が発生すると小さく感じるのでユーザーごとに視力と要相談という感じです。
Xperia 5Ⅲでもコンテンツが小さいと不満の声をよく聞きますがZenfone 9の方がより厳しいです。
Zenfone 9は唯一購入できたフィルムがちょっとおかしくて色味がおかしいです。
ちなみに耐久性においてZenfone 9はGorilla Glass Victusで引っ掻き傷などに強いと思います。
そしてディスプレイで気になるポイントの一つ目はディスプレイ輝度で海外サイトのディスプレイテストを参考にするとZenfone 9は手動調節で最大500nits程度に対してXperia 5Ⅲは300nits程度です。
一方でXperia 5Ⅲはクリエイターモードで表示する場合は最大で600nits程度に対してZenfone 9はHDR表示の場合は最大で1100nits程度とどちらも限定的。
少なくとも屋内で確認するとZenfone 9が明るいと実感することができXperia 5Ⅲは自動調節だとイマイチなことが多いので余計に暗く感じる。ただZenfone 9も屋外モードで最大で800nits程度なので両機種とも屋外では不十分という感じです。
そして2つ目としてはリフレッシュレートでZenfone 9は自動/60/90/120と選択することが可能。60/90を選択した場合リフレッシュレートがロックされオートを選択した場合は最低でも90Hzで対応コンテンツを120Hzで表示。
最後に120Hzはアイドリング状態のみ60Hzになるとしています。一方でXperia 5Ⅲは対応コンテンツを120Hzもしくは60Hzで表示しているためXperia 5Ⅲの方がスクロールさせた際などサクサク感がよりすごいかも。
ただ逆に言えばXperia 5Ⅲの方が無駄が多い。少なくともスペックで判断する限り両機種で最も違いがでるのはディスプレイ輝度かなという印象です。ディスプレイの違いとしてはディスプレイ輝度とコンテンツの大きさという感じの印象です。
余談ですがZenfone 9は開発者オプションでオンにしなくてリフレッシュレートを表示できます。
基礎スペックを比較。
そして基礎スペックを確認したいと思います。まずアップデートサポート期間において両機種とも短い。Xperiaのアップデートサポート期間の短さは結構話題になりますがZenfone 9はメジャーが2回。
セキュリティが2年でXperia 5Ⅲは公式発表されていませんが従来通りであればメジャーが2回にセキュリティが3年とまだXperia 5Ⅲの方が長いですが結局長く使いたい人ほどネックになります。
またZenfone 9が国内で発売されるか不明ですが仮に発売されるとした場合気になるのが対応バンド。Zenfone 8を参考にするとB21にn79非対応 一方でXperia 5Ⅲは直販モデルもdocomoモデルも対応。
おサイフケータイなどは対応すると思いますがdocomoユーザーにとってはちょっと不利な感じ。
容量構成はXperia 5ⅢはRAM8GBでキャリアモデルはストレージが128GBで直販モデルが256GBに対応。一方でZenfone 9はストレージは128/256GBで一緒ですがRAM16GBの最上位モデルが存在しています。
ただSDカードスロットはXperia 5Ⅲのみ対応。
そして搭載SoCに大きな差がありXperia 5ⅢはSnapdragon888でベンチマークを見る限りかなり早い段階でスロットルダウンさせることで内部温度を40度以下に維持しようという感じですがスコアも伸びず70万点前後という感じです。
放熱を重視した発熱対策のため何方かと言えばパフォーマンスの持続性はあまりない感じです。
一方でZenfone 9はSnapdragon 8+ Gen 1で海外サイトを参考にするとベンチマークは108万点。スコアで見れば大きな差がありますがそれ以上にパフォーマンスの持続性に大きな差がある印象。
Zenfone 9のハイパフォーマンスモードにおいてテスト開始から15分で80%程度まで下落します。ただテスト開始から50分程度までは80%を維持するとしていることからも持続性が高いという感じです。
前モデルの時は発熱がひどいと批判されましたが前モデル対比で230%大きくなったペイパーチャンバーにヒートスプレッダーにグラファイトシートにサーマルペースの組み合わせで冷却性能の大幅な強化。
またSoC自体の発熱のしやすさの差からもZenfone 9の方が高い持続性を実現していると思われます。
Xperia 5ⅢもゲームエンハンサーにおいてパフォーマンスモードがありますがZenfone 9ほど安定しているわけではなく持続性もないので熱制御はZenfone 9の方が一枚上手の印象です。
ゲームをやらないため長時間負荷をかけた場合の評価は出来ませんが短時間カメラを使用した時など本体が熱くなりやすいのはZenfone 9で不快に感じやすいかも。ただ挙動は安定しているという印象。
また電池持ちにおいてXperia 5Ⅲの方が僅かに多い4500mAhのバッテリーを搭載していますが海外サイトのバッテリーテストの結果を参考にするとXperia 5Ⅲが100に対してZenfone 9は108を獲得。
ユーザーの使い方によって結果が変わってくると思いますがZenfone 9の方が筐体サイズが小さくバッテリー容量も小さいながらも電池持ちは優秀と単純にすごいく前モデルの欠点をしっかり潰してる。
コンパクトモデルのネックになりがちな安定性の部分はZenfone 9の方が優れている印象です。またスピーカーに関しては両方ともイヤホンジャックを搭載しています。
また音量を50%に設定した上でスピーカーテストをしてみたところ音量はXperia 5Ⅲの方が僅かに大きく感じますが音質に関してはZenfone 9の方がクリアに聞こえる。
ステレオ感が強いというべきなのかXperia 5Ⅲはちょっと音が篭って聞こえる印象です。
またXperia 5Ⅲは共振がネックになってきますがスピーカーテストの撮影を終了した後に比較するとZenfone 9の方が全体的に共振が発生している感じで共振自体もひどいくXperia 5Ⅲの方がマシです。
筐体サイズが小さい機種でスピーカーを強化しようとすれば共振が発生するのは仕方ないのかもしれません。
またXperia 5Ⅲが対象のイヤホンを接続することで楽しみことができる360 Spitial Audioはやはり面白くイヤホン接続時の音質はXperia 5Ⅲの方が好みということもあるかもしれませんが優秀。
また生体認証に関しては電源ボタンに統合された指紋認証を搭載。Xperia 5Ⅲの方が認証速度が僅かに遅い印象も受けますがそれよりも個人的には認証の際のフィードバックの方が気になります。
一方でカメラのサンプルを撮影している時に気になったのがサンプルを撮影して電源ボタンでロック。
その後指紋認証でロックを解除してカメラが開くというシーンにおいてXperia 5ⅢももたつくことがありますがZenfone 9はひどい時は指紋認証してから10秒近く開かない時があり不安になることがある。
まだ試し切れていませんが何かアプリを開いている時の場合だとZenfone 9の方がもたつく感じです。その他IP68に対応していることやワイヤレス充電非対応は共通という感じです。
やはり安定性を感じるのがZenfone 9で評価が分かれるのがSDカードとオーディオという感じです。ただXperia 5Ⅲでよく言われた本体の発熱と共振に関してはXperia 5Ⅲの方がまだいい感じです。
カメラ比較。
そして最後にカメラですがXperia 5Ⅲのみ望遠レンズを搭載しているため中距離の撮影は強い。
メインカメラセンサーでXperia 5Ⅲは1/1.7インチのIMX557に対してZenfone 9は1/1.56インチのIMX766を搭載しておりメインカメラセンサーにおいてZenfone 9の方がピクセルサイズで見れば56%大きいためより多くの光量を取り込めるため明るくノイズが少ない写真が撮影可能に。
写真とのサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。
超広角で撮影。
まずZenfone 9の超広角で撮影しました。
次にXperia 5Ⅲで撮影。超広角に関しては同じくIMX363を搭載していたと思います。やはりXperia 5Ⅲの方が自然な色味でZenfone 9の方がわかりやすい写真ですが加工感が強く感じます。
広角で撮影。
次にZenfone 9のメインカメラセンサーで撮影。
次にXperia 5Ⅲで撮影してみましたが完全に好みが出そうな写真に。
次にZenfone 9のメインカメラセンサーで接写してみました。
そしてXperia 5Ⅲで撮影。どちらの機種もタップでフォーカスを合わせていませんが自身がフォーカスを合わせたかったところにしっかり合っているのがZenfone 9のという感じです。
この撮影をした時にプレビュー画面が全く見えなくて一か八かの感じで撮影してきましたZenfone 9の方がよかった。ただ一方でポートレートモードに関してはタップでフォーカスを合わせないと厳しい感じです。
望遠で撮影。
次にZenfone 9で2倍で撮影してみました。
そしてXperia 5Ⅲで撮影。Zenfone 9は望遠レンズを搭載していませんが2倍程度であればいい感じに撮影できます。
そしてZenfone 9の2.9倍で撮影してみました。
そしてXperia 5Ⅲは光学式ズームの範囲内になるため僅かですがよりクリアに撮影できている印象です。個人的な印象としてはZenfone 9でも3倍程度までであれば意外と実用性があるのではと思います。
Xperia 5Ⅲは高速オートフォーカスにバースト撮影かつマニュアル撮影が主軸という感じです。
やはり汎用性が高いのはナイトモード含めてZenfone 9ですが被写体が動体であることが多い人はXperia 5Ⅲの方が使いやすい感じでやはり得意としていることは大きく違うように感じます。
次にナイトモードですがZenfone 9はナイトモードはユーザーが選択するのではなく自動判定。逆にナイトモードをオプションでオフにできる感じ。
今回のサンプルは全て三脚に固定して撮影/またZenfone 9が露光時間が4秒くらいだったのでXperia 5Ⅲもシャッタースピードを4秒でISOは64と最低の状態で露光時間だけ合わせてサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。
低照度撮影。
まずZenfone 9の1倍で撮影。
次にXperia 5ⅢでPhoto ProのMモードで撮影。Xperia 5Ⅲは一応セルフタイマーを3秒に設定してシャッターボタンを押す時に発生する手ぶれを抑えようと思いましたがそれでも発生しておりやはりセルフタイマーは10秒にすればよかったです。
次にZenfone 9の1倍で撮影。
そしてXperia 5Ⅲで同様に撮影。
最後にZenfone 9の超広角で撮影。
同様にXperia 5Ⅲでも撮影。全体的にブレブレで申し訳ないです。今回Photo ProはISOを最低の状態と調節しなかったので全体的に暗めになっちゃいました。
ちなみに感覚的にですがXperia 5ⅢでISO64にシャッタースピードが8秒で他のフラッグシップモデルと同じくらいの明るさになるのでZenfone 9のナイトモードは露光時間の割にはちょと暗めという印象。
ただ手軽にオートで撮影できてナイトモードでも割と自然な印象で撮影できるのはいい感じ。個人的には高照度の環境より低照度の方がより自然な感じで撮影できるので好印象です。
まとめ。
Zenfone 9はヨーロッパにおける本体価格が10万9000円ですが個人的には頑張っている印象。ただ現地価格で200ユーロの値上げになっているため国内で発売されるとしても前モデルのように安いという感じではない可能性が高い。
一方でSony StoreにおいてXperia 5Ⅲは約11万円なので価格帯は同程度になる可能性があると思います。ただXperia 5Ⅲが一世代古いことを考えるとかなり頑張っておりZenfone 9は全体的に上手くバランスがとれておりおすすめしやすい印象です。
何より今コンパクトモデルが欲しい人にとってZenfone 9はかなり魅力的な存在に違いはないと思います。トータルバランスはZenfone 9の方が優秀で細部に拘りたいならXperia 5Ⅲという感じです。
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