今年のフラッグシップモデルとなるGoogle Pixel 8とGoogle Pixel 8 Proを購入したので開封レビューをしてみました。詳細は「Pixel 8 & 8 Pro 開封レビュー。この機種の魅力はまだまだ語りきれない」をご参照下さい。
一方で既存機種に関してAndroid14へのアップデートで電池持ちと発熱が改善されたとの報告も多く、また先日にはPixel 7aなどの電池持ちを改善させる方法を共有して頂きました。詳細は「Pixel 7aなど。電池持ちを劇的に改善させる簡単な方法が判明」をご参照ください。
さて今回AndroidAuthorityによるとGoogleは今後超廉価版のPixelを追加しないことを明らかにしたのでまとめたいと思います。
より低価格のPixelの追加予定はない。
10月4日に正式発表されたPixel 8ですが海外サイトがGoogleの幹部にインタビューを行なっており今回の情報によると現時点で廉価版のPixelを計画していないことを明らかに。
Googleの幹部によるとより廉価版のPixelを出すことは現時点で計画がないことを明言。その理由として低コストのPixelを出すにはあまりの多くの妥協か必要だからとしています。
現状のPixelの特徴としてAIによる新機能や堅牢なカメラに高度なセキュリティシステムなどこれらPixelの特徴を$200前後の廉価版で実装することは非常に難しいとしています。
ちなみに今回幹部が言及している廉価版はPixel 7aなどaシリーズのことではなくaシリーズよりさらに安い廉価版を追加する予定はないという意味なので注意が必要です。
逆に言えば今後登場する可能性があるPixel 8aが安いPixelを求めるユーザーのニーズを担う。とはいえPixel 4aは$349程度だったのがPixel 5aは5Gに対応したことも影響したのか$449に値上げ。
そしてPixel 7aでは$499となっておりaシリーズでも以前のような安さがないのも事実です。廉価版であるaシリーズが高価格化しているからこそより安い廉価版のニーズが発生するのも妥当。
おそらくですがハード面で見ればスペックを削ればいいだけなので安くするのは無理ではない。ただPixelのブランドイメージを毀損する可能性がありPixelのラインナップのバランスも崩れる。
Pixelの持ち味が活かせないのであればPixelをわざわざ買う必要もなくなってくると思います。
コスト増加の要因が多い。
またより低コストの廉価版を出しにくくなった理由の一つとしてPixel 8の方針転換がある。Pixel 8シリーズでは現時点でAndroid最長となる最大7年のアップデートサポートに対応。
ユーザーからすれば長ければ長いほどいいと思うかもしれませんがサポート期間が拡張されればGoogleが管理しなければいけない機種も年々増えていくのでコストは増加する可能性。
ちなみにSamsungは今後アップデートサポート期間を拡張することに前向きであることを明言。ただ既存のサポート体制を構築するのに莫大なコストがかかっていることを明らかにしている。
Pixel 8シリーズではサポート期間が拡張されたことでどれだけのコストが増加しているのか。そしてどの程度価格に反映されているのか不明ですが今後値上げの要因になる可能性も。
またアップデートサポート期間を拡張したのと合わせて修理用パーツも最大7年の提供です。修理用のパーツをそれだけ長い期間維持しなければいけないことを考えるとコストになります。
さらに当たり前の話ですがサポート期間が拡張され修理もよりしやすい環境が構築されればユーザーの買い替え頻度は下がる可能性がありGoogleとしては売上減少+コスト増加の流れ。
Pixel 8シリーズがどの程度の利益が出ているのか不明ですがGoogle Tensorの開発コストを考えると利益がかろうじて出ているくらいで利益率が良いとは正直言えないと思います。
また国内で見ればストアクレジットの強化でグローバル市場で見れば下取りの強化など販促費もかなり嵩んでいる可能性があるので全体で見れば利益が出ているのか気になるところです。
またPixel 7シリーズ以降はセキュリティを強化するために無料のVPNを提供しています。さらにPixel 8 Proで今後追加される動画ブーストはGoogleのクラウドAIを通して動画の画質を改善する新機能でデータサーバーの管理も今まで以上にコストがかかる可能性。
なのでコストが増加する要因はかなりある中でもっと安いPixelを出すのは現実的ではない。むしろこれらコスト増加の要因をカットして出したとしてもそれはもはやPixelではないです。
Pixel 8aが値上げされる可能性も
また今回の情報ではより安い廉価版の追加がないことが明らかにされましたが逆にPixel 8aが安い価格で発売されると言っているわけではなく値上げされる可能性は十分にありえます。
現時点でPixel 8aの分かっていることはデザインに絡んだ本体サイズやディスプレイサイズのみ。そのためPixel 7a対比でどのような進化を遂げるのか現時点ではよく分かっていません。
ただ今まではPixel 7の廉価版であるPixel 7aがPixel 7の価格によって抑制されていた。定価でみるとPixel 7は$599に対してPixel 7aは$499と$100の価格差がある状態に。
一方でPixel 8は$699に値上げされたことでPixel 8aではさらなる値上げも可能に。これでPixel 8の価格がPixel 7から据え置きだったらPixel 8aは値上げされなかったかも。
正直一気に$100の値上げは考えにくく$599になると競争力は一気になくなります。もちろん据え置きになるのが理想ですがアップデートサポート期間の拡張などコストが増加する要因はいくらでもありアメリカ自体でインフレが進んでいることからも値上げは普通。
勝手な推測に過ぎませんがPixel 8aは$549程度になるのではないかなと思っています。仮に$549になったとしてもPixel 8と$150の価格差があるのでバランスは悪くないです。
ちなみにPixel 8の為替を見ると日本は税込でアメリカでは税抜になりますが1ドル=160円です。なのでこの為替で計算すると税込で約8万7000円とそれなりにインパクトのある価格に。
ただPixel 7aで見ると1ドル=約125円なので円安の状況でもかなり頑張ってくれた。またPixel 7などフラッグシップと比較すると割と低めの為替になっているのでPixel 8aがPixel 8シリーズと同じ為替の計算になるとは考えにくいので8万7000円よりは安いかも。
これはあくまでもただの推測に過ぎないため何ともですが8万円以下に抑えてほしいところ。ただしこれら推測は直販版の価格でありキャリアモデルは現時点で7万5000円くらいなので9万円くらいになってもおかしくなく直販版が8万円以下でキャリアが10万円以下で御の字。
どうしても高くなったと感じてしまいますがそれだけ円の価値が落ちているのは怖いです。
ブランドロイヤリティの改善。
またGoogleとしてシェアが急成長している日本での値上げは本望とは言えないかもしれません。ただ現時点での課題の一つであるブランドロイヤリティを高めるためには丁度いいです。
少なくとも安いからとかコスパがいいとかで購入しているユーザーは次の機種変のタイミングで他に目ぼしい機種があればPixel以外を選ぶと思うのでGoogleにとっては重要ではない。
これはどのメーカーにとってもそうですがユーザーをどれだけ囲い込めるかが重要。その中で上手いと思うのがAppleでエコシステムを強化してAndroidへの機種変更を抑制。
またiPhoneはブランドロイヤリティが高いからこそ価格関係なくしっかり売れる流れに。なのでGoogleとしてもブランドロイヤリティを高めるために安さを強調しない方がいい。
今回のPixel 8シリーズの購入特典を見て分かるようにストアクレジットの増額。さらに新しいPixelほど下取り額が高めという感じで既存のPixelユーザーの囲い込みを強化。
ちなみに下取り金額で見ればGalaxyやXperiaなどのユーザーは相手にしていない。あくまでもiPhoneユーザーの買い替え促進と既存のPixelユーザーの買い替え促進という感じ。
きっかけが安さだとしてもPixelのファンになってくれれば定期的に買い替えをしてくれる。またGoogleの狙いでもあるGoogle関連のサービスなどサブスク関連で収益が上がる可能性も。
Googleとしては出来るだけ早くこの段階に移行させると思うので無理に安くしない可能性。買ってもらうこと自体は安くすればいいだけなのでそこまで難しいという感じではない。
一方でファンになって貰うのは難しいのでGoogleがどうしたいかはPixel 8aで見えてくるかも。
まとめ。
今回はGoogleが今後超廉価版を出す予定がないことを明らかにしたのでまとめてみました。シェア拡大が目的であれば安い端末をラインナップに追加するのは分かりやすいと思います。
ただそれをやり始めると将来的に見て厳しく中華メーカーの歴史が証明してくれています。何より来年の5月にPixel 8aが登場するのか。そしてどのような価格になるのか楽しみです。
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