使っていて不安な部分もあるとはいえXperia 5Ⅳは今までのXperiaの中でも割り切った存在で分かりやすくより選びやすくなった存在に感じます。詳細は「Xperia 5Ⅳ 1週間レビュー。満足度激高だけど不満がないわけではない」をご参照下さい。
そして先日にSonyは新製品発表会を開催してXperia 1ⅤとXperia 10Ⅴを正式発表しており順当なブラッシュアップという仕上がりになっています。詳細は「超絶欲しい。Xperia 1ⅤとXperia 10Ⅴがついに正式発表」をご参照下さい。
さて今回先日発表されたXperia 1Ⅴが絶対欲しいと思う理由を主観的にまとめてみたいと思います。
発熱の改善。
まず一つ目としてXperia 1Ⅳでは散々批判の対象となった発熱が大幅に改善されていることです。Sonyの発表によるとCPUの電力効率を約40%改善しておりカメラ動作時における消費電力を20%改善。
さらに熱拡散シートを前モデル対比で60%拡大したことで発熱を抑制しつつも放熱性を大幅強化。ただこれだけを見ると結局はハード面ではグラファイトシートのみでソフト主軸の強化と不安。
ここで海外サイトのパフォーマンステストの結果を参考にするとメリット/デメリットがあると指摘。まずデメリット部分を確認するとCPUとGPUにおけるストレステストの結果は前モデル対比であまり改善していないとしています。
ちなみにCPUのストレステストにおいて53%の安定性でGPUのストレステストは45%とあまり良くない感じ。特にGPUはかなり早めにスロットルダウンが開始するとしているので高負荷なゲームを長時間安定して出来るのかは気になるところです。
Xperia 1ⅤはXperia Stream対象機種なのでゲームをやりたい場合は使えとの話かもしれません。一方で改善点として負荷をかけたところでXperia 1Ⅳのように不快になる熱さにはならないと指摘。
ちなみにXperia 1Ⅳの時は内部温度が上昇すると消費電力の多いリフレッシュレートを制限して発熱を抑える仕様となっていましたがXperia 1Ⅴは発熱時でもリフレッシュレートが制限されず。
そのため発熱し始めた時にカクついたりと動作が不安定に感じるシーンは減った可能性がある。
そしてカメラの過剰な発熱がほぼなくなったと指摘しており消費電力の改善が大きく貢献している。
Xperia 1Ⅳは4K撮影だと5分もせずかなり熱くなっていましたがXperia 1Ⅴは同じ条件で撮影開始30分でもそこまで熱くなることはないと指摘しておりカメラが発熱によって強制終了される機会はかなり減った可能性があります。
もちろん今後本格的な夏を迎えれば本体が発熱しやすくなるのでカメラも強制終了になる可能性がありますが他の機種も一緒です。
ユーザビリティの面で見ればどんなに発熱をしても撮影を継続できた方が便利ですが本体内部が高温の状態が継続するとSoCをはじめ内部が故障するリスクがかなり高くなるので必ずしも撮影を継続できることが絶対正義という訳ではなく本体が強制的に終了させてくれるのは故障回避という面ではユーザーに優しいとも言えます。
Snapdragon 8 Gen 2を搭載したことにソフトでより最適化したことで発熱しないわけではありませんがようやく安定性を手に入れた可能性。
自分の使い方だとXperia 1Ⅳでもそこまで不快という感じではありませんでしたがXperia 1Ⅴはかなり快適になっている可能性がありゲームをやらないのでほぼ発熱に遭遇しない可能性も。
メインカメラセンサーの刷新。
そして2つ目として約3年ぶりとなるメインカメラセンサーが刷新されてついに大型化されたこと。
カメラにおいてSonyは何かしらの世界初を狙ってくることが多いですがXperia 1Ⅴでは世界初の2層トランジスタピクセル技術を採用しており従来の仕様と比較して2倍の光を取り込み。
再現が難しい夕焼けや夜景などのグラデーションもノイズを少なくより豊かな表現が可能。
またαシリーズで採用されているS-Cinetoneがモバイル用として最適化されて新たに搭載。動画撮影後の編集の手間を省くこともできる上によりシネマティックな動画を撮影可能に。
近年のXperiaの醍醐味といえば現実により忠実に撮影することもできれば自分の好みに調節可能。
ただ全てのユーザーにとってマニュアル撮影が正義ではなく自分のように色弱を持った人間からはS-CinetoneのようなSonyが表現したい色味を最初からプリセットで用意されているのは嬉しい。
カメラソフトの進化という部分もありますが高い描写力を支えているのがメインカメラセンサー。
海外サイトによると1/1.35インチのIMX888を搭載しており前モデル対比で約1.7倍と大型化。ちなみに4800万画素となっていますが5300万画素のセンサーをクロップして使っているみたい。
またセンサーは4.3:3とトレンドの4:3より面積が大きいため動画性能の向上にも貢献している。残念なことに超広角/望遠/インカメラはハード的に見れば進化していませんがSoCの進化により優れた画像処理が行われる可能性。
またカメラソフトが地味に進化しておりPhoto ProやVideo Proがついに縦UIに対応したことでスマホのようなUIで撮影することも可能になったこと。さらに名称を変えただけなのか確認がとれていませんが従来はメイン画角のみ低照度撮影に対応。
ただXperia 1Ⅴではナイトモードに対応。他の機種のようにナイトモードは選択できず自動でトリガーされるかオプションでオフにできるという感じでちょっと気になる部分です。
少なくとも従来の低照度撮影のようにメイン画角だけではなく超広角も望遠も対応は嬉しい。他の機種のように明るく補正するという感じではありませんが低照度でもより忠実に撮影できる。
その他バースト撮影や瞳オートフォーカスにも対応しておりXperia 1ⅤではTOFセンサーが廃止になりましたがAI技術でカバーしたことでリアルタイムトラッキング機能に対応しています。
ざっくりいえばXperia 1ⅣにXperia PRO-Iの豊かな表現力を取り込んだ感じであとはカメラソフトをしっかり強化したとカメラにそこまで詳しくない人でも使いやすくなった。
何よりXperia PRO-Iの表現力がXperia 1シリーズで使えればいいなと思っていましたがまさにXperia 1Ⅴではそうなりそうで長時間撮影含めて今から試すのが非常に楽しみです。
電池持ちの改善。
そして3つ目として発熱の改善にもつながってくる部分ですが電池持ちが大幅に改善したこと。海外サイトがすでにバッテリーテストの結果を公開しており115のスコアを獲得しています。
Xperia 1Ⅳは前モデル対比で大幅に改善して100のスコアでしたがXperia 1Ⅴではさらに改善。電池持ちが優秀とされているXperia 5シリーズにも匹敵しており116のXperia 5Ⅳには及ばない。
ただ100のXperia 5Ⅲや102のXperia 5IIを圧倒していることを考えると圧倒的です。
また今期トップのGalaxy S23 Ultraの126や電池持ちが超優秀なiPhone 14 Pro Maxの121には及びませんがハイエンドモデルの中では相当優秀な方で電池持ちに期待できる。
自分の使い方であればスコアからも寝る前の電池残量は60%程度になる可能性が高く2日は持つ。
これはもちろんユーザーの使い方や発熱の程度によって影響されてくると思いますがそこまで負荷をかけない自分の使い方なら電池持ちはかなり安定しているのではないかと期待。
ちなみに純正の充電器を利用した場合に充電開始30分で50%充電できフル充電には97分と長め。バッテリーケアを重視しているXperiaなので充電速度が遅いのは仕方ないのかもしれません。
スピーカーの進化。
最後に4つ目としてスピーカーの改善で前モデルと同様フルステージステレオスピーカーの搭載。さらに新しいアンプを採用したことで前モデル対比で音圧が10%程度改善していることからもより臨場感のあるスピーカーに進化。
海外サイトを参考にすればXperia 5Ⅳのスピーカーよりも高評価を獲得しているおり音量も従来のXperiaは小さいというイメージでしたが大幅に改善。さらに音量を100%にしても音質はかなり優秀だと高い評価を獲得していることが判明。
自分はスマホで何かする時はイヤホンよりもスピーカーを使うことが多いのでスピーカー重視。スマホの中でもトップクラスと言えるXperia 5Ⅳ以上であればかなり魅力的に感じます。
まとめ。
もちろん全く不安がないわけではなくメインカメラが大型化したことでXperia PRO-Iのようにシャッターボタンを押してから撮影開始までのタイムラグがあって狙ったタイミングでバースト撮影が開始しないのではないか。
仮にこれでタイムラグがあるようであれば今年のXperiaは自分の中で論外になる可能性もあります。一方でディスプレイにバックパネルとGorilla Glass Victus 2を採用したことに加え金属シャーシの採用と耐久性の改善。
執筆時点で国内においてはau版が約21万円で直販版が約19.5万円と前モデル対比で2万円の値上がりとなっていますがその分Xperiaが好きなユーザーが求める部分をしっかり強化されている。
自分はXperia PRO-I以上のエンタメ機種が20万円で買える考えればお得に感じます。
他のスマホのように分かりやすい進化をしていないため否定的に捉えられることが多いですが個人的にはめちゃくちゃ欲しくとりあえず海外版を買って早く試したいかなと思います。
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