想像の10倍は良かった!Xperia 10Ⅳの開封レビュー

Xperia 1Ⅳが国内で6月3日より発売されて早速購入したので先行レビューで試しきれなかった部分をレビューしてみました。詳細は「Xperia 1Ⅳ開封レビュー。結局発熱はちょっと不安が残る感じに」をご参照下さい。

また国内でサイズ感からも人気が高いXperia 5Ⅲと価格差が約8万円ある中その価格差の価値があるのかXperia 1Ⅳと比較レビューをしてみました。

詳細は「約8万円の価格差をどう捉えるか。Xperia 1ⅣとXperia 5Ⅲ徹底比較」をご参照下さい。さて今回日本国内では7月に発売予定のXperia 10Ⅳの香港版を購入したので開封レビューをしてみたいと思います。

開封。

まず開封をしていきたいと思いますが今回購入したのは香港版ということもあり硬質な紙を採用。Xperia 1Ⅳの海外版の化粧箱と質感は一緒でキャリアモデルのように柔らかくありません。

またXperia 10Ⅲの海外版は付属品ががっつり入っていましたがXperia 10Ⅳでは大幅にカット。

説明書くらいしかなくこれはおそらくキャリアモデルも同様なので久しぶりに機種変更の人は電源アダプターやUSB-Cケーブルなどアクセサリー関連を見直すことがおすすめです。

国内では7月以降の発売予定ということもあり記事執筆時点でAmazonでは選択肢がほぼない。また純正ケースも購入することが出来ないため今回はAmazonで一つはクリアケースを購入。

せめてSpigenのクリアケースでも販売されていて欲しかったですが残念なことにない。

またガラスフィルムに関してもSpigenのものは販売されていなかったのでとりあえず別のやつを購入。

Xperia 1Ⅳはキャリアモデルの発売がグローバルモデルとほとんどタイムラグがなかったので今回は海外版を購入せずキャリアモデルを購入しました。

ただXperia 10Ⅳはグローバルモデルと1ヶ月近くのタイムラグがある可能性があるので早く入手することを優先してグローバルモデルを購入しましたが早く購入した分アクセサリーにほとんど選択肢がないのがちょっと久しぶりの感覚。

デザインを確認。

次にデザインを確認していきたいと思います。今回購入したのは体験会で触った時に自分の中で一番ピンときたミントを購入。Xperia 1Ⅳと違ってポップな色合いでまた楽しめます。

本体上部はイヤホンジャックとマイク。

本体右側面は音量ボタンと電源ボタン。Google Assistant専用ボタンが廃止になっています。

本体左側面はSIMトレイのみとシンプルです。

本体下部はUSB-Cとマイクが搭載。

前モデルと比較すると質感は大きく変わっておりまずバックパネルがマット仕上げを採用。明るい色に光沢感がある質感だと安っぽさを感じることもありますがマット仕上げを採用することで高級感をより感じます。

またサイドフレームがフラットになった上で質感も統一されています。今年の新型Xperiaは価格帯関係なく上品にデザインをまとめてきているのがやはり魅力。

前モデル対比で縦幅が1mmでに横幅が1mmと僅かに小型化していますがスペック以上にサイドフレームがよりフラットになったことで持った時の印象がかなり違います。

個人的にはこの進化はありで重さに関しては8gと僅かですが軽くなっていますがそこまで差を感じず。ちなみにSonyの発表によれば5000mAhのバッテリーを搭載した5G対応機種としては世界最軽量です。

めちゃくちゃ軽いというわけではありませんが横幅が67mmに抑えられていることからも6.0インチのディスプレイを搭載した機種としてみれば非常に持ちやすく片手操作がしやすいです。

以前のCompactシリーズのようなサイズ感ではありませんが現行のラインナップでは魅力的です。デザインの質感がよく特に日本人が好きなこのサイズ感と多くのユーザーに好まれるデザインに感じます。

生活に密着しているスマホだからこそデザインで楽しめるのはよく女性でも選びやすいと思います。

ディスプレイを確認。

次にディスプレイですが前モデルと比較してサイズや表示解像度にリフレッシュレートに特段変更なし。ただ細かいところではしっかり進化しており一つ目としては動画再生時の画質最適化機能。

YouTubeなどを再生してみると言われてみればちょっと色がよりくっきりしているかなという感じ。そして2つ目として分かりやすい進化としては前モデル対比で輝度が1.5倍明るくなっています。

これは実際に比較してみると明らかになったことをはっきりと確認することができます。

ちなみに海外サイトのディスプレイテストの結果を参考にするとXperia 10Ⅲは手動調節の場合は343nitsとしている中Xperia 10Ⅳは683nitsとしているので2倍近く明るくなっています。

ただ直射日光下における自動調節だとXperia 10Ⅲは560nits程度とされており直射日光下だとほとんど差がないという感じ。

Xperia 1Ⅳと同様に手動調節か自動調節かなどでディスプレイ輝度の制限が違っていましたがXperia 10Ⅳは手動調節でもほとんどのシーンで最大輝度で表示ができるようになったという感じ。

ディスプレイのポテンシャル自体はそこまで変わっておらず現に直射日光下の環境では700nits程度では不十分の明るさに感じます。

少なくともユーザーが任意で最大輝度に近いディスプレイ輝度で表示ができるようになったことで見やすくなった。Xperiaのディスプレイ輝度は自動調節だと他の機種よりも暗めに設定されがち。

なので手動調節も重要になってきますが今までは手動調節の場合ソフトでの制御がきつめ。これがXperia 10Ⅳでは緩めになったのでユーザー好みの明るさに設定しやすくなった。

ディスプレイ自体はほとんど変わらないですがディスプレイ輝度の改善で見やすさは結構違います。

基礎スペックを確認。

そして基礎スペックを確認していきたいと思いますがまずアップデートサポート期間は一緒。Xperia 10IIがメジャーアップデート2回に対応したことを考えるとおそらく一緒だと思います。

容量構成は一緒で前モデルと同じく5Gには対応していますがミリ波非対応は一緒の流れです。ただXperia 10ⅣはeSIMに対応しておりXperia 10Ⅲ Liteと同じくDual SIMに対応。

でもややこしいのがeSIMにdocomo版は対応しておらず従来と同じくSingle SIMとなっています。ちなみにdocomo版はXperia AceⅢも非対応ですが他のキャリアモデルは対応しています。

なので現状でみればdocomoはハイエンドのみeSIMに対応の流れにするのかもしれません。少なくともDual SIMで運用したい人にとってdocomo版はかなりのマイナスポイントになります。

動作性とベンチマーク。

そして個人的には購入したらしっかり確認したかったことの一つがSoCの強化による動作性です。Xperia 10Ⅳが搭載しているsnapdragon695はsnapdragon690対比で処理性能は10%程度改善。

とりあえず発熱具合を調べるためにもベンチマークを3回連続で回してみました。

スコア的にはXperia 10Ⅲが約35万点でXperia 10Ⅳが約39万点という感じで約1割改善。

実際にベンチマークを回している時は内部温度があまり上がっていないこともありますが触った感じは両機種とも全然熱くないという感じでハイエンドのような発熱はない感じです。

一方で動作性に関しては素材を撮影した時はバックグラウンドでかなり処理されていたのかかなりカクツク印象でした数時間経過してから確認するともっさり感は地味に改善されています。

スコア的にはほとんど一緒という感じでRAMも一緒ですが意外と違いを感じます。ただもっさり感がある程度改善したという感じでようやく普通に使えるようになってきた印象。

なので先日購入した約4万円のGalaxy M23 5Gなどライバル機種の方がより快適な感じです。

搭載SoCからもあまり期待していませんでしたが前モデル対比では改善した印象を受ける一方で他のメーカーの同価格帯の機種と比較すると動作性はちょっと厳しいかなという印象。

電池持ち。

そして電池持ちに関しては開封したばかりということもあり評価をするのが難しいので海外サイトのバッテリーテストの結果からXperia 10Ⅲは137に対してXperia 10Ⅳは163を獲得。

バッテリー容量が増えたことに加えSoCの進化により消費電力効率が改善したことなどで電池持ちが大幅に改善しているのでライトユーザーなら充電なしで3日以上持つかもしれません。

個人的にXperia 10Ⅳの絶対的な強みはデザインとこの驚異的な電池持ちという感じです。前モデルの良さをさらに伸ばしてきた感じでよりターゲット層を明確化した印象を受けます。

ただ一方で充電速度は最大18Wのままの可能性があり海外サイトを参考にすると充電開始から最初の30分で28%の充電。そしてフル充電までに要した時間は2時間30分近くかかるとしています。

電池持ちが改善したので充電頻度はそこまで高くないと思いますが一方でバッテリー容量が大型化しても充電速度に大幅な改善が見られない結果フル充電にはかなり時間を要する感じ。

ただこれだけの電池持ちを実現しているなら寝る時に充電をすれば十分だと思います。

指紋認証。

生体認証に関しては電源ボタンに統合された指紋認証で認証速度や精度は相変わらずの印象です。特段良くも悪くもなく指紋認証と相性が悪い人は同じ指を複数回登録するのがおすすめという感じ。

スピーカーの改善。

そしてXperia 10Ⅲと音量を50%に設定してスピーカーテストをしてみました。両機種ともモノラルスピーカーですがXperia 10Ⅳは音量も音質も段違いに改善しています。

音質自体はXperia 1Ⅳと同じ方向性で従来のステレオ感よりも360 Reality Audioを意識したサラウンド感寄りの進化であり音圧が改善されたのか音の輪郭がはっきりしています。

正直これは想定外でもちろんステレオスピーカーに対応した機種には劣りますが従来のめちゃくちゃ残念なスピーカーから最低限使えるスピーカーに大きな進化を遂げた印象です。

カメラを確認。

そして最後のカメラですがスペック表を見ると前モデルからカメラセンサーは一緒です。とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。

超広角で撮影。

実際に見える景色よりもちょっと色は濃いめの印象です。

広角で撮影。

次に1倍で撮影。接写だと割といい雰囲気で撮影することが可能。タップでフォーカスしてしっかり構えて撮影すればそれなりに撮れます。

望遠で撮影。

次にXperia 10Ⅲの2倍で撮影。

そしてXperia 10Ⅳで2倍で撮影。同じく光学式2倍に対応していますがXperia 10Ⅳの方がより明るくノイズが少なく撮影できています。

そしてXperia 10Ⅲで最大となる10倍で撮影。

次にXperia 10Ⅳで同じく10倍で撮影。新機能としてAI超解像ズームに対応したこともあり前モデルと比較すれば画質が改善していることを確認できますが、それでもノイズはかなり多めという印象。

今回のサンプルは雨の日に撮影しているので晴れた日に撮影するとどう変わるのかきになるところ。また動画において24mmのみですが光学式手ぶれ補正に対応。一方でSoCの問題から4K撮影は非対応です。

さらに購入したら確認したかったのがシャッターボタンを押してから保存されるまでのタイムラグ。前モデル対比で明らかに改善しておりカメラ自体はめちゃくちゃ変わった印象はありませんが使い勝手がよくなった感じです。

まとめ。

ドコモオンラインショップでのXperia 10Ⅳの価格を確認すると約6万4000円で前モデル対比で1万3000円近くの値上げになっています。ただこれはXperia 1Ⅳと同様にプログラム利用前提の価格設定に変更されたことで余計に高く感じる。

正直これで6万4000円かという感じです。Sony自体がミドルレンジにあまり注力していないこともありますがSonyらしさがあまりないです。ただ実際に触った印象としては想定の10倍以上に良かった。

今までのXperia 10シリーズは正直おすすめしにくい機種でしたがXperia 10Ⅳでは今までと同じく高いけど「普通」のスマホになった感じで圧倒的な電池持ちがあるという感じです。

価格を考慮すればPixel 6aやGalaxy A53 5Gなどの方が良さげな印象を受けますがレッドオーシャンの中で地味にSonyが頑張っている印象を受けます。

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