Pixel 10搭載Tensor G5は過去最大の飛躍。ただ他社対比2年遅れと分析

事前情報からもPixel 10シリーズが搭載するGoogle Tensor G5では「TSMC」のプロセスノードを採用した上で、サプライヤーもTSMCに変更されることが大きな注目を集めています。

一方で重要となるのは「アーキテクチャ」の部分で、結局のところ外側をどんなに良くしても中身が良くなければパフォーマンスに期待することはできません。

ただ先日リークしたアーキテクチャからも他社と比較した場合パフォーマンスにそこまで期待できない状況になっています。今回Android AuthorityがGoogle Tensor G5のGPUに言及しているので簡単にまとめたいと思います。

GPUのパフォーマンス。

事前情報からもGoogle Tensor G5のGPUは従来のArmのMaliからImagination Technologiesの「DXT-48-1536」に変更される可能性があると予測されています。

直近のAndroidが採用しているSoCでみるとImagination Technologies製のGPUを採用している例はありませんが、Appleは独自GPUに切り替える前までの「A10 Fusion」まではImagination Technologies製を採用していました。

このことからもGoogleがGoogle Tensor G5でImagination Technologies製GPUを採用する流れは非常に面白い流れだと指摘しています。一方で気になる部分としてはパフォーマンスで現状のGoogle Tensorで見ると他社と比較して2世代分近く遅れていることになります。

その中で2つのSPUコアの「高構成」DXTセットアップは、クロックあたり1,536 FP32 FLOPを誇り、Google Tensor G5の報告された1.1GHzクロック速度では1.69 TFLOPになります。

ちなみにQualcommの1.7 TFLOP Snapdragon X Plus GPUは、Wild Life Extremeで約3200のスコアを獲得しています。このことからもGoogle Tensor G5は前モデルよりも約20%から25%高速になります。

少なくともGoogle Tensorの歴史の中で見れば、Google Tensor G5のGPU性能は過去最大の飛躍になる可能性があると指摘しています。

ゲームにあまり期待出来ない。

少なくともGoogle Tensor G5のGPU性能は過去最大級の飛躍になる可能性がある一方で以下のようにもコメントしています。

Tensorが3nmでArmの最新のMali-G925アーキテクチャを採用すれば、さらに大きな飛躍が期待できます。いずれにしても、これは2023年のSnapdragon 8 Gen 2よりも遅いため、現在購入できる最速のゲーミングフォンや、強力なSnapdragon 8 Eliteを搭載した2025年に登場するライバルのペースには遠く及びません。

またGoogle Tensor G5でゲーム性能が強化される可能性があるヒントもあり、一つ目としてはレイトレーシングへの対応です。ただこれはSoC自体が対応しているだけで「オプション」の一つに過ぎず、Pixel 10シリーズで実装されるかは別の話になります。

そして2つ目としては仮想化をサポートしていることで、仮想マシンで加速グラフィックスを使用でき、Google が多数の仮想化ベースの機能の 1 つを Pixel 10 に導入できるようになる可能性があります。

そのためGoogle Tensor G5はレイトレーシングのサポートやGPU 依存のタスク用の異なるアーキテクチャにGPU 仮想化によりPixel 11 は機能不足になることはなくゲーマーにとってのアップグレードになる指摘。

さらにGoogleはPixelシリーズに注目している興味深いPixel独自の機能をさらにいくつか提供できるようになるかもしれないと指摘していますが以下のようにコメントしています。

残念ながら、新しいGPUへの切り替えがTensor G5とPixel 10をグラフィックスリーダーボードに押し上げることを期待した人々は失望するでしょう。控えめな25%から潜在的にはるかに大きな60%の利益は非常に歓迎されますが、チップはまだリーダーに2年遅れます。さらに悪いことに、そのGPUはTensor G6で再び停滞するように見え、Pixel 11はさらにペースから外れています。

少なくともパフォーマンスで比較すれば他社と比較した場合に遅れをとっている可能性があり、今まで以上にゲームが快適にできるようになったとしても、他社のSoCと比較すると大きく遅れをとっている可能性があります。

何よりGoogleがGPUを刷新する狙いとしてはパフォーマンスに消費電力に発熱とバランスを最優先した結果Imagination Technologies製を採用するのが現状では最適と判断した可能性があると指摘しています。

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